ORIAN プレコレクション
昨日、イタリア トレビゾのシャツブランド ORIAN の社長 FEDERICO ORIAN が、
2012年春夏のプレコレクションのため来社しました。
今日のフェデリコのコーディネートは、LARDINIのグリーンの後染めのジャケットに、
オリアンのDENIM DIVISONのチェックシャツ、パンツはPT-01のベージュのチノパンを合わせています。
シューズはSANTONIのベージュスエードのビットローファーです。
今回もショップスタッフの意見を聞くために、各店のスタッフがミーティングに参加しました。
皆真剣に生地を選んでいますが、店舗によってお客様の声も違うので
担当者は自店の意見を積極的にアピールします。
たまに、どう見ても個人的な趣味嗜好のチョイスも見られるので、
その場合は私たちが判断のうえ却下します(笑)。
オリアンはいつもプレコレクションの時点で70%コレクションが決まっています。
残り30%はPITTI UOMOで新たなコレクションが加わるので、
プレコレクションのオーダーは、私たちバイヤーチームにとって重要です。
最近のイタリアのシャツメーカーは世界的にスーツが売れない状況の中、
ドレスシャツでの新しい提案はほとんど見られません。
ドレスシャツはどちらかといえば、クオリティーの高い定番の生地をなるべく適正な価格
で提供することと、無地でも少し織りが変わっているものなど、小さな変化に留めています。
反面、スーツに代わり販売が好調なジャケットにコーディネートできるカジュアルなテイスト
のシャツに関しては、多くのシャツブランドが積極的な展開をしているというのが実情です。
”ドレスという軸はしっかりとキープしながら、新たな流れに沿った提案を積極的に行う”
というのが、最近のイタリアのシャツメーカーの傾向です。
現状世界的にドレスのマーケットは弱いですが、近い将来必ず何らかの形で戻ってくると思うので、
現在の状況で彼らの判断は間違っていないと思います。
ただ、私たちのバイイングに関しては、ドレスが弱いからといって、あまりカジュアルに偏ることは
良しとしないので、オーダーをする場合はその点には特に注意をしています。
ということで、ドレスは予想どおり新しい提案は無かったのですが、
クオリティーと小さな変化を重視したオーダーを行いました。
カジュアルは新しい提案もいくつかありましたが、サンプルを見なければ判断できないので、
PITTI UOMOでサンプルを見てから決めるために生地だけピックアップしました。
カジュアルシャツでは、オリアンが2011年春夏からスタートし、今シーズン日本のファッション誌でも
度々紹介されていた DENIM DIVISON に力を入れていました。
本人が着ているこのチェックのシャツもデニムディビジョンのシャツです。
チェックのシャツにインディゴ染めを施してあるので、ベースのホワイトの部分が薄っすらとブルーに染まり、
ビンテージ調の良い雰囲気に仕上がっています。
これはフェデリコが持ってきた2011年秋冬のサンプルですが、
このくらいハッキリとインディゴと分かる生地もあります。
ビームスでも展開しているので、ご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、
このネームとタグがデニムディビジョンの目印です。
このデニムディビジョン、昨年6月のPITTI UOMOでかなり評判になったらしく、
今年の春夏は多くのヨーロッパのセレクトショップで展開されているようです。
イタリアは最近 ”ラテンなアメリカンテイスト” はひじょうに人気があるので、
デニムディビジョンが注目されるのも理解できます。
このオリアン、ビームスではメンズだけではなくウィメンズでも展開しています。
スキッパータイプのプルオーバーで七分袖のシャツです。
今シーズンはこのシャツが大人気で、初回オーダー分が完売して追加オーダーしました。
フェデリコはメンズのプレコレクションの後、ウィメンズのバイヤーと商談がありましたが・・・
メンズの商談の時には見られない、このはしゃぎようです(笑)。
彼も普通のイタリアの男ということですね(笑)。
今日は久しぶりにサックスブルーのカラーパンツです。
暑くなってきたので、ネイビージャケットにホワイトの鹿の子のプルオーバーシャツを合わせて、
爽やかに見えるコーディネートにしました。
先日テレビのニュースを見ていたら、百貨店で鹿の子のシャツをクールビズシャツとして打ち出していました。
鹿の子のシャツといえば、MEN‘S CLUB 6月号の54ページと55ページで
私が鹿の子のシャツをお勧めしています。
ご興味があればご覧になってください。