FRENCH LOAFER | ELEMENTS OF STYLE

FRENCH LOAFER


出張から帰って来てもうすぐ2週間。
いまだにパスタさえも食べる気になりません。(笑)
出張前はあれだけ食べてたイタリア料理も
さすがに10日以上続くと、しばらく食べられなくなるものです。

ただ、ピザに関しては、今回の出張中一度も食べるチャンスが無かったので、
近日中に森下のベッラ ナポリにでも行こうかなと思っています。

春物の続々入荷して店頭も随分春らしくなってきました。
今回は、今年の春夏から新しく展開する、
私が個人的にも気に入っているローファーをご紹介します。

ここ数年、グッドイヤーウェルトのスリッポンと言えば、
タッセルスリッポンばかり履いていました。

タッセルはスリッポンの中でも最もエレガントに見えるので、
随分前から好んで履いていましたが、
昨今の春夏のジャケットスタイルを考えると、
ローファーも必要だと思うようになり、
昨年の春夏に急にグッドイヤーのローファーが欲しくなりました。
その時、自分の欲しいローファーのイメージはこんな感じでした。

・丸みがあり、適度にボリュームのあるトウシェイプ。
・ノーズが短くも長くもない適度な長さ。
・しなやかなカーフの表革。
・色は明るいブラウン、ネイビー、グレー。
・英国製、アメリカ製、フランス製のいずれか。
・ブランドは拘らない。


上記の条件で探したのですが、
残念ながら社内では展開しておらず、
色々探した結果、理想に近いものが他のショップで見つかりました。

そのローファーがこれです。





”PARABOOTのADONIS” というモデルです。


このシューズ、ある展示会の帰りに骨董通りを歩いていて、
PARABOOTのショップで偶然見つけました。

試着してみると、予想に反してかなり履き心地が良く、
トウシェイプやノーズの長さもイメージ通り、
色もイメージ通りの明るいブラウンとミディアムグレー、


ここまで条件が揃えば、
普通はすぐに2色買いするところですが、
衝動買いはしないのが信条なので、
一度クールダウン。(笑)

その後も色々検討してみたのですが、
このローファーより条件を満たすものは見つからず、
後日直営店でライトブラウンを購入しました。

購入後、実際に履いてみると、
その履き心地の良さに驚きました。

今までのフランスのグッドイヤーのイメージは、
かなり硬い履き心地で、
慣れるまでに時間がかかるイメージでしたが、
初回こそ少し硬い感じで夕方になると足が痛くなりましたが、
2回目以降はすぐに馴染み、
足を包み込むような履き心地は、
素足履きでも快適でした。

ソールも返りが良くて快適ですが、
ヘビーローテーションで履いても
減りが少ないのもちょっと驚き。

細部を見ると、ステッチも細かく綺麗で、
丁寧に作られているのが良くわかります。


すっかり気に入ってしまった私は、
数日後、迷わずグレーも購入して2色買い。(笑)
自分が実際に履いてこれだけ気にいれば、
BEAMSで展開しない理由はありませんので、
迷わず2014年春夏分をオーダー。(笑)

今シーズン、私の購入したライトブラウンとグレーに
ネイビーを加え3色で展開します。

ネイビーもいいですね。
夏のコーディネートにはピッタリのカラーです。
多分3色買いになります。(笑)


フランス製のローファーを履くのは実に20数年ぶりでした。
以前所有していたのは、JEAN BADY(ジャン バディ)
今は無きパリの名店 ”HEMISPHERE(エミスフェール)”
のシューズを作っていたファクトリーで、
当時 J・M WESTON の対抗馬とされるブランドでした。

BEAMSでも主力ブランドとして一時展開していましたが、
その後、ジャンバディーは廃業。
工場はウエストンのファクトリーになったという噂はありましたが、
真相はわかりません。


最近は細身のパンツにボリュームのあるシューズというのが、
クラシック系の人たちのトレンドになっています。
トリっカーズのウイングチップやブーツが人気なのも
その流れによるものです。

ローファーに関してもボリュームのあるものが主流になりつつあります。
事実イタリアのセレクトショップでも、さまざまなブランドでボリュームのある
ローファーを展開するようになりました。

でも、いくらトレンドであっても高価なものですから、
一過性で長く履けなくては困ります。
”トレンド感がありながらも行き過ぎていない” 
それも、今回私がこのPARABOOTのADONISを選んだポイントです。


昨年の夏はかなりヘビーローテーションで履きました。
私はパンツの裾幅を18cmにしているのですが、
トウのボリュームとノーズの長さのバランスが
細身のパンツとすごく相性が良く、
イメージ通りのローファーでした。

フランスのローファーと言えば、
J・M WESTON のローファーが有名です。
ある意味、時代を超越した名品だと思います。
しかし、今回私の選択肢にウェストンはありませんでした。
ウェストンのローファーは素晴らしい靴ですが、
今回の私がローファーに求める条件が少し違っていたからです。

もの選びには様々な基準や価値観があって良いと思います。
私の価値観は ”自分の目指すスタイルに合うもの” です。
もちろん、クオリティーが良いという事は言うまでもありません。

”PARABOOTのADONIS”
私のおすすめのローファーです。

皆さんの価値観に合うかどうかは、
是非店頭で実物をご覧になって、
ご試着してみてください。

そして、もし気に入っていただけたら・・・
2色買いをおすすめします。(笑)