好きなスタイリング
出張中にスナップを2回アップしましたが、余裕がなく全くコメントも入れないままアップしました。
いち早く雰囲気をお伝えしたかったので、なんとなく雰囲気は感じていただけたのではないかと思います。
帰ってきて自分の撮ったスナップを見返してみて、特に個人的に気に入ったスタイリングの人をピックアップしてみました。
コスプレみたいな人はいないので、安心してご覧いただけると思います(笑)。
ということで、今回はリアルで個人的に好きなスタイリングをご紹介します。
ジャケットに使うくらいの大柄のガンクラブチェックのスーツがとてもいいですね。
上襟の地の目の通し方や袖付けの雰囲気、片倒しのステッチ、ナチュラルなショルダーラインなどを見てもサルトリアで仕立てたスーツだと思われます。
ネクタイも奇をてらわず、スーツの柄の色を拾った段落ちのストライプが良くマッチしてしています。
チェックのスーツにストライプのネクタイを合わせるときは、スーツやジャケットの柄より幅広の柄を合わせるのがポイントなので、このコーディネートは良いお手本だと思います。
ここ数年BEAMS Fのオリジナルでガンクラブチェックのスーツを展開していますが、実は自分が好きで選んでいるんです。
なので、このコーディネートは一目見て刺さりました。
王道のイタリアンクラシック的なジャケットコーディネート。
ボタンダウンのボタン外しに段落ちのネクタイ、2プリーツのテーパード トラウザースなど、まさに90年代のイタリアンクラシックのアップデートと言えるようなコーディネートです。
90年代や2000年代前半頃は、本当にこんなコーディネートの人がたくさんいました。
個人的に好きなコーディネートですが、こういうリアルなクラシックなコーディネートの人はスナップに撮られることが少ないので、ネットのスナップではほとんど見られないコーディネートです。
なので、皆さんにも見ていただきたくシャッターを押しました。
ブラウンのダブルのリネンスーツにピンクのウェスタンシャツ。
ウエスタンの流れがあるので、コットンやリネンのスーツにウェスタンシャツという人は結構見かけますが、ピンクのウェスタンシャツはなかなかいません。
最近自分もコットンやリネンのスーツに綺麗な色のシャツやポロを合わせるのが気に入っているので、このようなカラーコンビネーションは刺さりました。
靴の色がダークブラウンではなくミディアムブラウンと言うのもポイント。
シャツが明るいので、ダークブラウンの靴では足元が重たすぎますね。
ちなみに、このタッセルはクロコダイルですが、彼のキャラクターには合っていますね。
自分なら無難にスエードかカーフです(笑)。
同系色でまとめたパターン オン パターンのコーディネート。
ウィンドウペンのジャケットにグレンプレイドのパンツ、微妙にトーンをずらして同系色でまとめたコーディネート。
絶妙なコーディネートで思わずシャッターを切りました。
パンツのクリースも完全に抜けてパンツの丈もずるずるで、足元もビルケンのサンダルでゆるゆるの脱力系コーディネートですが、これをきちっとしたクラシック系のバランスでやったら雰囲気のいいコーディネートにならないかなと思います。
個人的にはやらない(できない)コーディネートですが、こなれ感があってとても好きなコーディネートです。
シアサッカーのダブルのスーツにネイビーのTシャツのコーディネート。
今回のPITTIではシアサッカーのスーツを着た人がとても多かったですが、彼のようにTシャツを合わせたシンプルなコーディネートの人は意外と少なかったです。
シンプルと言ってもジャケットの襟を立てたり、イエローのベースボールキャップやオレンジのトートバッグなど、ちょっとした小技?があることでこなれた雰囲気になっているように感じます。
テーラードのスーツをこんな風にコーディネートをするのも今の時代感なのかなと思います。
自分はベースボールキャップはかぶりませんが、こんな風にカジュアルにシアッサッカーのスーツを着るのもいいなと思わせるコーディネートです。
デニムのブレザーのセットアップにスキッパーのコーディネート。
着こんだ感じのデニムのブレザーに同じ生地のパンツのセットアップスーツ。
シンプルに白のスキッパーに足元も白のレザースニーカー。
インディゴ×ホワイトの清涼感のあるコーディネートがいいですね。
イタリアに行くと、いい年の人がカジュアルなスーツやジャケットスタイルにスニーカーを上手に合わせているのを目にしますが、日本だとなかなか見かけません。
化繊のペラペラのセットアップにスニーカーという人はたくさんいるのですが、個人的には ”そうじゃないんですよね・・・” とういう感じなんです。
なので、こんなコーディネートができる大人が増えればいいなと思っています。
浅いネイビーのスーツにスキッパーのコーディネート。
靴もネイビーでシンプルなネイビー×ホワイトのコーディネート。
シンプルなコーディネートですが、Tシャツやポロシャツではなくスキッパーを合わせることでこなれた印象になります。
スポーティーに見えるパッチポケットのスーツでドレスダウンしているのもポイントです。
今回はサプライヤーからスキッパーの打ち出しがとても多く見られたので、ジャケットやスーツにスキッパーを合わせた人も多く見られました。
ストライプのボタンダウンにチノパンというアメカジ風コーディネート。
