少々前ですが、KAAT神奈川で宙組と理事の公演 双頭の鷲を観てきました。
原作者のジャン・コクトーがエリザベート皇后殺害事件を構想として書き上げ、
しかも宙組の公演だったので「エリザベート」をどこか彷彿とさせる作品でした。結論から遡ってく形式だったので、エリザ+ミステリといったところでしょうか。
登場人物が少なく宝塚らしくないと思いましたが、じんわりと「よかったな~」と思える作品でした。
轟悠(理事)…スタニスラス役
亡き国王に瓜二つの暗殺者役。殺そうとした王妃に惹かれて愛してしまいます。
耽美で病んだインテリ役がとってもよく似合います。ボサボサの髪で病んだ瞳の凄みもあるし、パリッとした姿もやっぱりかっこいい。すごいアラフィフです。お花様もすごいですがこの方も大概です。いい意味でバケモノ。
自分のなかで、年齢・性別も不詳、美を追求する姿は美輪様と同じ枠に入りました。
いつか対談なり共演なりしてほしいです。
実咲凛音(みりおん)…王妃役
結婚初日に国王である夫を亡くした王妃。それから10年、ベールを常に被り一つのところに留まらない偏屈な女性です。後半のシシィっぽい感じでしょうか。
宝塚なので主役は男役である理事だと思いますが、話的にはみりおんが主役だったのでは?!そして見事に演じ切っていました。
前半の狂った感じの美しさ、理事(スタニスラス)と恋に落ちてからは少女のような可愛らしさ、王室や権力から逃げられないとわかってからの決意と気高さ。
偏屈だけど人を惹きつけてやまない人物を好演していました。
はじめて宝塚でみりおんをみたのは、ベルばらのロザリーだったので可愛くて歌ウマな娘役だと思ってましたが、こんなに大人っぽい役も似合うとは…片方の肩を出した黒のドレスも見事な着こなしでした。退団が残念ですが、こんな役もできるなら外で活躍するみりおんも観てみたいです。
美風舞良(まいらさん)…エディット・ド・ベルク役
王妃と敵対する皇太后の部下ですが、王妃の侍女です。
元恋人である、亡き国王の友人が王妃に惹かれて一見、王妃を嫌いそうですが、彼女の前でのみベールを外す王妃に対し、独占欲に似た愛情も持っています。愛憎が同居するとても難しい役ですが、女の嫉妬が恐ろしく、見事でした。さすが副組長。
和希そら(そら)…ストーリーテラー役
物語の進行役です。物語には入っていきませんが、エリザでいったらルキーニです。
一見浮きそうですが、歌もアドリブも演技もとても自然でした。
新人公演ではルキーニ役だったようですが、さぞかし上手かったに違いありません。
これからの舞台、目が離せそうにありません。
今年の観劇はこれで最後でした。
人生で一番観劇回数が多かった年になりましたが、どの作品もとてもとても楽しかった!
読んでくださった方、こんな辺境ブログまでありがとうございます。
良いお年を~