2024秋冬 CUSTUM TAILOR BEAMS おすすめの生地
秋冬のCUSTOM TAILORのオーダーフェアが始まりました。
毎回フェアが始まる前にインスタライブやYouTubeライブでオススメの生地を紹介していますが、今回は誰も何も言ってこないうちにフェアが始まり・・・
すみません・・・
毎回私のおススメの生地を楽しみにしているお客様が多いとショップスタッフからも聞いているので、今回はブログで生地を紹介していこうと思います。
まずはジャケットから。
FERLA SEPHARD CHECK
FERLA WINDOWPANE
さすがFERLAだけあって、グリーンもベージュも他社にはない絶妙な色出しです。
この生地もベビーアルパカが混紡されていますが、さらに9%リネンが混紡されています。
ここ数年イタリアの生地メーカーで増えている所謂 ”WINTER LINEN” の生地ですね。
ここ生地は360グラムの目付がありますが、起毛感はないので春にも着られます。
最近はこのような3シーズン着られる生地も増えています。
グレンプレイドに明るいインディゴブルーのウィンドウペンを挿し色に使った生地。
モノトーンのチェックにブルーのウインドウペンはある意味定番的な色合わせですが、ブルーのトーンが変わるだけで印象がかなり変わります。
このブルーがロイヤルブルーであれば他社でもよく見かける生地と言うことになりますが、さすがFERLAだけあって色出しが違います。
この生地もベビーアルパカが混紡されているのでとても柔らかく滑らかな生地です。
CALRO BARBERA GLENPLAID
FERLAのところでも書きましたが、今シーズンは黒×ブラウンのカラーコンビネーションの生地が本当に多く見られます。
この生地はCARLO BAEBERRAだけあって、ベージュを少し濃くしたようなライトブラウンの色出しが絶妙です。
13%のリネンが混紡されているウィンターリネンの生地ですが、FERLAに比べると麻の風合いはあまり感じません。
上のFERLAのグレンプレイドに比べると生地がフラットなので、柄がクリアーに見えて明るい印象の生地です。
表面感がある生地なら上のFERLA、フラットな表面感ならこのBARBERA。
どちらもモノトーンのチェックで少し変化のある生地を探しているという方に特におススメしたい生地です。
CARLO BARBERRA COLOR HOUNDSTOOTH
グレーとグリーンのコンビネーションがとても綺麗なチェックです。
自分がグレー×カラーという色合わせが好きなこともありますが、今シーズンの流れでもあるグリーンとのコンビネーションであれば、おススメしないわけにはいかない生地です。
シルクが15%混紡されているので通常であればかなり光沢感が出ますが、コットンも10%混紡されているので、適度に光沢が抑えらつつシルクの滑らかなタッチはしっかりと感じられる生地です。
色モノや柄モノのジャケットは着たいけど、目立ちすぎるのは苦手という方におススメの上品なチェック生地です。
E.THOMAS HERRINGBONE
数年前にBRILLAのオリジナルで同じような色柄の生地を展開して早期に完売したので、今回はオーダーでオススメしたいと思いピックアップしました。
生地の色柄はかなり英国調ですが、着方によってはイタリア風にも英国風にもなる生地です。
英国調の色柄が好きだけど、重くて硬いツイードは苦手という人には特におススメしたい生地です。
E.THOMASという生地ブランドは馴染みがないという方も多いと思いますが、LOROPIANAやE ZEGNAと並ぶ高品質な生地メーカーなので品質は折り紙付きです。
SUBALPINO WINDOWPANE
ベージュベースにブラウンとサックスブルーのダブルウィンドウペンが映える、SUBALPINOのライトウェイトのツイード生地です。
実はこの生地、今シーズンBRILLAのオリジナル用にピックアップしましたが、BRILLAのオリジナルに使うには生地のタッチが硬過ぎるということで採用されなかった生地です。
ですが、すごく色合いが綺麗な生地なので、オーダーでオススメしたいと思いピックアップしました。
ベージュベースにブラウンのウインドウペーンという生地はよくありますが、サックスのウィンドウペンを加えているものはなかなかありません。
英国のクサいツイードが苦手な方に特におススメしたい生地です。
この7パターンの生地は、自分がバンチに入れたくて生地屋さんにお願いして入れてもらった生地です。
なので、正真正銘の中村チョイスの生地です。
これ以外にも選んだ生地がありましたが、諸事情もありバンチに入らなかった生地もあります。
その中にもおススメしたい生地がたくさんあったので残念ですが、BEAMSのバンチではないので仕方ないですね。
他社さんでオーダーされる方も気に入っていただければ、この生地をチョイスしていただけると嬉しいです。
MARING & EVANS WINDOWPANE
綺麗なベージュにグリーンにサックスを混ぜたようなニュアンスカラーのウィンドウペンが目をひく生地です。
英国生地ですが、イタリアの生地のような綺麗な色づかいが特徴の生地です。
ベージュにブラウンのウィンドウペンは、ここ数年MARING&EVANSでも定番でしたが、今シーズンは明るく綺麗な色が出てきていることもあり、英国の生地でもこのような綺麗な色のウィンドウペンが増えている印象です。
