新型SV650 スリップオンマフラー 仕様決定! | BEAMS(ビームス) 開発ブログ

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二輪アフターパーツメーカー(ビームス)の開発担当です。
新製品の開発等、開発者の目線でブログを更新したいと思いますので、宜しくお願いします。



どうもお疲れ様です。


今日も新型SV650のマフラー開発を、、、

続けてはいなくて(笑)、ようやく良いマフラーが出来てひと段落したところです。

まぁひと段落といったもののですね、それはSVの作業だけでありまして、まだまだ他の車両の作業は残っていてバタバタとしています。(笑)

今回のJMCAマフラー試験には新型車両をお借りできるタイミングが上手く重なりまして、最終的に弊社の受験車両(マフラーの総数は8本)と結構多くなりました。

(新型のGSX-R125/S125もお借りできることになりました。)

そんなこんなでブログ更新も遅くなってしまいましたが、SV650編の続きです。というかまとめ的な感じです。


ナイスパワーとナイスサウンドの両立はなかなか困難でございましたが、そもそも何故に困難であったかは、私がマフラー作りが下手だったから。(笑)

ではなくて、、、(そう信じています。。。)


使用するサイレンサーを比較的コンパクトなサイズにしたからです。

ここでいうコンパクトなサイズは排気量に対してであって、車体に対してではありません。

サイレンサーは容量がある方が消音効果が高く無理なく消音できます。そうするとパワーも出し易くなるわけで、自然と大きい排気量には大きなサイレンサーが求めれるわけです。

SVは650CC。

まあまあ大きい排気量です。


しかーし!


SV650の純正サイレンサーくらいの大きさになりますとどっしり感はありますが、軽快な感じはしないわけで。。。
どうもねぇ〜。
SVの車体はそんなゴツくなくてスリムです。

そうなるとやっぱり車体とのバランスはコンパクトなサイレンサーの方が似合う。そう思い開発に臨んだわけです。

650CCのVツインエンジンとなると結構ギリギリのサイズで。。。

まぁ言えば茨の道コースです。(笑)

でもやっぱりマフラー変えたらシュッとしないと!

さて。

ベンチの測定で選抜した数パターンの構造のサイレンサーをテストした結果、インナーパイプの径(出口の径)は守らないといけない最低のラインがあり、それを下回ると、どんな構造でもパワーは出てくれないことがわかりました。

まぁ要は出口絞ったらパワー出ませんぜ。というごく単純なことなんですが。。。(笑)

でも単純だけどとても重要で。自分が思ってたより太い径が必要でした。


こうなるとまた難しくなりましてですね、、、

インナーを太くすると低音が効いてきていいのですが、やはり開口部が大きくなると音量も大きくなって、騒音規制値に収まらない事態が出てきます。


まぁインナーを細くすればもちろん音量は下がるんですが、低音も効かなくなってあんまり良い音にならないんで、これはこれはで問題なのですけど。。。

オマケにパワーも食われ易いですし。

こうした良いパワーとサウンドの両立は上述もしましたが、サイレンサーの容量が大きいとクリアし易いのですが、コンパクトサイレンサーではとーっても苦労します。

変に絞って音量下げると→パワーダウン

パワー上げようと出口広げると→音量オーバー

低音にしようと出口広げても→音量オーバー

とまぁこんな感じのイタチごっこに陥るわけで(笑)、
パワーを食われないようにサイレンサーの内部構造、インナーで工夫して、尚且つしっかり低音を効かせるよう径を合わせて、、、といった作業を重ねてやっと出来上がったわけです。


素敵なマフラーが!!(笑)


Vツインエンジンらしい素敵な低音を奏でます。

軽快な見た目、もちろん実際も軽量化です。

正直申し上げてパワーはノーマルとあんまり変わりません。

でもやっぱり良い音してると全然違う。乗ってたら楽しくなるじゃないですか。


そんな感じです。


まぁ、まとめと言いつつ長々と何か分かりにくい話になってしまったような気がしなくもないですが、、、(笑)

とにかく、試験に受かって合法マフラーにしないと何も意味ないですから、しっかり合格してこないとです。


問題は加速騒音。まぁ大丈夫でしょう!


今日はこの辺で失礼して作業に戻ります。


それでは良い週末をお過ごしください。