白鬚神社(しらひげじんじゃ)は日本一大きな湖、琵琶湖の北西にある神社です。
琵琶湖の中に大鳥居を構えるその美しい情景は「近江の厳島」とも言われます。
近年はパワースポットとしても人気だそうです。
創建は約2000年前の垂仁天皇25年(西暦で言うと紀元前5年)とされており、近江最古の神社と言われています。
祭神は「猿田彦命(サルタヒコノミコト)」。
「古事記」の天孫降臨の場面で瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)を道案内した国津神(クニツカミ)です。
国津神とは天孫降臨以前から日本の国土を治めていた土着の神で、天照大御神など高天原に住んでいる神は「天津神」といいます。
ここは全国にある「猿田彦命」を祭神とする白鬚神社(白髯神社・白髭神社・白髪神社)の総本社で、延命長寿、金運、交通安全などのご利益があるとされています。
また、瓊瓊杵尊を道案内したことから「道開きの神様」ともいわれています。
「猿田彦命」は謎の多い神様です。
まずはその姿ですが、「日本書記」には
「一神(ひとりのかみ)有り。天八達之衢(あめのやちまた)に居り。其の鼻の七咫(ななあた)、背の高さ七尺(ななさか)余り。当に七尋(ななひろ)と言ふべし。また口尻(くちしり)明く耀れり。眼は八咫鏡(やたのかがみ)の如くにして、てりかがやけることあかかがちに似れり」と書かれています。
まるで天狗みたいですね。
これほど具体的に容姿が描写されている神様は他にいないそうです。
また、「猿田彦大神」とも書かれますが「大神」の尊称を与えられている唯一の国津神だそうです。
国津神なのに天津神を道案内したのも考えてみれば不思議ですね。
現在の本殿は1603年に豊臣秀頼によって造営されたものです。
また、シンボルともいえる大鳥居は元々陸上にあったものが、琵琶湖の水位上昇によって湖中に立つようになったそうです。
パワースポットとして注目されているのが境内の一番上手にある「岩戸社」です。
古墳をそのまま覆ったような建物で、中は古墳の玄室そのものです。
社の前には磐座がありここもパワースポットとしてお参りする人が多いようです。
周りにも古墳が点在していることから、古代この一帯は何か特別な場所だったのかもしれません。
近江最古の神社、是非訪れてみてください!