2021春夏のオススメ 2
今年はコロナ禍で忘年会もなく、年末の帰省もなく、さらに年明けのイタリア出張もないので、なんだか全く年末という感じがしません。
ここ数年は年明け出社せずに出張というのが続いていたので、年末までに片付けなければならないことも多くバタバタしていましたが、今年は年明けに回せることも多いので、そういう意味では気分的には少し楽かなという感じです。
出張に持っていく服を考えなくてもいいのも気が楽ですね(笑)。
PITTIもないので、年明けの初出社はスーツにタイドアップで出社しようと思っています。
今回は前回に続き2021春夏の私のおすすめをご紹介したいと思います。
LARDINI マドラスチェック風のジャケット
(品番 2116-1861)
生地はマドラスチェックに見えますが、ウールとポリエステルの混紡素材。
ヨーロッパのサプライヤーはリアルなインドマドラスをほとんど使わないので、過去にマドラスチェックが流行った時もリアルマドラスではなくマドラス風の柄でした。
前回も書きましたが、次の春夏はマドラスチェックの流れが来ています。
マドラスチェックの流れは今年の春夏もあったので継続した流れですが、色柄が落ち着いたものが多くなっていることが小さな変化です。
我々世代には馴染みのある、ダークマドラス風が増えたということですね。
ちなみに、これは私が高校生の頃に着ていたKENTのマドラスチェックのジャケット。
我々アイビー世代にとっては、こんなダークマドラスのジャケットはアイビーのマストアイテムだったので、特に難しいアイテムという印象がないんです。
実は、この生地はラルディーニのレギュラーラインではなく、ルイジ カプセルコレクションというラインの生地を特別にレギュラーラインに乗せてもらいました。
なので、BEAMSのエクスクルーシブモデルです。
コーディネートはシンプルに白のボタンダウンやタブカラーを着て、ネクタイはネイビーのニットタイ、パンツはベージュやオフホワイトのテーパードしたパンツ、足元はビットローファーと言うような、ちょっとアイビー風の雰囲気を取り入れるといいと思います。
ノータイならばデニムのファイブポケットやホワイトデニムでもいいですね。
いずれにしてもジャケットが大柄なので、他のアイテムをシンプルにすればコーディネートは難しくありません。
手持ちのアイテムで充分コーディネートできますのでご安心ください。
DOPPIAAの4ボタンダブルブレザー
(品番 2116-1490)
DOPPIAAは以前からアプローチを受けていたブランドですが、少し体制に不安もあり今までバイイングに至っていませんでした。
ここに来てものづくりもデリバリーも安定してきたようで、以前からセンスの良さは注目していたこともあり、展示会でひと目見て刺さったこの4ボタンのブレザーをオーダーしました。
まだそれほど大きな流れにはなっていませんが、4ボタンのジャケットを展開するサプライヤーが少しずつ増えてきました。
このブレザーも4ボタンでポケットがパッチ&フラップという、アイビー世代には懐かしいニューポートブレザー風のディティールが刺さりました。
このディテールだとアメリカっぽくセンターベントかなとも思うところですが、サイドベントというのもイタリアっぽいですね。
生地はパイル風で少し毛足がありますが、ドライなタッチなので真夏でも問題なく着られます。
4ボタンのダブルは6ボタンのダブルと比べると少しスポーティーな印象になり、このジャケットはポケットのディテールも生地もスポーティーな雰囲気なので、タイドアップよりカジュアルなコーディネートが向いています。
4ボタンになったからと言ってコーディネートが大きく変わるわけではないので、それほど難しく考えなくれも大丈夫です。
自分的には綺麗な色のポロやリネンのシャツをあわせて、パンツは薄いベージュやオフホワイトのパンツに足元は後から紹介するホワイトバックスやダーディーバックスというような、少しリゾート感がありながらアメリカントラッドの雰囲気もあるようなコーディネートがいいかなと思っています。
実はこのブレザー、すでに予約でほぼ完売状態なんです・・・
ですが、新しいブランドはキャンセルも多く出るケースが多いので、ご興味のある方はキャンセル待ちのご予約を頂ければと思います。
詳細は最寄りの店舗にお問い合わせください。
散々推しておいて申し訳ございません。
このブレザーは個人的にかなり気に入ってオーダーしたものなので、皆さんにお伝えしたかったのです。
POLPETTA ホワイトバックス
(品番 2432-0154)
80年代にBEAMSのスタッフの間でマストアイテムだった、WALK OVERのホワイトバックスをかなり近い雰囲気で再現しました。
秋冬で英国製だった頃のクラークスにかなり近い雰囲気で作ったデザートブーツが大人気で、これだけ昔の定番ものが人気があるならホワイトバックスも作ってみようとことになり、何度もサンプリングを繰り返し完成したのが、このポルペッタのホワイトバックスです。
ちなみに、私が持っている80年代のウオークオーバーのホワイトバックスがこれです。
比べてみるとかなり近い雰囲気なのがわかると思います。
当時はこんな感じで履いていました。
フレンチラコステにフランスのSUNNY SIDE(サニーサイド)というブランドのマドラスチェックのパンツ、いわゆるフレンチアイビー的なコーディネートですね。
実際に履いている画像もありました。
1985年の春、BEAMSの10周年パーティーの画像です。
リネンのネイビージャケットにギンガムチェックのパンツ、足元はホワイトバックスでした。
こんな感じで当時はカジュアルでもドレスでも、とにかくホワイトバックスをよく履いていました。
ホワイトバックスとダーティーバックスは、本当にどんなコーディネートにも合うシューズとしてスタッフにも顧客様にも大人気の定番アイテムでした。
色違いでダーティーバックスも展開しています。
ちなみに、ダーティーバックスは80年代アルマーニがこれに似たものを展開していて、広告でスーツにダーティーバックスを合せていました。
なので、80年代はアメリカやフレンチのトラッドだけでなく、イタリアンデザイナーもこのような靴に注目していたので、ジャンルを問わず履かれていた靴ということですね。
80年代同様に細かい決まりごとはないので、色々なコーディネートに合わせてください。
白スニーカーのかわりに少しエレガントに見えるホワイトバックスを合わすのもいいでしょう。
インソールにクッションがきいていて、とても履きやすいのもポイント。
白のスエードだから汚れが心配という方には、簡単に綺麗になる方法がありますのでご心配なく。
後日やり方をご紹介します。
値段が¥33,000-(税別)というのもいいですね。
この手の靴は英国製や米国製で8万以上するものがほとんどですが、用途から考えると高いものは懐に余裕がないと難しいのかなと・・・
気楽に気軽に履けるのがホワイトバックスやダーティーバックスの良いところだと思います。
今回のおすすめはこの3点。
いずれも過去にベーシックなアイテムとして流行ったことがあるもののリバイバルと言えます。
もちろん時代性を加味してアップデートされているので古臭さはありません。
昔着ていた履いていたという人も、初めて見たという人も、是非お試しいただければと思います。
次回はスーツを中心にドレスアイテムのおすすめをご紹介したいと思います。
テレワークでスーツは着ないという人も増えていますが、ビジネスだけでなくカジュアルにも着れるおすすめのスーツがあります。
お楽しみに。