映画(洋326) ミッドウェイ 2019年作品 / 日米両国を讃える | ビート・マンのブログ

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戦争の転換を描くが

人物に関しての批判無き演出
 
脚本:ウェズ・トゥック
監督:ローランド・エメリッヒ
主演:エド・スクライン(ディック・ベスト)
出演:パトリック・ウィルソン(エドゥイン・レイトン)
  :豊川悦司(山本五十六)
  :浅野忠信(山口多聞)
  :國村準(南雲忠一)
インディペンデンス・デイの監督作品
 
 
本作「ミッドウェイ:原題「Midway」は、1942年のミッドウェイ海戦を中心に大東亜戦争(日米海戦)を描いた作品である。
 
1941年12月8日の真珠湾攻撃で、日本軍は米国戦艦4隻を沈没、戦艦1隻座礁他など、奇襲により打撃を与えるが空母が存在しなかったため当初の目的は達成できていなかった(1970年公開のトラ・トラ・トラは真珠湾攻撃を描いた作品として参考になる)。
 
1942年4月18日に米国が日本本土空襲を決行。日本軍に押され気味で進んだ米国軍だが、本来は載せない大型爆撃機B-25を空母ホーネットの甲板から東京に向け発進させる。遠方より発進した爆撃機は空母に戻ることは出来ないため、東京空爆後は中国へ不時着する無茶な計画だった。それでも日本に対し脅威を与えることはできた(2001年公開のパール・ハーバーでも描いている)。
 
1942年5月8日のサンゴ礁海戦。日本空母祥鳳が沈没、翔鶴が損傷。米国空母レキシントンが沈没、ヨークタウンが損傷。初めてと言ってよい互角の戦果となったが、日本海軍にとっては互角は負けに等しく、その後に予定していた戦力の組み換えが必須 となる。またこの戦いで日米の工業力の差が歴然となる。理由は損傷を受けた空母の修理期間。翔鶴は復旧に期間を多数要したが、ヨークタウンは応急処置を3日で完了させた。
 
米国は日本の情報を傍受しており、米国に対する攻撃拠点が何処かと模索していた。そしてその場所がミッドウェイと確信、更にその日時も解析。日本空母隊を壊滅するべくヨークタウンを含む空母3隻で待ち構えた。
 
1942年6月5日のミッドウェー海戦。この戦いは開始前から米国艦隊が圧倒的に優位に立っていた。米国は日本側が空母より航空隊を出撃、ミッドウェイを攻撃した後に爆撃機で日本空母を攻撃。この攻撃で日本艦隊は空母3隻を損失した。
 
日本空母の飛龍が離れた場所で行動しており米国爆撃機のの攻撃を受けていなかった。飛龍から飛び立った爆撃機がヨークタウンを攻撃し撃沈するも、他の米国空母からの攻撃を受け大破、その後自ら空母を沈める。
 
この海戦での焦点は情報戦。真珠湾攻撃で空母の重要性が世界的に認知されたが、ミッドウェイ海戦は更に進化し情報解析が重要であることが証明された。
 
本作は真珠湾攻撃からミッドウェイ海戦までを描いているためそれ程時間を割いていないが、情報戦が明暗を分けた出来事として描いている。
 
過去に1976年公開のミッドウェイが存在するが、米国が日本空母に対して一方的に叩いた表現になっている。本作では結果は圧勝だが、航空隊も苦戦していた演出となっており、戦闘シーンは迫力を増している。
 
また戦争を題材にしたヒューマン・ドラマとなっており、日米ともに軍人を批判する表現は無い(日本側で南雲の戦略で批判するシーンは少しあるが、人格批判は存在しない)。
 
戦争映画だがシコリのない終わり方をしている点が現代風の作品と感じた。
 
戦争映画は衰退しています。参考程度に鑑賞される位でよろしいかと思いますが如何でしょうか。
 

 

 
映画 ミッドウェイ 2019年公開(お薦め度★★★☆☆