「何か温かいものでも飲む?」
『うん、ありがとう』
「何が良い?
ココア?コーヒー?牛乳?」
『コーヒーで』
疲れた身体が
休まるように、それと
もう少しだけ
ここに居て欲しい。
そんなことを願いながら
コーヒーを注いだ。
まだ熱いホットミルクを
そっと口に運ぶ。
静まり返った部屋。
さっき消したテレビ
つけておけば良かった。
おっぱとの距離が近くて
改めて何か話すとなると
緊張して何も思い浮かばない。
どうしよう…
「今日はどんなお仕事だったの?」
こんな時にまで仕事の話…
ごめんねおっぱㅜㅜ
『ライブだよ』
「ライブ?
そういえば友達が
この土日で韓国のライブが
あるって言ってたな」
『何てやつ?』
「何だっけ… SM?
SMなんちゃら…
少女時代とか
東方神起とかが出るって言ってた」
『ふーん。
そのお友達は行ってたの?』
「うん。
その子は韓国が
大好きな子だから。
私も誘われたけど
k-popには詳しく無いから
断ったの」
『そうなんだ』
おっぱは誰の
ライブだったの?
って
聞こうと思ったけど
簡単に答えちゃ
いけない事なのかなって。
だからそれ以上は
私から聞けない。
『心ちゃんは韓国の音楽
全く聴かないの?』
「聴かないかなあ。
グループもほとんど知らないし…」
『韓国に来たりとかも
全然ない?』
「1回だけ大学の時に
行ったくらいかなあ~」
『そっかあ。
じゃあ本当に韓国のこと
あんまり知らないんだね』
あれ、
少し寂しさを
感じさせてしまったかな?
ごめんね、こんな私で…
「でも
おっぱと出逢ってから
少し韓国のことも
勉強しようかなって思ったよ」
『どうして?』
「え…
おっぱともっと
近付けたらいいなって」
真剣な表情で
私を見つめてくる。
「それに
おっぱの事もっと知りたいから」
『もっと知りたい?』
私もあなたの目を
しっかりと見つめて
「うん」
正直になって良いよね?
だってもう
この気持ちを隠す必要なんて無い。
私はおっぱが好き。
だからもっと
沢山の事を知りたい。
私にだけ見せる表情とか
私にだけくれる言葉とか
もっともっと
あなたを感じたいの。
じっと見つめるその瞳に
何度心を囚われただろう。
瞬きさえ忘れる程に
もう
あなたしか見えない。
『教えてあげよっか?』
ドキン…
まだ見たことない一面を見る度に
きゅっと胸が苦しくなる。
早く
早く
私を捕まえて。
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