2018秋冬プレス内覧会
5月30日から6月1日までの3日間、2018年秋冬のプレス内覧会でした。
半期に一度次シーズンのラインナップをプレス関係者にお披露目するのがプレス内覧会。
クリエイティブディレクターの私にとっても重要な会なので、プレススタッフと一緒に来シーズンの打ち出しのアイテムをトレンドも含めてご来場者に紹介しました。
今回はブログの読者の皆様にも内覧会の雰囲気を感じていただきたく、来秋冬のアイテムと流れについて少しだけご紹介したいと思います。
メインディスプレーの3体は全てグレンプレイド。
来シーズンは英国調の流れが更に強くなっているので、特にグレンプレイドは注目の柄です。
一番下のDEPETRILLOのグレンプレイドのジャケットは個人的にもお勧めです。
コーデュロイのスーツにフェアアイルのニットでタイドアップと言う、英国カントリー風のコーディネート。
コーデュロイは今年も重要な素材です。
フェアアイルのようなパターンドニット(柄のニット)が増えているのも来秋冬の傾向です。
シャツはシャンブレーのピンホールカラ-。
80年代後半から90年代前半頃の英国調ブームの頃のスタイルをアップデートさせた提案です。
コートはダッフルコートが注目です。
ゆったりとしたシルエットと長めの着丈がポイント。
上のオレンジのダッフルは80年代に流行ったフレンチアイビーやフレンチトラッドのイメージ。
当時BEAMSのスタッフやお客様の間で大流行したINVERTER(インバーティア)のヘリンボーンのダッフルを素材からシルエットまで当時と近い形で復刻させました。
コーディネートもダブルのブレザーにボーダーのニットという、当時のフレンチアイビーやトラッドのイメージです。
ダッフルコートの流れが確実に来ています。
英国調の流れが更に強まっているので、スーツはチェック柄と幅広のストライプが注目です。
様々なチェックのスーツがありますが、特にグレンプレイドのスーツは来秋冬ハズせません。
幅広で存在感のあるストライプも英国のテイストが強く感じられるので、チェック柄と同様に来秋冬ハズせない柄です。
チェックや幅広ストライプはビジネススーツの流れという事ではなく、あくまでもスーツと言うアイテムの流れなので、これらをビジネススーツとして着てくださいと言う提案ではありません。
もちろん、ビジネスで着られる無地や無地ライクな生地のスーツもたくさん展開しているのでご心配なく。
どちらの柄もタイドアップだけでなく、タートルネックやモックタートルを合わせてリラックスしたスーツスタイルにもお勧めです。
白黒のチェックのスーツに黒いタートルを合わせるような、80年代のフレンチトラッドのようなコーディネートも今また新鮮です。
私はチェックのスーツはたくさん持っているので、来秋冬は幅広ストライプのスーツを何着か揃えようと思っています。
メタルボタンは来秋冬も流れが続いています。
ストライプ、タータンチェック、キャメルカラ-、ウールのデニムと、ネイビーブレザー以外のメタルボタンのジャケットのバリエーションも多いです。
チェックのジャケットは来秋冬も充実しています。
柄物のジャケットのバリエーションはBEAMSの特徴でもあるので、来秋冬もかなりのバリエーションで展開します。
コートのバリエーションもかなり充実しています。
ジャケットやスーツと同様に英国調の柄が充実しています。
モデルのバリエーションもかなりあるので、お好みの一着が必ず見つかると思います。
リラックスしたフィットは既に定番となり、着丈は更に長くなっている傾向です。
長い丈が苦手な方には、詰めるのであればここまでにした方が良いという、私なりの見解を店舗スタッフに伝えていますので、着丈を詰める際は店舗スタッフにお尋ねください。
レザーのバリエーションが増えているのも来秋冬の特徴です。
表革、スエード、ムートンと素材のバリエーションが多く、モデルもライダース、フライトジャケット、ミリタリージャケット、ピーコート、バルスタータイプ、モッズコートなど、かなりのバリエーションがあります。
英国調の流れが強まっていますが、アメリカやイタリアのテイストもしっかり展開することが重要です。
タータンチェックがのバリエーションが増えています。
昨年も見られた流れですが、来秋冬は更にその流れが強くなっています。
イタリア的にアレンジしたタータンより、クラシックなタータンチェックが来秋冬の気分です。
色は定番カラー以外では、この4色が来秋冬らしいカラ―です。
オレンジはブラウンを少し混ぜたようなトーン、イエローはマスタードのようなくすんだトーン、パープルは青味を混ぜたロイヤルパープルから深みのあるダークプラム、グリーンはミリタリーグリーンから英国らしい深いトーンのグリーン、この4色が色々なアイテムに使われています。
オレンジ、イエロー、パープルは発色の良い明るいトーンもありますが、上の画像のようなトーンが、実際に身に着けるにはリアリティーがあると思います。
全体の傾向としては、英国調の流れが強まっているのは間違いないのですが、一方でアメリカやフランスのテイストも出てきているので、それらを上手くミックスしてコーディネートしていく事がポイントだと思います。
英国やアメリカやフランスの流れが来ているから、それらの国のブランドが増えるという事ではありません。
それはあくまでテイストの話なのでお間違いなく。
今やイタリアのブランドもイタリアのステレオタイプのテイストだけではなく、英国やアメリカやフランスのテイストを積極的に取り入れるようになっているのがここ数年の流れです。
イタリア=艶のあるイタリアンスタイル と言う流れではなくなっているのは間違いありません。
なんか難しいな~ と思っている方も多いと思いますが、読者の皆さん中にももバブアー、オールデン、ジョンスメドレー、ボタンダウン、ストレートシルエットのファイブポケットなどを既にコーディネートに取り入れている方も多いと思います。
それは既にイタリアのテイストに英国やアメリカのテイストを自然に取り入れているという事なのです。
来秋冬はそのようなミックステイストが更に進んでいると考えていただければ難しいことはないと思います。
いつものとおり、3日間喋りまくりました。(笑)
ご来場いただいたプレス関係者の皆様ありがとうございました。
皆さん私の話を真剣に聞いてくださり、いつも感謝しております。
来秋冬もよろしくお願いいたします。
そして、いつものやつは残り数部となりました。
プレス関係者で必要な方は早めにプレス担当者にご連絡ください。(一般のお客様には差し上げておりません。)
プレス内覧会の準備、内覧会、同時に来春夏のプレコレクション、ミーティング、週末の社内行事と目まぐるしい1週間でした。
今日で8日連続出勤、明日も明後日も出勤なので10日連続出勤、そして来週月曜日から2週間のイタリア出張です。
役員だからもっと楽した方がいいと周りからは言われますが、楽してる場合じゃないですよね。
現場が大事。
それが私の信念なので・・・
ウェブマガジン FORZA STYLEの特集 ”僕が捨てなかった服” 3回目はIKE BEHARのシャツについてです。
最近BEAMSで展開しているシャンブレーのタブカラ―のルーツは、80年代に私がバイイングしたIKE BEHARなのです。
是非ご一読ください。
FORZA STYLE
http://forzastyle.com/articles/-/53883