先日のブログで、『基本は、大事。』と書きました。
俺自身、実に『二年ぶりっ!』に走った、『受講生として』の講習会。
その間、『練習らしい練習』なんかまるでやってなかった(やれる場所もない…(^_^;))し、ウチの講習会でも『口先だけ指導員www』だったし
かなり苦労するんだろうなぁ……と思ったけど、結構『それなりに』乗れてて、自分でもびっくりw
『何が良かったから、乗れたのか?』
俺なりに自己分析してみたんだが……
恐らく、普段の運転で常に『低速バランス』を意識しているからじゃね?って結論に至りました。
その『低速バランス』の代表選手が、いわゆる『一本橋』。
とは言え、実際にどこかで『一本橋』をやっていたワケじゃない。
ただひたすら『渋滞にハマっていただけ』だったりするんだけどねwww
で。
その『一本橋のコツ』みたいなのを、2015年のバイクの日(8月19日)に実施した津久井署のイベントで参加者の皆さんにお配りしたので、これを再掲載します。
『目指せ!一本橋マスター』
多くのライダーは教習所を卒業してしまえば、殆ど挑戦する機会のない「一本橋」。
一見「地味ぃ~…」に見えるこのテクニック、実は『バイクコントロールのエッセンス』がぎっしり詰まった、「基本中の基本!」だったりします。
例えば、一日中走った後「肩、腕、腰」がガチガチに疲れてしまう…なんてことはありませんか?
これは「基本の乗車姿勢」が出来ていないからです。
すなわち「目線は真っ直ぐ、上半身はリラックス、下半身でしっかりホールド」。
「一本橋のコツ」は、この三要素をしっかり行うこと。
これがしっかり出来れば、日々のライディングはかなり「ラクぅ~♪」になります。
「基本の乗車姿勢」とは、7つの要素からなります。
すなわち「頭(目線)、肩、ひじ、手首、腰(着座位置)、ひざ、足」です。
まずは「乗車位置」から。
ステップの上に立ち、そこから「ストン!」と腰を下ろした位置が「自然な着座位置」と言われています。
その位置でハンドルを左右に切ってみて、腕が伸びきってしまわなければ「丁度良い位置」です。
*ニーグリップ
教習所で、しつこいほど「ニーグリップ!」と言われたと思います。
が、無理に「ひざだけ」閉めようとすると余計に力が入ります。
そこで、「つまさき」を内側に入れるよう意識してみてください。
自然とひざが閉まり、余分な力を入れずにニーグリップが出来ます。
「下半身でのホールド」は、これでバッチリ!
目線は真っ直ぐ、出来るだけ遠くに目標を置きます。
頭の位置は「ステアリングステムの上」が理想です。
「肩、ひじ、手首はチカラを抜いて…」と言われても、チカラの抜き方がよく分からない!なんて声を聞きます。
ハンドルの端を、「ホンのお気持ち程度」自分のオヘソに向かって引いてみてください。
すぅ~っとチカラが抜けるのが分かると思います。
これで「目線・上半身のリラックス」も出来たと思います。
クラッチは「半クラッチ」のまま、常に「駆動が伝わっている」状態を維持します。
アクセルは一定で、速度の調整はリアブレーキで。
多少ハンドルが「アッチコッチ」向いても、気にしない♪
ブレーキをリリースしてバイクが前に進めば、ハンドルは真っ直ぐに戻ってくれます。
最初は「橋の上」ではなく、駐車場などの広いところで練習してみましょう。
「何秒以上!」なんてのは、意識しなくてもいいです。
肝心なのは「基本の乗車姿勢」ですから。
バイクは構造上、よほど事故などで車体が歪んでいない限り「スピードを出せば安定する」乗り物です。
逆に「ゆっくり走らせる」には、運転者の技量がハッキリ出ます。
「本当に上手いライダー」は、それが分かっているので無闇に飛ばしたりしません。
「ゆっくり」ですから不意の飛び出しでもすぐに停まれるし、万一の事故でもダメージは小さくて済みます。
大切な愛車といつまでもバイクライフを楽しめるよう、「ゆっくりと」走ってみませんか?
ってなことを、『口先だけ指導員www』がほざいてみました(^_^;)
これらは、俺自身が『普段の運転の中で得た、実体験に基づく理論』です。
この『基本の乗車姿勢』がキチンと出来ていると、急制動でも下半身がしっかりバイクをホールドしているので、上体(腕)でハンドルを突っ張ることなく、安定したブレーキングが出来ます。
『安定したブレーキング』には、また別のコツがあるんですが、それはまたの機会に。
また、この姿勢がキチンと出来ていると、『コーナリング』でも腕でハンドルを押さえつけないので、自然な『セルフステア』を活かしたコーナリングが出来ます。
この姿勢から『曲がる方向へ』思い切ってアタマごと目線を向けてみれば、上半身は『チカラが抜けている』ので、自然と『重心移動』が出来るからです。
人間のアタマって、およそ15㎏程ある『重たいパーツ』なんです。
それが『顔を向ける』ことで移動するんですから、『重心移動』しないワケが無いw
『動いているバイク』は、重心が移動すると、自ら『倒れまいっ!』として『重心が移動した方』にハンドルが切れるんです。
転がしたコインが『傾きながらも倒れない』のと同じ理由です。
せっかくコイン(バイク)が『自分でハンドルを切って保とうとしてくれている』のに、チカラを入れ過ぎて『切れるハンドルを押さえ込んで』しまっては、曲がれるものも曲がれません。
お手元に自転車があれば試してみて貰いたいのですが、ハンドルをまっすぐに押さえたまま傾けて、押してみてください。
車体は傾いているのに、曲がらないでしょ?
逆に、車体を直立させたまま後ろの荷台の辺りを持って、わずかに右に(左に)『重心を移動させて』押してみてください。
ハンドルはいとも簡単に切れると思います。
『バイクは傾けないと曲がらないっ!』と言うのは、半分は当たってますけど、半分は間違ってるんです。
傾けなくたって、『ハンドルを切れば曲がる』んですから。
自己流で乗っていて『なんとなく行き詰っている人』は、一度『バイクを傾けずに曲がること』を試してみてください。
『右に(左に)曲がる時に、思い切ってアタマを向けてみる。』
その時、たぶん『今まで見えていなかった【死角】の部分』も見えると思います。
特に右左折の時、この『見えていなかった死角の部分』を見るように意識してみましょう。
ハンドルが素直に『曲がってくれる』上に、そこにいる(いた)自転車や歩行者、あるいは『無理やり追い抜いてやろうw』と狙ってくる他のバイクやクルマの存在に気付けます。
事故も防げるうえに『スキルアップ♪』も出来る、日常の運転。
それらは全て、『低速バランス』で培われます。
二輪車のコントロールで『低速バランスが重要』なワケ、それは……
『タイヤが二つしかないんだから、バランス取って乗らなきゃwww』
低速になるほど難しくなる『バイクのバランス』、これが上達の秘訣ですよ♪(*^-')b-☆