この話は主人の体験です。

 

過去に息子がレストランであった見知らぬ人に

うちまで送ってきてもらったことがあると書きました。

 

週末主人は日本からお客様が来ていたので

夜遅くまで一緒に楽しく過ごしていたみたいです。

帰り真夜中1時頃、自宅近くの交差点で薄着で

ぶるぶる震えている少年を見かけたそうです。

どの車も彼の存在がなかったかのように無視する中

主人はその姿がまるで自分の息子のように見えたそうです。

LAでは珍しいくらい冷え込む夜に薄着で交差点に

いるなんてやはり何か事情があるに違いない。

 

「きっと精神疾患を患っているのではないか?」

そう思い、怖かったそうですが₍アメリカでは知らない人

に声を真夜中かけるのはあまり安全な行為ではない)

「どうしたんだい」と声をかけたそうです。

「携帯の電源が切れて家にどう帰ったらいいかわからない。」

そう言うので

「うちはどこら辺?」と聞くと

「すぐそこの○○通りと○○通りの近くです。送って行って

くれませんか?」と聞かれたそうです。

彼の家はそこから少し離れたくらいのところでどうして

そこに帰れないか不思議だったようですが、

「普段は家から外に出ることはないので、道がよくわからない。」

「どうしてこんな真夜中に外にいるの?」と聞くと

「友達の家に来たけれど帰れない」と言ったそうです。

 

主人はその少年を車に乗せるかどうか少し迷ったらしいですが

どうしてもその少年が息子に思えて、今まで息子も

きっとこんな風に外で困っていたことがあったはず

そして助けてもらったこともあった、

ならば自分も同じことをしてみようと決心し、

その少年を車に乗せて家まで送り届けたとのことです。

 

少年の家はその場所から本当に近く、私たちの自宅からも

近い場所だったそうです。

 

こちらで精神疾患家族会に参加しているのですが

そこの設立者の人が私に言った言葉で

胸に刺さった言葉があります。

 

「息子が精神疾患を持って生まれたことが私たち夫婦には

一番のギフトになったのよ。もしそうでなければ、私は

自分のことを能天気にいい人だって思っていたでしょう。

少し寄付して、少し親切にして、なんていい人間なんだって。

でもこの子がいるからこそ、人生はそういうことじゃないって

知ることができたのよ。」

 

彼女のことはまた別途書きたいと思いますが、

主人の行動を見て、彼女の言っている意味が

少しわかった気がします。