今度はアメリカへやってきました。
彼らも、なかなか一般的には認知されないようです。
イギリスのような自作自演の
ビート・グループではないからでしょう。
この点は否めませんが、
曲が良いのは別問題です。

これは、あのアル・クーパーの作品です。
日本ではDJ御用達の名曲「ジョーリー」の
作者でもあります。
また、ブラス・ロックのBS&Tの創始者でもあります。

彼が裏方時代に作った曲です。
ヒットしないわけがありません。
あちこちに煌めく音のセンスが流石です。

ちなみに、このゲイリー・ルイスは
あの「火の玉ロック」のジェリー・ルイスの
実の息子さんでもありました。
これもヒットに多いに貢献しているでしょう。


昭和レコ屋よもやま話 昭和レコ屋よもやま話

「どうも、LPが売れないんですよ・・・」

「問屋には売れ線を送ってくれ!言ったのですが・・・」
と店主は話し始めました。


LPも総数にして500枚から800枚くらいは

あるようです。

いわゆる、一般から中古買いはせず、

卸業者から(海外の中古レコード)を新品として

仕入れているようです。

これでは「粗利(あらり)=おおまかな儲け」が出ません。


中古屋がなんとかかんとか、やっていけるのは

一般買いの中古品の粗利率が高いからなのです。

ですから、デイスク・ユニオンも、

経営=値付け、セ-ル等を

見ると30%OFFをやりながらも、

ちゃんと利益を出しているのです。

ここに一般買いの中古の「ウマミ」があるのです


新品だと、まず相場=30%が利益幅でしょう。

これでは、よほどの売上がないとやっていけません。

タワレコ、HMVなどの大型店の生き方です。


店主は、ここいらの損益分岐点が

まだ、しっかりと認識していないようでした。

アナログLPにしても

最初は半分くらいが新品で、

あとは一般買いの中古で良いバランスなのです。


ところが、立地条件はビルの7階です。

察するに、ここまでは重い荷物を持って

売りにくるお客様はいないでしょう。


まして、向かいには、評判の老舗「タイム」が

路面で構えています。

競争の結果は目に見えています。


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これも大変失礼な事ですが、

仕入れた内容を卸業者の責任に転嫁してはいけません。

相手のストック内容を事前に教えてもらって、

自分からチョイスして、お店、志向に合ったブツを

仕入れるのが通常の道筋です。


「問屋には売れ線を送ってくれ!言ったのですが・・・」では

問屋さんは、相手先の立地条件や客層など

分かるはずもありませんから、

責任結果は自分に帰する事になります。


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そんな印象で、どうも商売を始めて

間もないのでは・・・と感じてきました。

接客の応対はキチンとしていましたので

脱サラして即開業したのではないかと思いました。


それにしても、KISS一本で食べていこう!との

発想、気概にはあっけにとられました。

わたしは田舎の中古屋ですから、

都内=高田馬場=学生街の需要と供給など

知る由もありません。


そんな商売=KISS一本も

成り立つから・・・いや、成り立つ!として、

計算ずくで始められたと思っていました。


ところが、わたしが行った頃は

まだ試行錯誤の段階だったのです。

そんな中、PC好きだったのでしょうか。

HPの製作、更新は実にこまめに

自分自身で意気込んでUPしておられました。

話しの腰を折るようですが、

わたしはキチが付くほどのロックおやじですが、

トシからして、KISSの熱狂的なフリークではありません。

L・ゼップとかはリアル・タイムなのですが

KISSはずいぶん後のバンド・・・という感覚なのです。

だから、一般知識程度にしか覚えていません。

年齢差、時間差があるのです。



KISSで青春時代を謳歌した方は多いと思います。

KISSを知ってロックにのめり込んだ方も

数知れず、と思います。

それほどインパクトのあるロック・バンドです。

換言すれが、わたしにとってのビートルズが

KISS・ゼネレーションの方のとって

そうであると思います。


昭和レコ屋よもやま話 昭和レコ屋よもやま話

初めてスッピンで登場した「仮面の正体」」なんかは

ヘエー!と彼等の方向性を

改めて、考えさせられたりしました。

ロック界で生き残る事は至難の業だからです。


メイン・ブレインは、ジーン・シモンズだと思いますが、

人気絶頂の時の、女性歌手シエールとの

浮名も不思議なくらいに記憶があります。

余計な事ですが・・・(^_^;)


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話しは脱線しますが、昨年、渋谷のタワレコの

コーナーでロシア製のKISSの各自のソロ作、

そういえば誰のが最高!とかイマイチとか

話題になりました・・・の紙ジャケットの

4枚セットがパッケージされて格安で

売られていましたので

即、買ってしまいました。

ロシア製にしては完成度が高く(紙ジャケットの)て

透明のプラスティック箱に入っていました。

いわゆるマニアごころをくすぐるというブツでした。


ちなみにロシアは著作権など

あってないような国で、ビートルズの正規盤も

2in1で発売したり、コレクター心が揺れましたね(^~^)。

2、3年前の事でしょうか?

D・ユニオンあたりが大分仕入れて

マニアにさばいていたようです。

もちろん、9/9のリマスター盤の登場前の事です。


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さて、「ブラック・●●●●」のお店です。

店の半分がKISS、残り半分が一般の60年代、70年代の

ロックのアナログとCDという構成でした。


昭和レコ屋よもやま話 昭和レコ屋よもやま話

じっくり見渡したら「LP大処分セール」とPOPが

店内に貼ってあります。

この当時、わたしはアナログの方に関心が向いていて

比率は7対3くらいだったでしょうか。

ですから、スワッ!とエサ箱に飛びつきました。

定価2000円以上は全品半額という気持ちの良いものでした。


これがなかなかの内容のものが多く、

汗をかきかき10数枚探しあてました。

嬉しくてしようがありませんでしたが、はたと考えました。


・・・・・売れないから、・・・・・なんだ。と・・・・・。

殆ど仕入れ値を無視した価格なのです。

やはり、都会と言えども7階までは脚が遠いのでしょう。


レジで店主と

じっくり話してみる事にしました。