会社の帰宅途中の話。
地下鉄ゾーンを抜け、自宅最寄駅で下車。
途中から気がついていたが、外は猛烈な雨。
電車の窓にビチビチというよりも、小石が当たっているのではないかと思えるほど。
少し経てば雨足が弱まるだろうと、ホームのベンチに座ってiphoneをいじりはじめる。
私よりも先にベンチに座っていたおじさんがブツブツと喋っている。
電話をかけているのかと思っていたが、チラ見をしたら独り言だった。
ベンチおじさん「止まない時は2-3時間平気で降り続けるからなぁ。それが線状降水帯なんだよなぁ。1986年頃は積乱雲だけだったから、1時間も経たないうちに止むんだよ。それが線状降水帯になるとこうなっちゃうから。もう30分座ってるけど、ずーっとこの調子で参っちゃうよなぁ。俺はいつまで座ってんだ? 早く小康状態にならないかなぁ。音が静かになれば止むんだよ。止まない雨はねぇんだよ。線状降水帯はひでぇからなぁ。去年も世田谷区で100人以上○んだからなぁ。ありゃ酷かったよ。神田川が氾濫したんだもん。線状降水帯はやべぇよなぁ。積乱雲は雷が鳴るけど、雨はすぐに止むんだよなぁ。」
という内容を延々と念仏の如く繰り返していた。
30分も座ってるんかい!
もう諦めて帰ればいいじゃん!
去年世田谷区で100人以上亡くなった雨なんて降ってないし!
しかも神田川!
世田谷区から遠いから!
私は15分くらいおじさんの隣に座っていたので、言い回しを覚えてしまった。
止まない雨はねぇんだよ。
って、急にカッコいいし。
悔しいかなニヤついてしまいました。
この先の日本の気候はどうなっちゃうのかしら。
春と秋が長い国になればいいのに。
あのおじさんは無事に帰れたのかな。
まだホームにいるのかな。