皆様におすすめしたい本。

ポール・ギャリコ 著
『ハリスおばさん、パリへ行く』

こちらは私のホスピタリティの原点。

児童書と侮るなかれ、
これぞ一流ブランドの真髄といえる
ディオールメゾンのほんもののホスピタリティ
そして、人としてたいせつなことが
たくさんつまった、
あたたかくて
ちょっとせつなくて
胸がぎゅっとなるような
素敵なおはなし。

私は、
お金がある、とか
有名だから、とか
うわべの価値で人を判断する人が
ほんとうに苦手。
きらびやかなつくりや
メディアでもてはやされることだけに注力し
VIPや「おともだち」ばかり厚遇して
一般のお客様をないがしろにする、
そんな場所を「一流」とも思わないし
その特別扱いは「ホスピタリティ」とは
みとめられない。
かなしくなります。

そのお店を、
その場所を、
その品を、
スタッフを
心から愛してくださるかた
そこにたくさんの夢や憧れを持って
訪れてくださるすべてのかたを
裏表も分け隔てもなく、心を込めて
全力でおもてなしする。

私の理想とする、
そんな「ホスピタリティ」が
この本にはあります。

まだ、私にはそんな力はないけれど
いつかは
そんなほんもののホスピタリティを
日本じゅう、世界じゅうに
伝えられる人になりたい、
と 50も半ばにさしかかっても
壮大な(暑苦しい)夢を持っています笑

そんなにうまくいかない人生
心折れそうになったら
いつもこの本を開いて
初心にかえる、
たいせつな本です。



〈 あらすじ 〉

ロンドンの掃除婦ハリスおばさんは
ある日、お得意様のお屋敷で
奥様のクローゼットに吊るされた
Christian Diorのドレスに出逢います。
その上質で夢のように美しいドレスに
すっかり魅了されたハリスおばさんは
一生懸命働き、
爪に火を灯すような節約生活でお給金を貯め
3年かけてパリ行きを実現。
場違いなハリスおばさんに、
最初は冷たく追い返そうとした
ディオールの支配人マダムコルベールも
ハリスおばさんの純粋なディオール愛に
心を動かされ
ドレス購入を全力でサポートします。
そして、ついにハリスおばさんは
夢にまで見た
ディオールのオートクチュールドレスを
手にする・・
(周りの人々に幸せの奇跡をおこすハリスおばさんのエピソード、
 そしてあたたかくもせつないラスト。も)

マダムコルベールは、
ハリスおばさんを
「ショーの会場に集まってきた人たちのなかで
 いちばん値うちのあるお客様」
と言い、上席に案内します。
そして、そこで
ハリスおばさんをつまみだせという
お金持ちで上客の相場師夫人に
「このかたはここにお座りになる資格が立派におありになります」
と、毅然とした態度で対応します。
これこそがほんものの品性、矜持。

客を選ぶような店・人は
ほんものの一流ではありません。

私はそう思っています。

機会がありましたらぜひお手にとってみてください。