必ずしも新作アイテムのほうが良いとは限りません。
今日はそんな道具に再度スポットを当てたいと思います。
過去のブログを振り返ってみたら、僕が初めてポーラテックアルファを使用したのは2014年
色々やってましたね、笑。
最近山始めた方は、オクタとかアルファとかプリマロフトとか、当たり前のように聞くようになったかもしれませんが、ここ数年なんですよ、凄まじく進化したのは。
今日は数年ぶりにアルファについて語ります。
ポーラテックアルファは元々は生地の中に封入された中綿。
Alphaはポーラテック社と米軍が共同開発した、軽量で通気性の高い化繊中綿。
プリマロフトなどの化繊綿と比べ、通気性は2倍、速乾性は1.5倍以上あるのが最大の特徴。
(*現在はプリマロフトもOMMのコアシリーズに採用されてるアクティブなどの同様の素材あり)
当時はまだ、今ほど革新的な素材はなく、厳冬期の行動着と言えば、フリース+ソフトシェル、もしくは綿もの位しか選択肢がなかった。
その時の冬用のフリース+厚手のソフトシェルとなれば、その2枚で重量は1kg。
では、綿ものを着れば軽くはなりますが、通気性が0=蒸れる。
何故かと言いますと、羽毛にしろ化繊綿にしろ、通気しない高密度に織りこまれたダウンプルーフ素材でないと、中綿が生地から飛び出してしまうからでした。
そこで登場したのが、ポーラテック社が開発した素材 Polartec®Alpha
↑の写真はアークテリクスのアルファを使ったウェア、これももう7~8年前。
アルファは繊維がシート状になっており抜けくい性質のため、上写真のように生地にメッシュ等の通気性の高い素材を使用することが可能となった。
↑は僕が一番最初に買ったピークパフォーマンスのアルファ。
行動着のソフトシェル+フリースが、これ1枚で済む!と当時は大喜び。
そこからどんどんとアルファは広がり、技術も進化。
アークテリクスを始め、ノローナやティートンブロスも革新的アイテムをリリース。
そして、遂に裏地まで無くしてしまったぞ!となったのが2016年かな?、アルファダイレクトと呼ばれ、モンテインやノローナと、ティートンブロスのRun With Alpha など当店でも展開してましたね。
(*ノローナとティートンは現在どちらもオクタに変わってます)
そして、その翌年
遂にここまで来たか、という
表地も裏地も無くしてしまった!むき出しのアルファが登場。
NORRONA falketind Alpha 120 Zip Hood や
もう6年目になるんですね、これも。
ずっと変わらず展開し、ずっと売れ続けるって本当に凄いなーと思います。
ちょうど先日、新色Oliveも入荷!(*Mサイズは後日入荷)
そしてノローナと同じく、その年からずっと販売され続けてるのがこちら
RAB Alpha Flash Jacket
ラブ アルファ フラッシュジャケット
これも、もう6年目だけど、何故か今年が一番絶好調!
理由は、アルファの機能性が知れ渡ったことと、もう一つは値付けかな。
税込16,500円って、安すぎでしょ笑。
数年前からRabの国内代理店さんが変わって、企業努力ですな。
アルファフラッシュの特徴。
まず、アルファにも厚みが色々とありまして、こちらは120という厚みです。
表、裏、どちらも起毛していますが、表地のほうが沢山の繊維があり、やや目が詰まっており
裏地はメッシュに隙間が多い感じです。
この配置が単体で着用した際、レイヤリングした際どちらの場合でも、保温性と通気性の両立。
シェルを着用した際は、肌面の隙間に沢山のデッドエアを含み保温する、通気性の確保、蒸れの軽減。
表地の繊維の配置をやや増やすことで、単体で着用した際にもオーバーヒートしない程度の適度な保温、と最高のバランスを生み出すのです。
抜群の通気性、熱がこもらない、レイヤリングしても湿気が溜まり難い。
一般的な毛足の長いハイロフトフリースと比較しても、やっぱり全くもって別物です。
むき出しのオクタと比較すれば、このアルファ120のほうが断然保温性があります。
フードもないのでレイヤリングしやすく、とにかくめちゃくちゃ使えるアイテム。
1枚持ってると必ず重宝しますよ。
サイズ感は私でUK M着てます。
来季も変わらず継続のアイテムです。
流行に関係ない、山のギアですね。
本日のブログはここで終わりませんっ!
もう一度スポットを当てたいウェア(ギア)があるのです。
コイツとレイヤードしてみないかい
Rab Kinetic 2.0 Jacket
柔らかくて丈夫、快適な防水マウンテンシェル
生地は完全防水でありながら3レイヤーの4WAYストレッチ、透湿性は驚異の35000g/m2/24
ここだけで、もうビビっときた方いますよね、笑。
透湿性は驚異の35000!?
耐水圧よりも抜けの良さに重きを置いた、行動派の方のための防水シェル
シーム処理、しかも3レイヤー。
とてもしなやかで、シャカシャカしない、4Wayストレッチ防水素材。
防水なのに伸びるんですよー
動きやすいんですよー
フードの内側に、もう一つ薄手のジャージ素材。
これがフードをピッタリとフィット、固定させ、首を回した時もその動きに追従し、視界を妨げない。
顔面からの雨の侵入も最小限に防ぎます。
防水ウェアを着てたのに、何故か内部がびっしょりだった。
しかし、その原因は顔面からの浸水だった、そんな良くある話も軽減されるでしょう。
私のおすすめ、お気に入りポイントは
高めの襟で悪天候からガード
首回りからの浸水も防ぐ
大きいハンドポケット。
グローブなどもしっかり収納可能。
ハーネスに干渉しない位置。
ポケットのジッパーは止水ですが、
センタージッパーはビスロンを使っている。
これだけで着脱のストレス軽減、そしてちょっと高級に見える笑
ベルクロカフ。
ゴムじゃない、これは僕にとっては重要ポイント。
柔らかくしなやかで、ジャージのような伸縮性、光沢の無いマッドな風合い。
当店は近年アクティブインサレーションというカテゴリーを激推ししてきました。
それは良いことづくめではありますが、防水ではありません。
ですから、もう1枚防水ウェアを持つ必要があります。
それでしたら、今日紹介したアルファダイレクトのものや、オクタなどに、このKinetic2.0で行くのは。
いくら透湿35000といえど、シェル一体型のアクティブインサレーションと比較すれば、もちろん通気性は劣りますが、完全防風で、アルファでもオクタでも保温性はアップします。
防水のアクティブインサレーションと言って良いかは微妙ですが、
Kinetic2.0の重量はMサイズで実測316g
決して超軽量とは言えません。
しかし、トータルの持ち物、重量を減らすという意味ではとても有効ではないでしょうか。
どうでしょう、今期の新作ではないですが、これがもう一度スポットを当てたいウェアです。
先にも述べたように、新作ばかりが良いとは限りません。
何年も変わらず出し続けてるということは、それだけ完成度が高く、求められてる方も多いということです。
よろしくどうぞ。