花火大会の後には
長い長い夏休みが
やってきた。
学生にとっては
待ちに待った、というやつだ。
僕はというと
嬉しいとは正反対で
ヌナに会えなくて
やきもきしていた。
でも連絡だけは続いていて
会えない時間も
僕を思い出してくれたら…と
想いをメールに乗せた。
その一方で
このままヌナと会わずに
ヌナを感じない生活を送ってたら
少しは忘れられるのかなって
弱気になっている自分もいた。
そんなこと言って
思い出さない日なんて
無かったんだけど。
早く夏休みが終わらないかと
毎日思っては
夢で逢えますようにと
願いながら眠りについた。
今日も僕はヌナでいっぱいだ。
夏休みが明ける頃には
ヌナもテミンと呼ぶことに
すっかり慣れていて
『テミン!』
「わ!ヌナおはよう」
始業式の朝
僕らは偶然にも
一緒になった。
少しだけ伸びた前髪が
目にかかっている。
久しぶりに見た君の姿に
僕は出逢った頃と同じように
ときめいた。
会わなければ
気持ちも離れていくなんて、嘘だ。
僕の気持ちは
ずっと変わらない。
『久しぶりだね』
「うん、久しぶり。
元気だった?」
元気だった?なんて
連絡とってたのに。
花火大会の日に
手を繋いでから
顔を見るのが少し照れ臭い。
『元気だよ。
テミンも元気でしょ?』
「うん」
ヌナに会えなくて
死にそうだったけど。
「前髪伸びたね」
『そうなの。
そろそろ美容院行かないと』
君の横に並んで
何気ない会話をする。
あの日
あんなに近かった君との距離が
振り出しに戻ったような気がして
会えなかった時間を
取り戻すように
僕はヌナに話しかけた。
彼氏さんとは
まだ続いてるの?
って聞こうと思ったけど
それは心臓に悪そうだから
辞めておいた。
きっとまだ続いてる筈だから。
ヌナにもらったピアスも
あの日からずっと付けてる。
でもヌナは気付いてるのか
気付いていないのか
反応してくれ無かった。
僕の想いはまだまだ
届いていないみたい。
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