特殊なお直し
どうしても欲しくてイタリアで個人的にオーダーした”GABRIELE PASINI” のシングルのチェスターコート。
オーダーする時にサンプルをチェックしたはずが、出来上がってきたら襟がビックリするほど大きい・・・
襟幅が巨大な11.5㎝・・・
自分のイメージは少し大きめくらいのイメージだったのですが、どうやら別のモデルを見ていたようで、テーラードタイプのコートは間違いなくこの襟幅。
何度も試着してみたのですが、やはり私のキャラクターでは、この襟幅は着こなせない・・・
仕上がってきてから1ヶ月、何とか方法が無いかと考えていたところ、襟幅を細くするお直しを思いついたのですが、襟を細くするとフラワーホールにかかってしまい、やはり無理と諦めていました。後日あるお直し屋さんのホームページをたまたま見ていたら、何とかお直しが出来るとわかり早速お願いしました。
そのお直し屋さんは、”SARTO 原宿店”
SARTOは銀座店が有名ですが、原宿店はBEAMSのオフィスからも近いので、私物の難しいお直しの相談は以前からここにお願いしています。
相談に載っていただいたのは、イケメン店長の関さん。
私の面倒なお願いにも、いつも的確なアドバイスをしてくれる頼りになるお人です。
色々相談して、襟幅は2cm細くして9.5cmに、上衿のバランスは下襟を細くした際にバランス良くなるように調整をお願いしました。
問題てあったフラワーホールは、袖詰めをした時に余った生地を使ってカケツギをすることに。
待つこと1ヶ月。お直しが出来上がったと連絡があり、引き取りに行ってきました。
仕上がりはこんな感じに。
イメージどおりの完璧な仕上がり。
上衿と下襟のバランスもイメージどおり。
この襟のバランスは職人さんのセンスが問われるところですが、さすがですね。とてもお直しをしたようには見えない仕上がりです。
フラワーホールのカケツギの痕も全くわかりません。
特に指示はしていなかったのですが、ハンドで新しいフラワーホールも作っていただきました。
ボタンホールのステッチは綺麗に仕上がっています。
以前パンツの股上を直した時も仕上がりの良さに驚きましたが、今回もかなり満足しています。
このコート、もともと大柄のハウンドトゥースが個人的にかなり刺さっていたので、着られるようになって嬉しいです。
イタリア出張に持って行こうかなと思っています。
因みに、この生地は今シーズンダブルで展開しています。
ダブルのコートはたくさん持っているので、シングルのコートが欲しくて個人オーダーしましたが、もしダブルのコートをあまり持っていなければ、このコートを購入していたでしょう。
トレンドど真ん中の色柄で、生地はツイード調と、来シーズンも継続しているトレンドをおさえているので、これからコートの購入を考えている方にはお勧めです。
ご興味のある方は、是非ご試着してみてください。
結局ダブルでオーダーして正解と言うことですね。
シングルでオーダーしていたら襟幅11.5cmですから、このまま着られる人はかなりキャラの強い人だけに限られたと思います。
襟幅直したなんて言ったらパジーニに怒られるかも・・・
でも、たぶん大丈夫。
見た目とは違って、とても穏かで優しい人なので。(笑)