パーソナル オーダー
自分の買い物は自社のものがほとんどですが、それでも毎シーズン展示会で欲しいものがあると個人オーダーします。
自分が欲しいのなら何でもバイイングすればいいという話で、それができる立場でもあるのですが、最近はディレクターやバイヤー達がやりたいものを優先して、自分が欲しいものは後回しという感じなんです・・・
なので、売れるかどうかわからない個人的な趣味嗜好は、お取引先に迷惑かからない程度にパーソナルオーダーをお願いしています。
今回はそんな今シーズン個人オーダーしたアイテムをご紹介します。
ERNESTOのブラックウオッチジャケット
エルネストは今はBEAMSで展開していませんが、個人的にはカーディガンのように軽い着心地がとても気に入っていているので、毎シーズン生地コレクションは必ずチェックしています。
軽く柔らかい仕立てのブラックウオッチのジャケットが欲しくなり、エルネストで個人オーダーしました。
生地は英国のW.BILLのツイード。
ハリスツイードと比べると軽くて柔らかいツイードです。
修正点はウェストシェイプを少し緩くしたかったので2㎝大きくしました。
最近ウェストシェイプがきついジャケットが苦手なんです・・・
着丈は短めに上がる傾向があるので、71㎝指定でジャストサイズで上がってきました。
袖ボタンは3ボタンで本切羽にはしないつもりです。
理由はカジュアルなジャケットなので4ボタンは大袈裟で、ボタンホールは単純に開いていなくてもいいかなという気分だけの問題です。
上の画像は赤いボタンが付いていますが、もちろん普通のボタンに変更します(笑)。
今シーズン出番が増えそうなジャケットです。
BOGLIOLIのK JACKET
K JACKETは15年以上前イタリアンクラシック全盛時にカシミアのジャケットに製品染めを施すという、当時の常識では考えられなかった製品染めのジャケットの大ブームを作り、テーラード業界に革新をおこしたジャケットとして今もファッション業界で語り継がれるジャケットです。
自分世代のファッション業界人でBOGLIOLIの製品染めのジャケットを知らない人はおそらくいないでしょう。
芯地を全く使わず、接着芯も最小限に抑えながら後染め加工しているにもかかわらず、テーラードジャケットのような綺麗なシルエットが出るのが特徴です。
発色の綺麗なベージュとカーディガンのように軽くて柔らかい着心地が気に入り個人オーダーしました。
15年以上前に自分がバイイングしていた頃に着ていたので、K JACKETを着るのはそれ以来です。
一回り以上にして、懐かしさもありつつ今また新鮮なジャケットです。
VALSTARのドライビングブルゾン
VALSTARのグレージュのようなスエードのドライビングブルゾンを持っているのですが、少し明るめの色が欲しくなり、展示会の時に個人オーダーしました。
ブルーにグレーを混ぜたような絶妙のカラー。
こんな色のバルスターを着るのは日本で自分だけかもしれません(笑)。
リブはもう少しコントラストを抑えたかったのですが、合う色がロイヤル―ブルーしかなく、このマッチングになりました。
今持っているものが44でピッタリなので、今回は少し余裕を持たせて46でオーダーしました。
スエードのブルゾンは真夏と真冬以外は着られるので本当に便利です。
ドライビングブルゾンと言うとおり車の運転にも最適です。
腕が前に出しやすいというパターンも秀逸。
流石ドライビングブルゾンと言えばバルスターと言われるだけあります。
DOPPIAAのコーデュロイのオーバーシャツ
DOPPIAAは個人的に好きなブランドなので毎シーズン必ずコレクションをチェックしています。
最近は値段も高くなってしまい、なかなかオーダーに至りませんが、今回はコーデュロイのオーバーシャツが刺さったので展示会で個人オーダーしました。
生地は太畝の親子コーデュロイ。
太畝と細畝をミックスした親子コーデュロイは、コーデュロイの持つ野暮ったい雰囲気を中和させる効果があります。
ジャケットやアウターには最適なコーデュロイだと思います。
オーダーした色はベージュとネイビー。
ネイビーはかなり黒っぽいミッドナイトネイビーです。
展示会のサンプルは48しかないので、個人オーダーはサイズが合わないリスクもありますが、それも承知のうえで44でオーダーしました。
結果的には着丈が若干長いかなという程度なので、お直しで少し詰めて着ようと思います。
このオーバーシャツ、値段も5万円以下なのでBEAMSで展開すればよかったかなと思っています。
このオーバーシャツ、値段も5万円以下なのでBEAMSで展開すればよかったかなと思っています。
サイズ感、生地、襟の雰囲気、ポケットの大きさ、ボタンの大きさなど、結構気に入っています。
実は、これ以外にもチェックのブランケットジャケットを個人オーダーしていました。
上がって来たら2サイズくらい大きくて・・・
生地がかなり好みだったので残念です。
これは皆さんにもお見せしたかった。
LA FAVOLAのラップコート
ネイビーのトレンチコートが欲しくてオーダーしました。
ネイビーで普通のトレンチコートだとすごく堅い感じに見えるなと思っていたところ、袖のストラップ以外余計なディティールが一切ないこのコートがイメージにピッタリでオーダーしました。
随分前にオーダーしたのに中々上がってこないので忘れられたらかと思っていたら、今年の春先に上がってきました(笑)。
