クレリック | ELEMENTS OF STYLE

クレリック


久しぶりにドレスシャツを購入しました。

 

今回購入したのはBEAMS Fオリジナルのクレリックワイド。

 

 

 

GUYROVERでブルーのハケメでホワイトカラーのものを持っているのですが、袖がダブルカフスなのでもう少し楽に着られるシングルカフスのものが欲しいと思っていました。

 

ちなみに、これがギローバーのクレリック。

 

 

ダブルカフスはエレガントに見えるので好きですが、朝時間がないときは結構大変です(笑)。

 

 

 

 

 

実は私、クレリックが大好きで結構持っています。

 

GUYROVER

 

LABORATORIO NAPOLETANO

 

 

BEAMS F

 

CUSTOM TAILOR BEAMS

 

ご覧のとおり、すでに6枚のクレリックを持っています。

 

 

 

 

 

 

過去のインスタの画像を見ると、これらのシャツをかなり着ています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結構どころじゃないですね(笑)。

 

もう少し画像があったのですが、お腹いっぱいだと思うのでこのくらいにしておきます(苦笑)。

 

 

 

 

 

ここ数年はタブカラーやラウンドカラーが気分だったので、色々買い足していったらご覧のとおりという感じです。

 

タブカラーやラウンドカラーはひと通り揃ったので、久しぶりに定番のワイドが欲しくなり購入しました。

 

自分の世代は90年代のブリティッシュブームを通っているので、当時クレリックのシャツを散々着ました。

 

チェンジポケットやスラントポケットのスーツにダブルカフスのクレリックシャツ、ジャガードのタイというのが当時の定番コーディネートでした。

 

バイイングも英国やアメリカのシャツブランドでクレリックをオーダーしていたので、読者の皆さんよりもクレリックが身近な定番アイテムという認識が強いと思います。

 

 

 

 

 

ちなみに、クレリックというのは和製英語で欧米では通用しません。

 

イタリアのシャツブランドでオーダーするときも ”White collor” と伝えないと白襟では上がってきません。

 

カフスも白にするときはさらに ”White cuff” と付け加えないと白カフスでは上がってきません。

 

最近は日本のオーダーが多いイタリアのブランドに限っては、クレリック=ホワイトカラーというのが通じるようになってきました。

 

”クレリックで”と言うと 、”カフスも白にするか” と聞かれるケースが多くなったので、日本でしか通用しないというのもイタリアに限って言えば少し変わってきたのかなという印象です。

 

クレリックの語源は諸説あるのでここでは触れませんが、私がアイビーに興味を持ち始めた70年代中ごろには既にあった用語なので、もしかするとVANが作った和製英語なのかなと思っています。

 

 

 

 

 

余談ですが、イタリアでバンドカラーはCOREANO(韓国人)と呼ばれています。

 

理由は、もともとホワイトカラーはデタッチャブルカラー(台襟から取り外せる襟)で、取り外した時の白いスタンドカラーが韓国の民族衣装に似ていたことからそう呼ばれているそうです。

 

ちなみに、韓国ではチャイニーズカラーと呼ばれているそうです。

国が違えば呼び方も違う、なので日本にいるときはクレリックカラーでよいと思います。

 

ただし、海外に行ってオーダーするときは正しい用語を使わないと通じないので、知識として身につけておくことは大事だと思います。



 

 

 

BEAMSは他のショップより英国調の流れを取り入れたのが早かったので、80年代後半には既に英国や米国のシャツブランドでクレリックのシャツを展開していました。

 

当時は白襟がとても華やかな印象に見えたので、ドレッシーなシャツだと思っていたのですが、ビスポークに詳しい英国人に聞くと、もともとはビスポークで作ったシャツの襟やカフスが擦り切れた時に白い襟やカフスに交換していたものなので、当時の英国では”Poor man's shirts (貧乏人のシャツ)” と揶揄されることもあったそうです。

英国人はものを大切にするので、貧乏人のシャツというのはちょっと極端かなと思ったのですが、なにも知らずにファッションとして着ている人たちへの皮肉なのかなとも思い、英国人らしいエピソードだと当時思っていました。

 

それから30年以上経っているので、英国でもクレリックに対するそのようなイメージはすでに過去のものになっていると思います。

 

30年以上クラシックのバイイングに関わってきた自分にとっては、時代とともに考え方も変わるということをたくさん見てきたので、それが自然なことだと思っています。

 

 

 

 

 

少しウンチクが長くなってしまいましたが、クレリックのシャツはクラシックなスーツやジャケットにちょっとした変化をもたらすシャツだと思います。

 

スーツもネイビーやグレーの無地、ベーシックなストライプ、グレンプレイドなど、クラシックなスーツなら何でもあいます。

 

ネクタイも皆さんが持っているクラシックな色柄のものであわせられので、クレリックの為に買い足す必要はなく、手持ちのスーツやジャケット、ネクタイとあわせるだけでVゾーンが新しく見える費用対効果の高いシャツです。

 

今回ご紹介した身頃がブルーのものから初めて、ブルーのストライプ、他のカラーの無地やストライプと広げていくとコーディネートの幅も広がっていくと思います。

 

仕事で着られるかどうかは職場環境によって違うと思いますが、着たことが無いという方には是非着ていただきたいシャツです。

 

BEAMS Fのオリジナルだけでなく、いろいろなブランドでクレリックのシャツを展開しています。

 

最寄りの店舗でご覧いただくか、オンラインショップでも是非チェックしてみてください。

 

 

 

 

 

最後にこのシャツを着たスタッフのご紹介です。

 

加藤拓也 BRILLA アシスタントバイヤー

 

 

岩本滉平 ビームスハウス 神戸

 

BEAMSのOnlineでスタイリングを紹介しています。

是非ご覧になってみてください。

 

 

加藤はMR_BEAMSの特集でこんなこともやっています。

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