ミラノ ショールーム 続報
なかなか更新できずすみません。
現在2020秋冬のメインコレクションの展示会真っただ中で、毎日空いた時間に少しづつ書き足すくらいしかできず、なかなか更新できない状況です。
メインコレクションのオーダーは順調ですが、中にはなかなか厳しい内容のブランドもあります。
ここにきて、色々な意味でサプライヤーとディストリビューターの企画力や提案力が問われる時代になったなと言うのが実感です。
日本の展示会も始まっていますが、今回はミラノ ショールーム 続報でHERNOのコレクションについてです。
2020春夏から継続した流れであるニュートラルカラーのダウンもしっかり展開していました。
春夏に続き秋冬もニュートラルカラーの流れがあるので、今回の出張でもニュートラルカラーのアウターは結構見られました。
LEONの2月号でも ”冬の白” という特集でニュートラルカラーのアイテムがたくさん掲載されているので、気になる方はチェックしてみてください。
庶民の私は汚れが気になりますが、こんなダウンをさらっと着れたら本当に素敵ですね。
上品なライトグレーのバリエーション。
ライトグレーのダウンは素材が悪いと安っぽく見えてしまうのですが、さすがにHERNOはラグジュアリー感のある色だしです。
あまり色を使わず、ホワイトパンツとナチュラルトーンのニットと合わせるとリッチ感のあるコーディネートになります。
ちょっとブルネロ クチネリ風でしょうか・・・
ベージュの色だしも素晴らしい。
トレンドカラーのイエローを少しさしたようトーンのベージュは他のブランドではあまり見られない色だしです。
HERNOのオリジナリティーが感じられます。
今回のPITTIでも多く見られた赤系のバリエーションも展開していました。
色としてはこのあたりが一番難しいでしょうか。
アウターに使うには中々難しい色だけど、流れのカラーだからしっかり入れておこうという感じでしょうか。
今回のPITTIではかなり赤系のカラーが打ち出されていましたが、どちらかと言えばニットやアクセサリーが多かったので、アウターで赤を使うのはなかなか難易度が高い印象です。
昨今の流れを考えれば、中綿系のアウターでもミリタリーグリーンはハズせません。
こんな素材を切り替えたミリタリーテイストのモデルもありました。
素材で2トーンにするあたりがHERNOのデザイン力ですね。
これ以外でもニットとの切り替えやダッフルコートなど、モデルのバリエーションもかなり多く展開していました。
定番のネイビーもしっかり展開しています。
イタリアはネイビーが定番と思われている方も多いと思いますが、ダウンに限ってはブラックが定番で、PITTIの会場でも街中でも本当にブラックのダウンを着た人が多いんです。
なので、これだけネイビーのバリエーションが多いとネイビー好きの私にとっては安心感があります。
自分もブラックのダウンは30代の頃に一度着たきりですから、今でもついついネイビーに目が行ってしまいます。
今回は時間もあったので、とにかく試着しまくりました(笑)。
その中からBEAMSのオーダーには全く関係ない、あくまでも個人的に気になったモデルをご紹介します。
少しドロップショルダーでゆったりしたシルエットのショップコート風のコート。
このコートは表地はウールで裏地に中綿が入っていますが、ダウンではなくサーモアという保温性のある人工ダウンを使っています。
因みにサーモアはダウンの1.8倍温かいと言われているので、自分的には中綿はダウンでなくても全く問題ありません。
最近はこんなゆとりがあって軽く羽織れるコートが気分なので、見た目は普通のウールのコートで実はダウン並みに温かいというのは、普段ジャケットやスーツの上に着ることもできるのでいいですね。
肩のラインが綺麗なラグランのバルカラーコート。
このコート、中綿どころか裏地が背抜きの普通のウールのバルカラーコートです。
”だったらHERNOじゃなくてもいいでしょ” と言う方の多いと思いますが、このコート普通のコートブランドのモノより良くできているんです。
肩のラインや襟元が上がった感じやシルエットと着丈のバランスがとてもいいんです。
ブラウンの大柄グレンプレイドと言うのも 自分的にはかなりささりました。
来秋冬はバルカラーの流れが来ていて、今回の出張でもかなりバルカラーを見ましたが、色々見た中でもこのコーとはなかなか良くできたコートでした。
裏ボア付きのシンプルなミドル丈のパーカー。
裏ボアが付いているので中綿は入っていないのかと思いきや、インテックと言う撥水性と保温性を兼ね備えた人工ダウンが入っています。
来秋冬はフード付きのアウターの流れが来ているのですが、意外とこのくらいシンプルなモノは他のブランドには少ないので、カジュアルなダウンをあまり着ない自分にとってはささるモデルです。
コート系はゆったりして着丈が長いものが多いので、スポーティーなアウターはこのくらいの着丈の方がすっきりしていていいですね。
HERNOの定番でもあるモッズパーカー風のダウン。
BEAMSでも毎年何かしら展開しているモデルです。
自分がHERNOのコレクションの中で純粋なダウンを購入するとすればこのモデルですね。
モッズパーカー風のモデルは数型ありますが、自分的にはシルエットと着丈の長さを考えると、このモデルが一番いいですね。
少し細めなのでワンサイズアップで着ると丁度いいかなと言う感じです。
私はサイズ表記にはこだわらないので、実際に着てみて自分がしっくりくるサイズのものをいつも購入しています。
袖がダウンで身頃がムートンのパーカー。
HERNOは秋冬は毎シーズンムートンを展開していますが、ダウンとのコンビネーションは初めてでしょうか。
これは高級感があっていいですね。
当然ちょっとお高いですが・・・
ひとつ気になったのがフードにワイヤーが入っていること。
フードの形を自由に変えられる仕様なのですが、逆にっフードの形が決まらず落ち着かない感じなんです。
最近この仕様チラホラ見ますが、気になるのは自分だけでしょうか。
フロントと裾に入っているパイピングもいいですね。
大人っぽくてリッチな雰囲気が感じられます。
ムートンは彼らの専業ではないですが、こういう細かいところがしっかりできているのもHERNOのいいところです。
モッズパーカー以外は ”HERNOでこんなモデルあるの?” と思われる方がほとんどだと思います。
HERNOはモデル数がとにかく多く、日本に入ってこないモデルもたくさんあるんです。
というか、全モデルを展開しているショップはどこにもないでしょう。
今回も300型以上のサンプルがあったので、すべてを試着するのは無理でしたが、オーダーのピックアップが終わった後に時間があったので、気になるモデルを全て試着して、あくまでもバイイングとは関係ない個人的に気になったモデルをご紹介しました。
上段のコート2型は特に従来のHERNOのイメージではないので、日本で展開するショップはほとんどないでしょうね。
モッズパーカーはBEAMSでも毎シーズンなにかしら展開するので、来シーズン購入しようかなと思っています。
自分は目立つマークの入ったダウンが苦手なので、HERNOのような悪目立ちしないオトナっぽいラグジュアリー感のあるダウンが好みなんです。
有名ブランドでありながらリアリティーのあるプライス設定もこのブランドのいいところです。
サンプル着て笑顔でカラーカード見ている私・・・
いいモノ見て盛り上がる。
こういうことが大事なんです。
だからサプライヤーやディストリビューターの企画力や提案力は大事。
モノを見て気分の上がらない展示会に笑顔はありません。
笑顔のないバイイングにお客様の笑顔はいただけませんから・・・
今回はV-ZONEについてです。
是非ご覧ください。