MEN'S EX 12月号 連載
MEN'S EX 12月号
12月号のテーマは ”勝者とスーツ”
様々なスーツに関わるニュースが掲載されています。
私も鴨志田さんと、これからのスーツについて対談しています。
4ページにわたり、かなり濃い内容の特集です。
是非ご覧ください。
私の連載 ”先取り上手のリアルスタイル”
今回のテーマは”コーデュロイスーツ” です。
ここ数年、秋冬シーズンに必ず打ち出されているコーデュロイ。
今シーズンのバイイングを行った1月のイタリア出張でも、コーデュロイが引き続き提案されていました。
ご覧のように、スーツだけでなく、ジャケット、パンツ、コート、アウター、シャツなど、多くのアイテムでコーデュロイが打ち出されていました。
このコーデュロイの流れは、数年前に英国調の流れが強まり、ヘリテージな素材が注目されるのもあいまって、ここ数年継続的に秋冬のトレンド素材として打ち出されています。
英国を代表するコットン素材と言えば、コーデュロイ以外にもモールスキンがありますが、圧倒的にコーデュロイが多いのが今の流れです。
余談ですが、90年代中ごろにはイタリアでモールスキンが大流行したことがありました。
ツイード系の素材が注目され、スエードを使ったアウターも多く出てきているので、それらと相性が良いコーデュロイが注目されるのは容易に理解できます。
PITTI UOMOの会場でも、コーデュロイスーツを着た人を多く見かけました。
タイドアップだけでなく、タートルを合わせたリラックス感のある着こなしが多く見られます。
コーデュロイは80年代から90年代に日本で大流行した時期がありました。
当時はBEAMS Fでもインターナショナルギャラリーでも、カジュアルの店舗でも、とにかくコーデュロイを使ったアイテムが大人気でした。
90年代後半から日本でイタリアのクラシックスタイルが全盛になると、艶っぽいイタリアのクラシックスタイルを好む人たちが増え、ヘリテージ感のあるコーデュロイは、イタリアでどんなに流行っても敬遠されるようになりました。
ここ数年は、さすがに艶っぽいイタリアのスタイルが今の流れではなくなってきていることを理解される方も増え、コーデュロイのようなヘリテージな生地が今の流れであることを理解してコーディネートに取り入れる方が増えてきました。
コーディネートは意外と簡単です。
春夏にコットンスーツを着る人であれば、秋冬のコットンスーツと考えればいいでしょう。
春夏にポロシャツを合わせていた人は、ポロシャツをタートルネックやモックネックに替えるればコーディネートは成立します。
上の画像でもタートルやモックネックのニットを合わせていますが、これが一番簡単なコーディネートだと思います。
タイドアップする場合は、生地がカジュアルでスポーティーなので、素材感のあるシャツを選び、ネクタイもストライプやチェックなど、スポーティーなネクタイを合わせるのがいいでしょう。
間違っても高番手のエレガントなドレスシャツや光沢のあるジャガードやサテンのネクタイは合わせないでください。
と言うことで、先日私もあるイタリアブランドでオーダーしていたコーデュロイのスーツが上がってきました。
ジャケット?
パンツはワンサイズ小さく上がってきて作り直し・・・
良くあることですね。(苦笑)
コーデュロイのスーツはセットアップで着られるので、とりあえずジャケットだけで着ます。
英国のBRISBANE MOSSのコーデュロイでオーダーしたので、着こまないとなかなか馴染みません。
やっぱり基本的にイタリアのテーラーリングと英国素材のマッチングが好きなんです。
ブラウンのコーデュロイは、モノトーンの流れとは真逆と感じる方も多いと思いますが、私はどちらも偏りなく着ます。
濃いブラウンに黒を合わせるのも今の感じなので、黒いタートルを合わせるのもいいかなと思っています。
結局モノトーンも色によってはミックスして着られるということですね。
実はプレコレクションで来日しているイタリア人達も今年はモノトーンな人が結構多い・・・
色を使うのも使わないのも両方楽しめた方がいいと思うのですが・・・
わかりやすいものが大好き、それもイタリア人ですね。(笑)
もうひとつの連載、”良いスーツの話”
今回は芯地やボタンなどの副資材の話。
”スーツは表から見えない部分が大事” という話です。
こちらも是非ご覧ください。