STILE LATINO 2020 春夏
先日ミラノの展示会まわりで最も重要なスティレ ラティーノのオーダーに行ってきました。
彼らにとっては今回からショールームも変わり、心機一転という感じでしょうか。
エントランスのメインディスプレイはブラウンのワイドストライプのスーツ。
ワインレッドのロンドンストライプのシャツにビンテージ風のプリントタイというコーディネートもいいですね。
今シーズンBRILLAのオリジナルで展開していた某イタリアブランドの生地に似ていますが、こちらは英国のFOX BROTHERSで作らせた彼らのエクスクルーシブの生地。
少しかすれたブラウンのトーンが絶妙です。
ジャケットで最も目に付いたのは、この大柄のギンガムチェック。
かなりザックリとしたリネン混の風合いも良かったです。
柄の大きさも絶妙。
こんな生地、他のブランドではなかなか見られません。
これも大柄のギンガムチェックですが、イエローのウィンドウペンが入っています。
これも素晴らしい。
ベースカラーが生成りでイエローはマスタードのような落ち着いたトーンなので、柄の馴染みが良く悪目立ちしない絶妙なチェック。
このふたつのギンガムチェックは個人的にも来年の春夏着たい柄です。
PITTIでも多く見られたアメリカっぽいマドラス風の柄、スティレラティーノでも展開していました。
これもいいですね。
ナポリのブランドが提案する柄とは思えないほど絶妙なマドラス風のチェックです。
ダブルブレストにのせているのもスティレラティーノらしい提案です。
ここ数年スティレラティーノの定番とも言える大柄のウィンドウペンも引き続き展開しています。
来春夏は色が出てきているので、スティレ ラティーノもカラフルなカラーのウィンドウペンを打ち出しています。
他のブランドには無いスティレラティーノらしい生地ですが、上の画像のサーモンピンクも下の画像のオレンジのウィンドウペンもちょっと難易度が高いかなと...
ジャケットに使うようなワイドストライプの生地のダブルブレストのスーツ。
これもスティレラティーノらしいスーツですね。
個人的には手前に写っているリネンのパンツとセットアップで着たい感じです。
それにしても今回のサンプルはダブルブレストが多かったです。
PITTIでも多く見られたカバーオールタイプのジャケットも展開しています。
襟に特徴があり、明らかに他のブランドのモノとの違いがわかります。
アメリカンテイストと言うよりは、古いイタリアのワークジャケット風という感じしょうか。
スティレ ラティーノらしさが良く出ているジャケットですが、値段を考えるとバイイングは難しいかなと言うのが正直な印象です。
スティレ ラティーノは最近パンツにも力を入れています。
上の画像のリネンのストライプはサックスブルーがポイントカラーになっていて、とても綺麗なストライプ。
PITTIでも多く見られたストライプのパンツですが、こんな綺麗なストライプはなかなかありません。
その他にもドローコードのパンツやカーゴパンツもしっかり提案しています。
PITTIでも見られたネオンカラーはスカーフで提案していました。
このあたりは無理にアイテムに落とし込まないで小物でアクセントとして取り入れて正解だと思います。
スティレ ラティーノは実はネクタイのコレクションも素晴らしい。
バリエーションは少ないのですが、ネクタイブランドには無いようなエクスクルーシブの柄が毎シーズンあります。
今回も英国製の生地を使ったビンテージ調のプリントやジャガードの柄がとても良かったです。
今回も素晴らしいコレクションでした。
2ボタンのワイドラペルや4ボタンのダブルブレストなど新しいモデルも出ていましたが、それらを無理に取り入れる必要がないと感じるのは、生地のコレクションが他のブランドより優れているので、それだけで充分新しさを出せるからです。
ヴィンチェンツォはモデリストとしては一流ですが、生地の選びやデザインに関しても一流です。
それがスティレ ラティーノの強みだと改めて感じさせるコレクションでした。
今回の出張で多くのジャケットやスーツブランドを見ましたが、ラルディーニとスティレ ラティーノのコレクションがとても良かったです。
どちらも無理な事はせずに自分達のテイストをしっかり守りながらも新しを感じさせる提案がありました。
そういうブランドって意外と少ないものです。
午前2:30を過ぎました。
そろそろ限界です。
いまロンドンにいます。
おやすみなさい。














