スペリーソールのビットローファー
いつだったか忘れるくらい前、おそらく20年近く前に購入したBEAMS Fのオリジナル イタリア製ビットローファー。
当時イタリアのファクトリーブランドを多く扱うお取引先から、イタリアのファクトリーで作った面白いスリッポンがあると紹介され、それに色々手を加えてオーダーしたのがこの靴。
アメリカのレザーデッキシューズのようにアッパーにオイルドレザーを使い、ソールはデッキシューズと同じスペリーソール、デザインはイタリアらしいビットローファーという、アメリカとイタリアをミックスしたようなテイストは当時あまりなく、お客様やスタッフにもとても人気がありました。
ずっと履いていなかったのですが、数年前からSEBAGOやTOP SIDERのレザーデッキを履くようになると、スペリーソールのビットローファーもまた履けるかなと思い、シュークローゼットから引っ張り出して履いていました。
自分はただ昔の靴が懐かしくて、特に深い意味もなく気分で履いていたのですが、当時を知らないスタッフやお客様から意外と評判が良く、それならば今の雰囲気にアップデートさせて復活できないかと考えました。
当時のファクトリーが今あるのかどうかもわからないので、現在取引があるファクトリーに画像を見せたところ、スペリーソールとアッパーのオイルドレザーが見つかればできそうだという返答。
その後、ソールはあっさり見つかったのですが、アッパーのオイルドレザーの厚みが足りのと、色がイメージと違うので何度もレザーを探してもらい、サンプルチェックを繰り返してやっと出来上がったのが、この靴です。
当時のものと比べると随分スマートな感じに見えます。
時代性に合わせてアップデートしていくことが大事です。
ソールは当時と同じメーカーのものが付いています。
スペリーソールは、もともとヨットの甲板で使われるデッキシューズのソールに使われていて、水に濡れても乾いた状態と変わらずグリップするように、ソールに波状の切れ込みが入っています。
なので、このソールも雨の日に履いてもかなりグリップします。
そして、レザーソールに比べるとソールの返りがとても柔らかいので、履き心地もすごく楽です。
ブラックはビジネスシーンでグレーのスラックスにも合わせられるように、ソールもブラックにしています。
ビジネスシーンだけでなく、モノトーン的なコーディネートにも合わせられるので、意外とこのブラック×ブラックは使えるかなと言う印象です。
このスペリーソールのビットローファー、春夏の軽快なコーディネートには本当に重宝します。
数年前にドライビングシューズが流行った時に、色々なコーディネートに合わせていた方が多かったと思いますが、それと同じくらいカジュアルからジャケットスタイルまで、幅広く合わせることができるスリッポンです。
ちなみに、「ドライビングシューズは今履けるか」という質問をよくいただきますが、定番アイテムなので履けないことはないのですが、今の流れではないので、積極的にはおすすめしないというのが答えです。
定番なので、また数年後に流れが戻ってくることもあると思います。
定番アイテムであっても必ず流行りすたりはあるので、私の20年前のスペリーソールのビットローファーのように、持ち続けられるのであれば保管しておいた方がいいと思います。
スペリーソールのビットローファーは、ドライビングシューズとしても使えるので、休日の足元にも最適です。
スニーカーではカジュアル過ぎて、レザーソールの靴では堅すぎると感じる人には、是非お勧めしたいシューズです。
そして、最近よくお問い合わせいただく、クールビズスタイルにもおすすめしたいシューズです。
ご興味のある方は、是非最寄りの店舗でご試着してみてください。
5月30日の鴨志田さんとのインスタライブ、本当にたくさんの方にご視聴いただきました。
ありがとうございました。
アーカイブは私のインスタグラムのアカウント@beams_nakamuraのIGTVでご覧いただけます。
見逃された方は、是非ご覧ください。
そして、6月6日(土)21:00からコロニークロージングの河村さんと2回目のインスタライブを行います。
前回の続きで、今回は2000年前半から現在に至るまでの、ドレスクロージングの流れをお話ししたいと思います。
2000年代以降になると、多くの方が実際に経験されていることも多いと思いますので、リアリティーのある話も多くなると思います。
是非ご覧ください。