タクシー東野さんのこと | 普通二種免許でGO

普通二種免許でGO

ブログの説明を入力します。

東野さんとの付き合いも、3年近くになるのかなあ。東野さんは個人タクシーではない、某タクシー会社の社員運転手だ。私より少し年上。

 私は電車通勤しているのだが、終電が10時30分!なのです。ちょっと信じられないでしょうが、地方都市ではこういうことは十分ありえるのです。したがって、飲みに出ると、電車で帰れる可能性は極めて低い。

 飲み屋街から、私の家までタクシーで2,000円、深夜割増料金で2,400円程度。現在では、夜でも交渉に応じて割増料金なしにしてくれる運転手さんがけっこう多い。もちろん違法だけど、なにせこの不況だからね。

 東野さんのタクシーにも、ある夜、たまたま乗って通常料金で送ってもらった。家について、降り際に東野さんが「また声かけてよ、1,500円で帰ってあげるよ」と言って名刺をくれた。そしてなんともいえない笑顔でにっこり笑った。

 それから、飲み屋からタクシーで帰るときは、必ず東野さんに電話するようになった。500円安いのももちろん理由だが、それよりもお互いに気が合うからだと思う。この不況でタクシーの運転手は、月収15万円などと言われている。とても家族を養える金額ではない。東野さんは「わしは30万円稼いでみせる」と言ってがんばっている。気に入った客は、私みたいに定額で送ってくれるが、むやみに値引交渉には応じない。

 もともとは調理師で、私もよく知っている店で板前をしていたが、思うところがあって運転手に転向した。客がかちあわない程度に、常連さんをつくるのがコツだという。そう言いながら、3回連続ぐらいで、他の客とかちあって、きてもらえないこともあったけど。

 とにかく、がんばってほしいな。いつも冗談で、寝不足で交通事故だけはやめてよ、と言っているが、半分は本気だ。とにかく、労働時間が半端じゃないからね。交通事故で友人を失いたくはないな。