2020春夏 プレス内覧会
先週2020年春夏のプレス内覧会が行われました。
半年に一度行われるプレス内覧会は、次シーズンの打ち出しをメディア関係者の方たちにお披露目する大事な会です。
私は朝一で来年の秋冬のプレコレクションの展示会に行き、午後戻ってプレス内覧会というハードな3日間でした。
今日はそのプレス内覧会の様子を少しお見せします。
今回のメインディスプレイは、ニュートラルカラーのコーディネートでした。
ご覧のように、ホワイト、エクリュ、淡いベージュという、ニュートラルカラーを使ったコーディネートとアイテムを集めてお見せしました。
来春夏はクラシックなヨーロッパのリゾートスタイルの流れがあるのと、リネン素材がトレンドになっているので、その両面を見れば、このようなトーンが重要になるのは過去の流れを見てもわかります。
この画像を見ると、”全身白っぽくしないとダメなの?” と思われる方も多いと思いますが、ご安心ください。
実際に着るときは、もう少しトーンのメリハリをつけたり、差し色を入れたりするのもいいと思います。
コーディネートのバリエーションは、今後少しずつご紹介していきます。
秋冬トレンドであったモノトーンも引き続き重要なカラーです。
来春夏は白×黒のモノトーンだけでなく、白×グレーやニュートラルカラー×黒というように、モノトーンのバリエーションを増やして展開しています。
下の画像のスーツはブラックのリネン。
白いリネンのシャツと白黒にベージュを差したストライプタイを合わせました。
このコーディネート、メディア関係者の皆様にとてもご好評をいただきました。
スーツは来春夏から展開を始めるナポリのTITO ALGRETTO(ティト アレグレット)のスーツです。
2年がかりで修正を加えて、やっとBEAMSで展開できるレベルになりました。
ちなみに、BEAMSが2年かけて修正しましたが、そのモデルがTITOのレギュラーモデルになります。
かなりの時間と労力をかけて修正をしましたが、エクスクルーシブにせず、他社さんにもオープンにすることにしました。
手前味噌ですが、こういうのがBEAMSの良心です。
公表していませんが、こういうケースは他のブランドでもたくさんあるんです。
来春夏はモノトーンの取り入れ方も様々。
ベージュのコットンスーツに黒のポロシャツを合わせていますが、こんな風に今まではネイビーのポロシャツを合わせていたのを黒に替えてみるだけで、少し新しい雰囲気になります。
色々な黒の取り入れ方も来春夏は提案して行きます。
こんなモノトーンも。
白いGジャンにハウンドトゥースのパンツを合わせ、上にオフホワイトのバルカラーを羽織るという、80年代のフレンチアイビー風のコーディネート。
スタイルカウンシルのポール ウェラーがしていたような、我々世代にはとても懐かしいコーディネートです。
黒っぽいだけがモノトーンではないという提案でもあります。
このコーディネートは、ちょっとしたネタ?です。(笑)
昨今80年代に流行したフレンチイビーの流れが来ているのですが、メディア関係の人たちで当時を知る人も少ないので、その当時BEAMSのスタッフがしていたフレンチアイビーの代表的なコーディネートを再現してみました。
白黒のギンガムチェックのジャケットにピンクのオックスフォードBD、パンツはホワイトジーンズ、ベルトはウェスタンベルト、靴はモンクストラップと、自分もこんなコーディネートしていました。
当時シャツはブルックスやアイクベーハー、ホワイトジーンズはリーバイスの505のカツラギ、靴はチャーチやジャンバディ。
フレンチアイビーと言ってもフランスのものでコーディネートするのではなく、英国やアメリカのものとミックスするのがフレンチアイビーで、そのテイストは今のイタリアの流れとも似ていることが、若い世代を中心にフレンチアイビーが再注目されている背景でもあると思います。
ビジネススーツのトレンドは特にないので、内覧会ではお洒落を楽しむためのスーツを提案しました。
タバコからブラウンまでのカラーとグリーン系のバリエーション。
グリーンのスーツはグレーとミックスした落ち着いたトーンのグリーンです。
ちなみに、いま2020年秋冬のスーツの生地を見ていますが、ネイビー、グレー、ブラウンという定番色以外で必ず入っているのがグリーンなんです。