シャツはラルフローレン、パンツもおそらくラルフローレンだと思います。
ぱっと見は普通のアメカジに見えますが、おそらくシャンボールセリエと思われるバックルに特徴のあるベルトやグルカサンダル、ネットのバッグと、ところどころにハズしがきいたコーディネート。
これでベルトがレザーのメッシュで靴がニューバランスでバッグがトートバッグだったら、本当にただのアメカジになってしまします。
やり過ぎずいい具合にハズしているのがいいですね。
最近はビンテージアメカジみたいな連中がPITTIにも多いですが、彼のようにトラッドベースでうまくハズしている人は意外と少ないです。
サファリジャケットにホワイトTシャツのシンプルなコーディネート。
アースカラーのトーン オン トーンでまとめて、足元はレザーサンダルというこなれたコーディネート。
イタリア人はTシャツを着るのが下手な人が多いなかで、彼のようにこなれた感じでコーディネートしている人は本当に少ないです。
本来カジュアルなスタイルでも襟付きのモノを着るのが当たり前だったイタリアで、Tシャツが積極的に着られるようになってまだ10年くらいなので、イタリアはいまだにフィッティングも着丈の長さもダメダメな人が多いのです。
彼はもともとアメリカのテイストが好きなので、ナポリ人でありながらTシャツの着こなしもうまいです。
ゆるい脱力系?コーディネートですが、なんとなくイタリア的な色気があるのもいいところ。
我々日本人が真似をしてもこの雰囲気を出すのは難しいですね。
ユーティリティーシャツにホワイトのTシャツ、ネイビーのパンツというシンプルなコーディネート。
ミリタリーアイテムを使って綺麗に着こなしている人って意外と少ないんです。
後ろ襟を軽く立てていますが、こういうこなしも我々日本人はあまりやらないですね。
パンツは太くもなく細くもないオトナが穿くには丁度いいテーパードで、足元がスニーカーではなくビーフロールのローファー(そらくSEBAGO)というのも大人っぽくていいですね。
ミリタリーとトラッドを混ぜながら、アメカジでもトラッドでもなく適度にラテンな雰囲気もあるカジュアルスタイルです。
自分くらいの年齢になると、こんな肩ひじ張らないシンプルなカジュアルスタイルがいいなと思うものです。
綺麗なグリーンのダブルポケットのシャツにホワイトのチノパンを合わせたコーディネート。
最近綺麗な色のシャツがマイブームということもあり目にとまったコーディネート。
シャツはゆったりしたサイズ感でパンツも少し太めですが、オーバーサイズ過ぎないこなれ感がいいですね。
インナーはベージュのニットでしょうか?・・・ 白Tじゃないのもポイントです。
実は来年ダブルポケットで綺麗な色のリネンのシャツを展開したくて色々探しているんです。
裾をアウトでもインでも両方使えるようなものを探しているのですが、これがなかなか見つからないんです・・・
結ばず垂らしたスカーフとチェーン、迷彩のバッグなど小技も使っていますが、あざとさがなく自然なのも好きなところです。
パッチワークのマドラスチェックとデニムのコーディネート。
パッチワークマドラスはオープンカラーと思いきや、よく見るとテーラードジャケットのような襟型で、半袖のジャケット?のような雰囲気。
どこかで見たことがありますが、思い出せないんです・・・
デニムにブラッチャーモカシン、トートバッグとアイテムは直球のアメカジですが、そう見えないところがポイント。
自分もそうですが、この歳で直球のアメカジだとどうしても昔の服を着ているみたいで古臭く見えてしまうんです。
なので、こんな感じで定番的なアイテムを身に着けていてもアップデートされた雰囲気に見えるコーディネートが個人的に好きです。
ちなみに、このコーディネートでベースボールキャップをかぶっていたらアウト。
やり過ぎじゃないところも自分好みのコーディネートです。
今回もバイイングやリサーチの合間に3日間で100枚以上のスナップをとりました。
なるべくシンプルで肩ひじ張らないコーディネートの人を探して撮っていますが、そういう人はなかなかいないんです・・・
基本的にスナップ撮られたい人は盛ったコーディネートで、そういった人の方が被写体としては目立つので、ネットで見る多くのスナップは自分が見ても ”この人たち何やってる人なんだろう・・・” というスナップばかりです。
ファッション業界以外の人からは ”PITTIってこんな人ばかりなの?” と思われ、逆にイメージが悪くなっているのかなと思います。
なので、限られた時間の中で撮ったスナップではありますが、今回はその中からなるべくシンプルで個人的にも好きなスタイリングを紹介しました。
自分が撮ったスナップを見返すと ”さりげないこなれ感” がポイントだなと改めて思います。
実はそれが最も難しく、わざとらしくなくこなれ感を出せれば、クラシックやトラディショナルをベースにしたスタイリングにおいては最強かなと思います。
自分もその域に達していないので偉そうなことは言えませんが、そういったコーディネートを皆さんにご提案していければと思っています。
普通で気の利いたコーディネート。
それが一番難しいんです・・・
2025 AUTUMN&WINTER NAKAMURA NOTE
是非ご視聴ください。
https://m.youtube.com/watch?v=_roLVHkYfNY