続き。


またある時、


人と一緒に旅行中に

一人の書生の出会う。


書生(しょせい)

…今で言う学生。


裸馬に乗っている。


書生は長房を見付けると

頭を地にすりつけて詫びた。


ほかの人は何が何だか。


長房が言った、

「盗んだ馬を返すなら、

命だけは助けよう。」と。


連れの人がわけを聞くと、


「あいつは狸でしてな。

土地神の馬を盗んで、

乗っていたたのです。」と。


また、汝南郡に住んでいて、

客が来た。


宛県に鮓を買いに使いを

やった。

瞬く間に帰ってくる。


またある時は

一日の間に千里離れた

場所に長房がいるのを

見かけたという。




さてさて、

この長房という男、

結局どうなったか。


札を無くし、鬼どもに

殺された。と。

またある時、


東海君(東海の水神)が

葛陂君に逢いに来て、

葛陂君の夫人と姦通した。


※葛陂君はさっきの池の神で、

 費長房の住む土地にある池

 に住む。


長房は東海君を三年間、

縛り置いた。


すると東海は旱魃に。


話変わるけど、

「旱魃」の『魃』、

これは神様のこと。


日照りを起こす神


閑話休題。


長房は東海が旱魃に

なったのを聞き、こう言った、


「先に東海君が罪を犯したので、

縛り置いた。今すぐ奴を話して

雨を降らすよう命じよう。」と。




費長房は、帰ってから、

万病を直し、百鬼を笞打ち、

土地神を駆使する能力を

身につけた。


ある時、友人と同席していて、

一人でブツブツ怒っている。


疑問に思い尋ねると長房は、


長房

「わしは幽霊や化け物の

法を犯した奴を叱っている

のだ。」と。


汝南郡には毎年怪物が出る。


正装した太守の姿に化けて、

役所の門に太鼓を鳴らして

やってくる。


郡中が皆これに迷惑した。


ある時化け物がまたやって

来て長房とばったり出くわした。


化けものは長房を見るなり、

うろたえた。


逃げ出すこともできず。


化けものは進み出て陳謝した。


命だけは助けてくれという。


長房が叱りつけて言うには、


「今すぐ中庭に行って貴様の

もとの姿を現わせ。」と。


たちまち太守の姿をした、

化け物はすっぽんの姿になる。


道の大きさは車輪ぐらい、

首の長さは3メートル近く。

長房はさらに化け物に命じて

太守に詫びを入れさせ、

さらに、池の神に詰問する

札を届けさせる。


化けものは頭を下げて涙を流し、

その札を岸に突き立て、自らの

首を札に巻きつけて死んだ。


(池の神はすっぽんの上司。

池の神の監督不行届を責める。

すっぽんは恥じて死んだ)

続き。


漁父


費長房は老人に師事し、山に入り、

イバラを踏み、虎の群れの中に

長房をとどめ置いた。


しかし、長房は恐れなかった。


また長房をがらんとした部屋に寝かせ、

腐った縄で万斤の石を心臓の上に、

ぶら下げる。蛇が縄を噛み切りにくる。


縄が今にも切れそうで石が落ちそう。


しかし長房は身動ぎさえしない。


老人は長房を褒めて言った。


「そなたはものになりそうだ。」


と。


さらに老人は長房に、人の糞を

食わせる。


さすがに長房は、吐いてしまった。


老人が言った、

「そなたはもう少しで道を

会得できたのに残念。」


長房は別れを告げ帰ろうとした。


老人は一本の竹の杖を与えて

言った。


「これにまたがって、往くがままに

任せれば、一人でに家に帰れる。


帰ったらこの杖を池の中に

投げ込んでくれ。」と。


さらに老人が言う、

「この札を与えよう。

これを持って、地上の

鬼神を支配しなさい。」と。


長房は杖にまたがると忽ち、

家に着いた。


自分では家を出てから十数日

しか経っていないと思っていたが、


その実、十数年経っていた。


彼は杖を池に投げ込んだ。


帰る時に池を振り返ってみると、


その杖はたちまち龍になった。


長房は家に着くと(家族はみんな

死んでいると思っているので)みな

信じない。


長房は、

「先年みなが葬ったのは、

ただの竹だ」と。


そこで墓を暴いて棺を開けると、

確かに竹の棒が一本。



つづく。

続き。



漁父


費長房はどうしても彼に道を学びたい。

けれども妻子がいる。


老人はこで一本の竹を切って、

長房の身長にあわせ、これを官舎に

ぶら下げた。


官舎は大騒ぎ。

家族が見ると果たして長房が

死んでいる。

大人も子供も泣いている。

其のままそれを葬った。

長房はそばに立っているのに、

気付かない。


こうして長房は老人に従う事に

なった。