第62話 決闘者
「ユーゴ・ヴァン・ヴェルヘイエン、堕ちたものだな」カズキが言った。その間にタクミが追いはぎを一人始末し、シンゴが会心の一撃を放ち、追いはぎを一刀両断した。生き残った3人の追いはぎは逃げようとしている。ユーゴがカズキに反撃し、会心の一撃を繰り出す。カズキは重傷を負い、生き残った3人の追いはぎは逃走した。
ユーゴは調子に乗って剣をフルスイングしたが、外れた。カズキは確実に敵を斬り、傷つけている。
カズキはまたもシュアなスイングでユーゴを傷つけたが、ユーゴはまたもや攻撃を外した。
「カズキさん結構傷が深いみたい。全員でタコ殴りにしちゃおうよ」ウッチーが言った。
「決闘は男のロマンだ。が、次に深い傷を負ったら、決闘をやめさせる」トモキチが言った。
カズキの一撃が繰り出され、ユーゴは瀕死の重傷を追い、その攻撃がカズキを傷つけることはなかった。
ふらついてもまだ、ユーゴは剣を揮いつづける。がその攻撃がカズキに命中することはなく、カズキも憐憫の情から攻撃をはずした。必死の形相で剣を揮うユーゴにカズキの一撃が命中し、ユーゴは息絶えた。
「これがヴェルディのやり方だ。どちらかが死ぬまで傷つけあって、生者が全てを手に入れる」そう言いながらカズキはユーゴが着ている極めて良質な魔法の鎧を脱がしてタクミに与え、ユーゴが使っていた技物の剣をトモキチに与えた。
「あんたは何も取らないのか?」タクミがカズキに尋ねた。
「俺には今、必要な物はない」カズキが言った。盗賊連中は宝箱を探しまわっている。
「宝箱見つけて持ってきちゃいました」ヨンチョルが宝箱を担いでやって来た。
「あと、プレートメイルが一つと、剣が2振りありました」ウッチーが鎧を背負い、剣を2本もってやって来た。1振りは良質の剣で、もう1振りは技物の長剣だった。一行は砦を兵士に任せると追いはぎから手に入れた宝箱と武具を馬車に積み、ワザヅミに持って帰った。(つづく)