上のSUBALPINOもそうですが、ベージュに綺麗な色のウィンドウペンが入った生地は今シーズンのおススメです。
サックスブルーも少しグレイシュなトーンなので主張しすぎないのがいいところ。
英国の定番的なシェファードチェックやガンクラブチェックにも、少し変化が欲しいという人に特におススメしたい生地です。
少し変形のグレンプレイドに発色の良いブルーの太めのウィンドウペンが入った、今までにはなかった新しいイメージのハリスツイードです。
ジャケットもいいですが、480グラムあるのでコートに乗せてもいいかなと思っています。
BEAMS Fのバルカラーコートでオーダーできればいいですが、残念ながらバルカラーのオーダーはできないので、どこかコートがオーダーできるところを探して、この生地でオーダーしようと思っています。
スーツはストライプから。
450グラムの紡毛フランネルという、打ち込みもしっかりしたかなり本格的なフランネルのストライプです。
フランネルと言うと最近はFOXが有名ですが、WILLIAM HALSTEADも頑なに伝統的なしっかりとしたフランネルを製造する生地メーカーです。
今シーズンはストライプの柄がトレンドでもあるので、オリジナルのスーツもストライプの生地を増やしていますが、ブラウンのストライプは展開していません。
個人的にブラウンのストライプは展開したかったので、オーダーでおススメしたいと思いこの生地をピックアップしました。
昨年の秋冬はこの生地でブルーのストライプをおススメしましたが、その色違いになります。
DRAGO SUPER 180'S STRIPE
上のWILLIAM HALSTEADとは真逆のSUPER 180'Sのストライプ。
柔らかく滑らかなイタリアの生地のストライプは、このDRAGOのSKYFALLがおススメです。
以前もお話ししましたが、この生地は14.5マイクロンというカシミアと変わらないクオリティの原毛で織られている生地です。
高品質のウールならではの綺麗な発色のブルーのストライプが特徴ですので、ネイビーのストライプをお探しの方には特におススメしたい生地です。
MARING & EVANS FLANNEL STRIPE
幅広のストライプはこのMARING & EVANSのフランネルがおススメです。
色はグレーもネイビーもいいですね。
英国生地ならではのしっかりと打ち込まれたフランネルですが、上のWILLIAM HALSTEADに比べるとメリノウールを使ったフランネルなので、イタリアの生地がお好きな方にもおススメしたい英国生地です。
既製服ではなかなか見かけない幅広のストライプなので、オーダーならではのストライプだと思います。
80年代に英国の某コートブランドが使っていたギャバジンを復刻させ、現在でもメゾン系ブランドからオーダーを受けているというLASSIERE MILLSを代表する生地です。
ベージュのギャバジンは色目が重要なので、色々な生地をチェックして自分が最も良いと思う生地をピックアップしました。
ベージュのギャバジンのスーツは自分も2着持っていますが、クラシックなスタイルが好きな方は一着は持っていた方が良いスーツなので、私のおススメの生地でオーダーを検討していただければと思います。
このHERITAGE FRONTIERという生地は、アーカイブルームのコレクションを元にして、ウールを粗めに紡いだ糸で織りあげたデニムのような独特の色合いが特徴です。
所謂ビンテージ調の生地ですが、今の英国ブランドでこのような生地を作るのはLASSIERE MILLSしかないかもしれません。
コットンのスーツが苦手と言う方が意外と多いとショップスタッフから聞きますが、そのような方にも是非お勧めしたい生地です。
上のベージュのギャバジンもこのデニム調の生地も真冬と真夏以外は着られるので、長いシーズン着られるのもいいところです。
ガチガチの重い生地は個人的にも好きですが、ある意味趣味性の強いものになっているのは間違いありません。
色に関しては綺麗で明るい色が出てきているので、英国調の柄であっても挿し色に綺麗な色が入っている生地が多くなっているのが傾向です。
オーダーはパーソナルな嗜好で作るものなので、傾向は参考程度にしていただき、ご自身が好きなものをオーダーするのが一番だと思います。
なので、私のおススメはあくまでも皆さんの参考になればと思い毎回ご紹介しています。
値段に関しては最寄りのオーダー開催店舗にご確認いただければと思います。
自分は根っから生地を見るのが好きなので、オーダーのバンチが届くとほぼ全ての生地バンチに目を通します。
40年この仕事をしていると、生地を見ただけで仕立て上がりのイメージが頭に浮かぶので、この生地はこんなシルエットでこんなディティールでこんな裏地やボタン、みたいなことがすぐに頭に浮かびます。
本来であれば、そのようなこともお伝えできればいいですが、SNSやブログでは限界があり難しいというのが正直なところです。
なので、オーダーは信頼できるスタッフとしっかりコミュニケーションをとってオーダーすることが大事だと思います。
信頼できるスタッフがいるかどうか・・・
BEAMSは大丈夫だと思いますが・・・
それも含めてオーダーのご検討よろしくお願いいたします。