映画 白夜行 2011年公開(邦073) | ビート・マンのブログ

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心は親が消し去った

そして少年と少女は微笑みを無くした
 
原作:東野圭吾(1997年~1999年)
監督:深川栄洋
主演:堀北真希(唐沢雪穂、旧姓は西本)
出演:高良健吾(桐原亮司)
   :船越英一郎(笹垣潤三)
   :山下容莉枝(西本文代=唐沢雪穂の実母
   :吉満寛人(桐原洋介)
200万部突破の代表作。興行収入は約4億円と結果は今一つだが。
 
ある日、桐原亮司の父(洋介)が殺害され、その容疑者として西本雪穂の母親(文代)が捜査線上に上がるが、文代はガス中毒の事故で死亡する。この事件を所轄で担当する刑事(笹垣潤三)は、事件解明のため出世を諦める程に執着するのだが、犯人の糸口さえ見つからなかった。
 
この物語は、被害者と容疑者の二人の子供(雪穂と亮司)がどの様に生きて行くかを描いて進んでいく。雪穂は遠縁の親戚に引き取られ唐沢に姓が変わる。亮司は家を出て一人で生活を始める。
 
雪穂は容姿端麗で近づく人を魅了するが、何故か彼女の回りでは不可解な事件が起きている。同級生の強姦。1番仲の良い友達も郵便配達員を装った男性に強姦。結婚後に義理の妹も自宅で強姦。しかし雪穂は彼女らをケアして騒ぎは大きくならなかった。
 
亮司は生活の為に非合法な仕事をしている。そして彼の回りでも人が死んでいく。子供の頃に実家で働いていた松浦が白骨死体で発見(彼は洋介殺害の重要参考人だった)。同棲していた女性(栗原典子)の服毒自殺。
 
この二人は事件以外での接点は無いと思われていたが、笹垣潤三の長年の調査で事件前から知り合いだった事が判明する。そして二人とも親の愛に恵まれていないなど、共通点が明らかになっていく
 
実の親に虐待等を受けた子供が心を閉ざして大人となっていく過程、そして親の責任を背負う子供の絶望。洋三殺害の真犯人を潤三は解明するが、証拠は一切なく立件は不可能。しかし潤三の気持ちは既に他に行っていた。
 
149分と長めの映画時間で中盤は少し飽きるかもしれませんが、終盤の緊迫感は見所です。東野作品に興味がある人にお薦めの作品です。
 
映画 白夜行 2011年公開(お薦め度★★☆☆☆