シャンブレー タブ
インスタグラムでアップした画像で着ているシャンブレーのタブカラ―。
色々なコーディネートに使えるので、数年前からジャケットやスーツに合わせてかなり使っています。
このシャンブレーのタブカラ―、数年前に岡山のシャンブレーの生地を使って個人的にBEAMSのカスタムテーラーでオーダーしたもの。
このシャツのイメージがあって、ここ数年色々なブランドでシャンブレーのタブカラ―をオーダーしてきました。
自分もイタリアブランドのシャンブレーのシャツを色々着てきましたが、この岡山のシャンブレーの生地が一番気に入っています。
そこで今シーズン、その岡山のシャンブレーの生地を使ってBEAMS Fのオリジナルでタブカラ―のシャツを展開することにしました。
イタリアの生地に比べると生地が密に織られているので最初は堅く感じますが、何度も洗っていくうちに適度に柔らかくなり良い風合いになっていきます。
ヨーロッパのシャンブレーの生地に比べると、色落ちが少ないのも岡山のシャンブレーの良いところです。
イタリアのシャツブランドでも岡山製のデニムやシャンブレーの生地を使っているところはありますが、値段はイタリアの生地を使ったものよりかなり高くなってしまうのです。
なので、日本製のデニムやシャンブレーを使いたくても使えないブランドが多いと言うのが実情です。
実はこのシャンブレーの生地、某有名アメリカブランドでも使われている生地なんです。
誰でも知ってるあのブランドですね・・・
このオリジナルのタブカラ―、凝っているのは生地だけでなく、作りも細部まで拘って作られています。
特に拘っているのは画像のようにカーブしている台襟の形状。
上の画像のように、フロントボタンに向かって台襟がカーブしているとタイドアップした時にネクタイのノットが上がってエレガントな雰囲気に見えます。
ノータイの時もこんな感じで台襟の先が落ちずにせり上がる感じになります。
このタイドアップの時もノータイの時も台襟がせり上がって落ちないと言うのが、シャツの見え方に大きく関わる重要なポイントなのです。
実は、皆さんがよく知っているナポリのFや、最近セレクトショップで扱われているナポリAも元々は台襟がストレートで、タイドアップの時もノータイの時も前台襟が落ちるタイプのシャツでしたが、BEAMSの要望で修正され、今ではカーブした台襟になっています。
因みに、この修正はBEAMSのエクスクルーシブにもできましたが、より良い作りのシャツになれば良いと思いエクスクルーシブにはしなかったので、今ではそれらのブランドのスタンダードとなり世界中で展開されています。
オリジナルのシャツの薀蓄はもっと色々あるのですが、今回は台襟の話だけにして、BEAMSのお客様からよく聞かれるタブカラ―のノータイスタイルについて少し触れたいと思います。
ほとんどの方がタブカラ―をノータイでボタンを開けて着るのはNGと思っていると思いますが、実は私が入社した80年代中くらいにBEAMSのスタッフや顧客様の間で流行ったスタイルでした。
ネタ元はフレンチアイビー。
当時、雑誌POPEYEが初めてフランスのトラディショナルスタイルに注目し、パリに取材に行った時にフランス人がタブカラ―のボタンを外して首元にスカーフを巻いていると言う情報をBEAMSのスタッフが聞きつけて、それを流行らせたのが始まり。
私も入社当時多く展開していたタブカラ―を買って、タイドアップしかできないなと思っていたのですが、先輩たちがタブカラ―をノータイで着ているのを見て、こういう着こなしもあるのかと思ったものです。
なので、我々世代にとってタブカラ―のノータイはオールド ビームス スタイルで、懐かしくもあり今また新鮮なスタイルです。
当時の巻物はアスコットタイかスカーフでした。
いくらリバイバルと言ってもさすがにアスコットタイやスカーフでは古臭い・・・
時代性を考えるのならネッカチーフがいいですね。
上の画像のように大柄のチェックジャケットにシャンブレーのタブカラ―のボタンを外してネッカチーフを巻く。
まさに80年代のBEAMSスタイルを今の時代感に合わせてアップデートさせたスタイルです。
このBEAMS Fのオリジナルのシャンブレーのタブカラ-。
私が数年間着てその良さをわかっているので是非お勧めしたいシャツです。
ノータイで着るかどうかは無理にお勧めしません。
それが突飛なスタイルではなく、過去にBEAMSで流行ったスタイルであることだけご理解いただければと思います。
自分がノータイで着るかどうかを聞かれれば、着ます。
ただし、若い頃好んで巻いていたアスコットタイやスカーフですが、この歳になるとなんとなく照れくさいのです。
問題は昔のように照れもなく自然にネッカチーフが巻けるかですね。
ひとまず30年ぶりにタブカラ―をノータイで着て、巻き物は後で考えることにします。
無理なく流れを取り入れる。
それが私のポリシーです。
2018年秋冬のカタログが完成しました。
今シーズンお勧めのアイテムやコーディネート、オリジナルスーツの作りに関する解説ページもあり盛りだくさんの内容です。
BEAMSの店舗で配布していますので是非最寄りの店舗にお立ちより下さい。