BEAMSでも今年の春夏、BRILLAのオリジナルで英国のJOHN FOSTERのグリーンの生地のスーツを展開しましたが、すぐに完売したので、すでにBEAMSのお客様には受け入れられているカラーです。
ブラウンのスーツをお持ちの方には、是非次にトライしていただきたいスーツです。
もちろん、ネイビーやグレースーツはいつもの通りバリエーションも豊富に展開しているのでご心配なく。
それ以外のカラーはこんな感じです。
PITTIでも多く見られたピンクは色々なトーンで展開しています。
イエローは秋冬からの継続で、グリーンは来年の秋冬に向けても重要なカラーになっていくと思います。
スエードのジャケットやアウターは、来年の春夏もバリエーションを増やして展開します。
ブラウン系だけでなく、サックスやオリーブなど、カラーを加えて展開します。
PITTIの会場では、レッドやオレンジやイエローなど、カラフルなスエードも多く見られましたが、鮮やかな色のスエードはまだ難しいという印象だったので、リアリティーのある淡いブルーやオリーブで色を差しました。
来春夏はボーダーのTシャツのバリエーションが充実しています。
ロングスリーブ、ショートスリーブ、色や幅のピッチも豊富です。
80年代にセントジェームスやアニエス BのボーダーTが大流行しましたが、フレンチの流れが来ればボーダーTの流れが来るのも当時をリアルに知る自分にとっては自然な流れに感じます。
マドラスチェックの流れは継続しているので、さらにバリエーションを増やしています。
上段の赤とネイビーのマドラス調のジャケットはSTILE LATINOなんです。
おまけに生地は英国のFOX BROTHERS。
一番下の画像のマドラス調のブルゾンはGRENFELLですが、生地はやはりFOX BROTHERSです。
ナポリのブランドも英国の老舗の生地屋もアウターブランドもマドラスチェックに注目しているということですね。
プレッピーやアイビーの流れがあるので、来春夏はリアルなマドラスもマドラス調も含めて提案します。
プリントのシャツの流れも続いているので、来春夏もバリエーション多く展開しています。
新しいところではバンダナ柄。
今年はカジュアルなブランドでトレンドだったバンダナ柄ですが、ドレスのブランドでも来春夏はバンダナ柄が多く提案されていたのでシャツを中心に展開します。
あまりプリントのシャツを着ない私ですが、真夏にネイビー×ホワイトのバンダナ柄のシャツは着たい気分です。
ドローコードのパンツも更に充実したバリエーションで展開します。
インポートブランドのドローコードのパンツのバリエーションは、セレクトショップではおそらくBEAMSが日本一ではないかと思います。
来春夏は無地だけでなく、柄モノのバリエーションを増やしています。
リゾートの流れがあるので、特に画像のようなストライプの柄を増やして展開しています。
シューズも新しいブランドも含め色々展開していますが、トピックスは英国のFOSTER & SONのレディーメードの展開を始めます。
フォスター&サンのレディーメードは今までもありましたが、靴に詳しい方ならご存知の通り、ノーザンプトンの靴ブランドに外注したOEM的なモノでした。
昨年ノーザンプトンに新たな工房を作り、某有名ブランドの職人を招き入れて自社生産のレディーメードを始めました。
そんな流れもあり、BEAMSもローファーと外羽根のプレーントゥーをバイイングしました。
GEORGE CLEVERLEYも新しいモデルを展開します。
以前ビスポークのオーダー会をやっていた頃に人気だった、サイドエラスティックのUチップとダミーレースのフルブローグを展開します。
春夏は装いも軽くなりクールビズもあるので、本格的なドレスシューズは需要も少なくなりますが、それでもしっかり展開するのがBEAMS魂なんです。
これはほんの一部で、もっと色々ご紹介したいモノがあるのですが、今回はここまで。
画像たくさんお見せして、コメント少なめにするつもりが、ついついたくさん書いてしまいました。(笑)
真面目な性格なもので、ノリで軽くブログ書くことができないんです。(苦笑)
今回も3日間喋りまくりました。(笑)
ご来場いただいたメディア関係者の皆様、ありがとうございました。
いつもの100部限定のトレンドノートは、皆さんの参考書になれば幸いです。
来週からは来春夏のスタイルブックの制作も始まります。
そして、あとひと月でPITTI UOMO・・・
忙しすぎて、なに着ていくか全く決めていません。(苦笑)