CHEANEY
MEN’S EX の9月号29ページで紹介されている
BEAMS別注のCHEANEY ダブルモンク ”ホリーロード”。
この靴は以前このブログでも少しだけ紹介しましたが、
ブランドは明かさなかったので、
皆さんもどこの靴だろうと思っていたと思います。
誌面を見て、「なーんだ、チーニ―か・・・」 と思われた方も多いと思います。
確かにチーニ―は、これまでチャーチのセカンドブランドとして
セレクトショップなどで3万円台で売られていたこともあるので、
値ごろ感のあるグッドイヤーの靴というイメージのブランドでした。
ところが、数年前に状況が大きく変わりました。
靴マニアの方はよくご存じだと思いますが、
10数年前にイタリアのある有名ブランドがチャーチに資本参加して、
事実上チャーチとチーニ―は、そのブランドの傘下となっていました。
最近チャーチがどんどん新しい試みを行って、
新しいテイストのシューズを打ち出し、
話題になったのもその影響によるところが大きいです。
そして、数年前チャーチの創業家一族が完全にチャーチから離れ、
チーニ―を買収したことによって、完全に独立した靴ブランドとして
再スタートを切り現在に至ります。
独立したチーニ―が最初に行ったことは、
今までの生産足数を敢えて減らし、
クオリティーの向上に着手しました。
その一環として登場したのが、
今回私が注目した ”インペリアル コレクション” です。
きっかけは、昨年の6月のPITTIで、
今まではどちらかと言えば古臭い印象だったチーニ―のブースが、
垢抜けた感じに変わっていたので、
時間をかけてブースをチェックすると、
ほとんどの靴が今までのチーニ―とは思えないほど
洗練されてものに変わっていました。
その中でも、特に目を引いたのがこのインペリアルコレクションでした。
それは今までのチーニ―とは思えない、
ビスポークの雰囲気を感じさせるコレクションでした。
そのインペリアルコレクションの中でも特に目を引いたモデルが、
今回のダブルモンク。
早速カタログモデルで英国にストックのあるブラウンカーフのものを
代理店に頼んで取り寄せてもらい自腹買い。
何ヶ月も履いてみて、履き心地や細部のディティールをチェックして、
モディファイの要望をだし、何度もサンプルをチェックして
今回の別注モデルが出来上がりました。
誌面では説明しきれなかった細部のディティールをお見せします。
このウエスト部分の ”フィドルバック。
元々はビスポークの仕様で、
昨今の既製靴ではなかなか見ることができない仕様です。
因みに、アウトソールはオークバークソール(樫の木のタンニンでなめしたソール)
ヒールトップには、ビスポークシューズでよく見られる、
フィリップスペシャルのようなクオーターラバーチップの
ヒールトップがつけられています。
もちろん、ヒールはビームスのスペシャルリクエストで
ピッチドヒールの仕様になっています。
ライニングのウインドウには手書きでモデルとサイズが書かれています。
フィッティングの表示はFですが、実際は他の英国ブランドのEくらいの
フィッティングです。
バックルはアンティーク調のバックルが付いています。
ブラックカーフのみシルバーの光沢のあるバックルが付きます。
私がカタログモデルを履いてみて気になったのがキャップの長さ、
ノーズの長さのバランスを考えるとキャップが短くバランスが悪かったので、
ファーストサンプルは0.5㎝長くしたのですが、それでも短く感じたので、
最終的に1cm長く修正しました。
実物を見ていただくとバランスの良さを感じていただけると思います。
履き心地はこのクラスにはないしっかりとした履き心地です。
よく言えば、ジョンロブを履いた時に、最初は硬く感じられる履き心地が、
それほど長い時間履かなくても足になじむように感じる感覚に似たものがあります。
それは、今までこの価格帯の靴には感じることのなかった感覚です。
ここ数年、本格的なレザーシューズもブーツやカントリーテイストのスポーティーな
モデルに人気が集まり、なかなかドレスシューズに新しい提案がない中、
ダブルモンクは、唯一スーツやジャケットに合わせて履いている人たちを
多く見かける、ある意味今の時代の定番ドレスシューズと言えます。
このBEAMS 別注のCHEANEY ”ホリーロード”
8万円以下とは思えない出来栄えです。
8月中に入荷予定です。
是非店頭で実際に手に取られて、ご試着してみてください。
BR ONLINEの連載 ”THE ESSENTIALS”
更新しました。
今回は ”英国的なVゾーン” についてのお話です。
是非ご覧ください。
BR ONLINE
http://www.bronline.jp/feature_entry/?entry=10






