世界中にはさまざまな主食として、古来から穀物が栽培されてきた。
その優位性は、それまでの狩猟採集生活民達の平均寿命30歳から一挙に10~20歳近く安定させた事でも明らかだ。
その中でも、最も珍重されたのが米と小麦である。
特徴としては米は日照と温度、水、養分に満ちた土壌を必要とし、栽培単位面積当たり小麦の約5倍に相当する人口を賄うに足る。
そして、一年を通して栽培が可能であり、実際、現在のタイでは3毛作が行われており、1200万トンもの生産量が生産されている。
一方の小麦は世界中のほとんどの地域で栽培され、米ほどの手間が入らないこともあり、常に米より栽培されてきた穀物である。
主な理由としては米より断然長期保存がきき、飢饉の際などには貯め込んだ小麦を食べつなぐことが出来たためである。
例えば、中国では米と小麦とを栽培する地域がハッキリわかれているが、春秋戦国時代を通じて、常に黄河沿いの小麦地帯の国が米作地帯の国を圧倒しつづけた。
そのころの中国では小麦の保管に”敖倉”と呼ばれる10m四方の穴を黄土台地にいくつも堀り、そこに収穫した小麦を樅そのまま流しこんだ。
その、保存期間は5年間はもったという。
中国の歴代王朝は飢饉があるたびに朝廷そのものが保管小麦を求めて長安や洛陽の間をうろうろした。
エジプト、メソポタミアにおいてもそれは同じで、小麦こそ資本の蓄積=価値の保存と言う、貨幣的役割を持った穀物は無い。
まさに資本主義の芽生えを象徴する穀物であり、なおかつ収奪経済、奴隷制など血にまみれた穀物でもある。
だが、現在、米を主食とするアフリカの国家が急に増加し、様相が小麦と同様になりつつある。
米が投機の対象となりつつある。2008年、現実に米不足があり、さらに昨年、最大の米生産国であるタイはメコン川氾濫で食糧危機は目前に来ており、食料恐慌への危険を孕んでいる。
このような中で、食料の六割を輸入に頼る日本が円安にでもなったら、どうなるか?マックのハンバーガーを1000円で食べ、セブン・イレブンの弁当を10,000円?備蓄米があるとはいえ、小売マージン会社の画策で投機的放出がないとは否定できない。
対外的に何のツブシもない国、日本。交換するブツも、力もなく日本は絞るだけ絞りとられ、さんざんな目にあうだろう。