羽生結弦、高度な技連発 今季自己最高 世界国別対抗


後藤太輔

2015年4月17日01時36分

男子SPで首位に立った羽生結弦=白井伸洋撮影

(16日、フィギュアスケート 世界国別対抗戦 男子SP)


 着氷した後にスーッとスケートが流れる。とても質の高い4回転とトリプルアクセル (3回転半)ジャンプを羽生は見せた。もう一つのジャンプ要素である、3回転ルッツからの連続ジャンプでの転倒を補ってあまりある。演技を終えて本人は首をかしげたが、得点は96・27点の今季自己最高。2位に9・14点の大差をつけた


要素と要素の間に見せる「つなぎ」で、曲と呼応した様々な動きを見せた。演技構成点のつなぎを評価する点数は、全選手中最高の9・11点だった。

 冒頭の4回転と演技後半の3回転半は、出来栄えによる加点が最大の3点に近い2・71点。特に3回転半は、難しい片足でのターン直後に跳ぶ。さらに、着氷後に両足のつま先を外に開いて横に滑る「イーグル」までつける。高度だから、高得点になる。「うまくいった」と自賛した。

 ただ、つなぎに多彩なターンや技を見せるため、3回転ルッツを跳ぶために十分な加速ができないことが、今季は多かった。「本当に悔しい。今季はずっとルッツでミスしている。少ない歩数でトップスピードに乗せる技術がないのかな」。高みを目指しているだけに、高得点に浮かれず課題を整理していた。


朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASH4J3DMMH4JUTQP004.html

動画あり




羽生首位も日本2位発進 転倒に苦笑い「悔しい」



ショパンの『バラード第1番』を終えた羽生は、リンクから引き揚げる際、ルッツを跳ぶポーズを取った。両手を合わせファンに謝罪。首をかしげながら、苦笑いするしかなかった。

 「また悔しい。回転が足りない転び方だった。やっちまったな。(得点は)正直、ビックリしている」。演技後半の連続3回転だった。最初のルッツはスピードが出ず、続くトーループで転倒し、回転不足を取られた。

 それでもSPでの今季自己ベストをマークして首位。日本の2位発進に貢献し、五輪王者の貫禄をみせた。

サンケイ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150417-00000021-sanspo-spo