生地は打ち込みがしっかりしていながら、滑らかなタッチで光沢のある本当にいいコットンギャバジンです。
サイズはジャストでしたが、背の低い私には着丈が長すぎたので、お直しで5㎝短くしました。
それでも膝下丈なので充分今の雰囲気で着られます。
イメージどおりのネイビーのコートが手に入り待った甲斐がありました。
イメージどおりのネイビーのコートが手に入り待った甲斐がありました。
GERMANOの片グルカパンツ
いまBEAMSで展開しているパンツの中で一番シルエットが気に入っているのが、このGERMANOの片グルカのモデルです。
適度な太さでナチュラルなテーパードのシルエットがとても気に入っています。
以前個人オーダーして気に入って穿いているデニムが色落ちしてきたので新調したのと、久しぶりにネイビーのコットンパンツが欲しくなり個オーダーしました。
ちなみに、今シーズン展開している細畝のコーデュロイも購入したので一気に3本購入したということですね。
気に入ると同じモデルで生地違いで何本も購入するというのが自分のスタイルです。
裾幅は以前は18㎝くらいに詰めていましたが、今回は19㎝にしました。
流行どうこうではなく、シルエットの繋がりを考えたら19㎝の方が自然に感じるようになったというだけです。
DEVOREのブラッシュドコットンのドローコードトラウザース
夏場の休日はほとんどドローコードのパンツで過ごしていたので、秋冬でもドローコードのパンツを穿きたいと思っていました。
DEVOREはBEAMSで展開しているドローコードのパンツの中で一番ゆったりとしたシルエットなので、個人的にも最も気に入っているモデルです。
実は今シーズン展開しているオフホワイトとベージュも購入しようと思っていたのですが、裾幅が少し細めに上がってしまい購入を断念したという経緯があるんです。
細めに上がった方がお客様には喜ばれるのですが・・・
ネイビーとデニムをオーダーしましたが、デニムは色が薄く上がってきて残念・・・
薄い色のデニムは結構合わせが難しんです。
生地は厚手のブラッシュドツイルなので真冬でも穿けます。
ニットジャケットやカジュアルなジャージジャケットと合わせて着ようと思います。
MAISON CORNICHONのボーダーT
モックネックぽい感じの襟がかなり刺さり個人オーダーしました。
80年代後半や90年代前半頃はモックネックやオフタートルのボーダーTは結構あったので、リアル世代の私にとっては懐かしさもありつつ今また新鮮なんです。
自分はオーバーサイズで着ないので、サイズ2で適度なゆとりがあって丁度いいサイズ感でした。
生地もしっかりしていながら柔らかさもあるので、洗いこんでいくといい雰囲気になりそうです。
ネックの後ろに伸び止めのヘリンボーンの生地が縫い込まれているのもいいですね。
カジュアルなTシャツでもこういう丁寧な仕様は嬉しいところです。
これはBEAMSで展開してもお客様に喜んでいただけそうですね。
個人的にはタートルネックもいいかなと思っています。
個人的にはタートルネックもいいかなと思っています。
代理店さんに提案してみよう(笑)。
好き勝手に個人オーダーしているように思われるかもしれませんが、自分が着てお客様に同じものが欲しいと言われたり、スタッフから売れるので展開してくださいと言われたり、バイイングに繋がるケースも今まで多々ありました。
今までこのブログで何度も自社以外で購入したものを紹介して来ましたが、実は皆さんに ”こんなもの個人的に気に入っているのですが、皆さんはどう思いますか” というメッセージでもあるんです。
今までこのブログで何度も自社以外で購入したものを紹介して来ましたが、実は皆さんに ”こんなもの個人的に気に入っているのですが、皆さんはどう思いますか” というメッセージでもあるんです。
なので、個人的な買い物自慢ではないんです。
ということで、こんな名刺も作ってもらったので...
バイイングに至らず個人オーダーしていたものも、お客様にも買っていただけるようにできればと思っています。
あくまでもディレクターやバイヤー達と一緒にバイイングしたものがメインで、バイイングに至らなかったけど個人的に気に入っているものや欲しいものを紹介していければと思います。
自分はクリエイティブディレクターなので、自分がやりたい事はなんでもできる立場ですが、やりたいものをなんでもやって部下たちがやりたいことが出来なくなるのは良くないと考えています。
なので、じっと我慢することもあるんです・・・(笑)。
自分はクリエイティブディレクターなので、自分がやりたい事はなんでもできる立場ですが、やりたいものをなんでもやって部下たちがやりたいことが出来なくなるのは良くないと考えています。
なので、じっと我慢することもあるんです・・・(笑)。
でもたまにはもっと自分の我を通してもいいかなと思っています。
裸の王様にならない程度に・・・(笑)。
先日のシンガポール出張の際に収録した現地の新聞社の動画がアップされました。
COLONY CLOTHINGのアイテムを使って改造してみました。
是非ご視聴ください。
是非ご視聴ください。
MR_BEAMS CHANNEL 中村塾 Vol.3 アップしました。
今回はジャケットのディティールについてです。
ディティールにはそれぞれ理由がある。
そんなお話です。
是非ご視聴ください。