五行説で体を見ていこう!
五行表からも分かるように、木=肝、火=心、土=脾、金=肺、水=腎となります。
中国の先人たちは、何千年も前から人体を解剖してきたと言われます。そこで先人たちは、いくら解剖してもただ細かくなることに気づき、自然と人間のあり方から、人体を見ていこうとしました。人間は自然と繋がっており、自然と人間は同じ、この世界に存在するものだと気づいたのです。陰陽五行論や他の東洋思想的に体を見ていくことが、人間の本当の姿をみていけるとし、人体を見てみていったのです。そうして、体の中にある臓器をみて、中心にあり充実している五の臓器を、五行説にあて生命の中心と考え研究していきました。
その結果が、今にも伝わる五臓という考え方です。古代中国のあらゆる時代(特に戦国時代から秦漢時代)を通じ体系づけられた、「蔵象」という臓腑生理学を私たちは、謙虚に受け止めていかなくてはならないと思います。この蔵象が定着するのに、数百年以上にわたり先人が研究し、臨床を重ねていきました。東洋医学は、臨床体験を積み重ね出した結果であり、理論化したものです。これは、臨床の上に成り立った科学です。私たちは、先人たちが残したこの英知を、大切にしなくてはならないと思います。
では、東洋医学で大切な五臓について細かく見ていきたいと思います。肝・心・脾・肺・腎これが五臓です。西洋医学でいう肝臓・心臓・脾臓・肺・腎臓とは違います。いまま説明してきた、東洋思想と陰陽五行論から捉えているものなので、最初は困惑すると思いますが、まずは読み、東洋医学での解剖生理を学んでみてください。
A:肝=木
西洋医学でいう肝臓は、血液の貯蔵、コントロール、消化、解毒などの多種の働きをもっています。東洋医学でいう肝は、それだけの働きではなく、もっと幅広い意味と機能をもっています。肝は、五行では木であり、季節は春です。一日でいえば朝であり、その時が、肝がもっとも旺盛に働いています。そして、これから述べる以下の特徴をもっています。
1))肝は、魂を蔵し、判断力や計画性などの精神活動を支配します。
◎肝がしっかりしていると、変化にすばやく対応でき、適切な行動がとれる。
×肝が不健全だと、イライラ、怒たり、おどおどしたりする。
2))肝は血を蔵します。
◎肝がしっかりしていると、手足に血液が行きわたり力強く運動でき、頭に血液が上がりすぎることもない。
×肝が不健全だと、頭痛、めまい、耳鳴り、顔面蒼白、難
聴、女性の月経異常などが起こる。
3))肝は筋を主ります。
◎肝がしっかりしていると、筋の運動機能がよく発揮される。
×肝が不健全だと、筋が無力になったり、ひきつれて痛くなったりする。筋の疲労は、肝に影響を与える。
4))肝の状態は爪に反映します。
◎肝がしっかりしていると、爪に弾力があり、艶がよく赤みを帯びている。
×肝が不健全だと、爪の色が悪くなったり、変形したりする。
5))肝は目に開きょうします。
◎肝がしっかりしていると、よく見える。
×肝が不健全だと、目が疲れやすくなる。目を使い過ぎると肝機能をそこなう。
6))肝の液は涙です。
◎肝がしっかりしていると、涙はほどよく目を潤す。
×肝が不健全だと、目が乾いたり、涙が流れすぎるようになる。