文部科学省が放射能汚染地図を公表して以来、俄然注目を浴びたのが福島、群馬、栃木、長野の汚染状況だったろう。と言うのも首都圏の水瓶である鬼怒川・利根川・荒川・多摩川水系は全て群馬と栃木に源を発する河川だからだ。いずれの河川も汚染地域のど真ん中を流れており、除染しない限り放射能汚染から逃れることは出来ない。
そこで注目されているのが尾瀬の水なのである。尾瀬ガ原を出た水は只見川と名を変え、阿賀川となり、猪苗代湖から出る川と合流し阿賀野川となり、新潟平野を横切り日本海に注ぐ、長さは信濃川の2分1に過ぎないが流域面積では同等と言う、暴れ川である。この豊かな水量に目を着けたのが他ならぬ東京電力であり、尾瀬ヶ原及び尾瀬沼周辺は東京電力の「私有地」である。今回、福島県の会津地方と河川流域は奥羽山脈によるガードを受け放射能汚染から無縁であった。東電と首都圏の方面から「尾瀬の水を寄越せ」という要求が来るだろうが、自然破壊、動植物の生態系破壊は計り知れず、到底看過出来ない。過去、尾瀬の至宝と言われたアヤメ平湿原を壊滅させたのは首都圏からの登山客であったのを忘れてはならない。なお、私は尾瀬から極力、木道を撤去し、山小屋を撤去し、入山に際しては有料であるべきであると思っている。