女性ホルモンは、卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンという2つのホルモンのことを言います。
この女性ホルモンは生理を起こしたり女性らしい体を作る作用のほかにも、髪の毛や肌を美しく保ったり骨や血管を丈夫にしてくれるなど、女性の健康をサポートする働きもしています。
そのためストレスや疲れ、体調の変化など些細なことでも女性ホルモンのバランスが乱れてしまうと、生理不順だけでなく様々な症状が出てきます。
例えば身体的な症状では、吹き出物が増えたりシミやくすみが増えるといった肌トラブルのほか、抜け毛が増えたり髪がパサつく、頭痛やめまいが出て吐き気が起こる、体がだるく疲れやすい、動機や息切れがする、手足や腰が冷える、肩こりや腰痛といった様々な不調が出てきます。
精神面でも、イライラしたり気分が落ち込みうつ状態になるなどのマイナス的な症状が出てきます。
こうした症状は「月経前症候群(PMS)」とも言われ、個人差はありますが多かれ少なかれ女性であれば多少は感じたことのある症状です。
また、同じ人でも月によってばらつきがあり、ひどい月とそうでない月があったりと、程度に差が出るここともよくあります。
月経前症候群の1症状として偏頭痛が起きる場合があり市販の薬が効きづらいなど生活に様々なトラブルを起こす場合もあります。
生理の時の偏頭痛対策室では、生理と頭痛の関係について詳しく取り上げられています。
偏頭痛については普通の頭痛対策とはまた違った方法となるので自己判断で放っておかない方が良いでしょう。
しかし日常生活に支障が出るまでの体調不良がでたり、長期の生理不順が起こるような場合には、やはり治療が必要となります。
治療としては、まず生活習慣を改善するなどの非薬物療法からはじめます。
それでも改善が見られない場合には薬を服用してホルモンのバランスを整える薬物療法が必要となりますが、なるべくなら薬に頼らない治療を行いたいものです。
非薬物療法としては、食生活の改善や適度の運動、自分に合ったストレスの解消をする、夜は遅くても11時ごろまでには就寝するなどの生活スタイルを心掛けるだけでもかなり改善すると思います。
特に現代社会ではストレスと無縁の生活を送ることはなかなか難しいので、いかにストレスをため込まないようにするかはとても重要です。
女性ホルモンの乱れは、放置しておいても決してよくはなることはありません。
早めに対処し治療をすることで、ひどくならないうちに改善することができます。
放置しておけば不妊の原因にもなりかねません。自分の体のサインを見逃さないようにすることが大切です。