柳井さんのことを彼の中学校や高校の同級生に聞くと、「ほとんど印象に残ってない」というぐらい口数少ない少年だったという。大学ではギャンブルに明け暮れて、寝太郎と呼ばれていた時代もあったそう。早稲田を卒業して、最初に就職したAEONは9ヶ月で退職。
そしてまた寝太郎生活に戻ってしまう。
そんなどこにでもいるような無気力だった青年が、どうやって今や世界一を争うアパレル企業を作ったのか。本書にはその壮絶な成長過程が詳しく載っていました。
 
この手の経営本を読むと、毎回学ぶことが沢山あるものの、大抵は凄いなぁで終わってしまっていたのですが、
この本は「もしかして、もしかしたら私にもできるかも?」という気持ちにさせてくれる本でした。
そして同時に経営15年の今の業績にある程度満足してしまっている私に、経営者として「恥ずかしい」と思わせてくれる本でもありました。まだまだできることは沢山ある。
そう思わずにはいられませんでした。
この本に登場する澤田さんや玉塚さんはいつもお世話になっているカリスマ経営者の方々。普段から気軽にビジネスの相談をさせて頂いたり、時には壁打ちさせて頂いたり。
私のような未熟な経営者がよくもこんなすごい方々に軽々しく口を聞いていたな・・と今更ながらに澤田さんや玉塚さんの寛容力の大きさに脱帽し、感謝がとまりません。
もちろん、私が柳井さんのようになれるとは1ミリも思っていませんが、この本はこの先、どのように経営をするべきか悩んでいた私に突破口をくれたような気がしています。
今回の旅で500ページの本を読み切りましたが、これから先も経営につまずいた時にはこの本をまた開こうと思います。
そして、柳井さんが繰り返し読んだという、レイ・クロックの「成功はゴミ箱の中に」もすぐに読まなきゃ。
旅に行く前と帰りでこんなに気持ちが一新されたのもこの本のおかげです。
読書って改めて素晴らしい。