エレガントなベルベスト
先日 ”BELVEST” のセールスマネージャー、 フランコ マランゴン が2011年の秋冬コレクション
のプレゼンのため来社しました。
フランコです。
ベルベストはヴェネチアの近くのパドヴァにある北イタリアを代表する高品質なスーツを生産する
ファクトリーブランドです。
自らの名を冠した ”BELVEST” ブランド以外にも一流メゾンブランドのプレタポルテを請け負っている
ことでも有名です。
私がまだバイヤーとして駆け出しのころは、ベルベストといえばエルメスのスーツやジャケットを作っている
ファクトリーとして有名でした。
ベルベストはナポリを代表する南イタリアのファクトリーとは対極的な、北イタリアらしい端整かつ艶やかで
エレガントなスーツやジャケットを作るファクトリーです。
10年ほど前にパドヴァの本社とファクトリーに見学に行った時もフランコがアテンドしてくれました。
パドヴァの本社とファクトリーは同じ敷地内にあるのですが、ファクトリーもオフィスも非常に整然としており、
オフィスには現オーナーのマリア・テレーザ・ニコレットの父で創業者のアルド・ニコレットがのこした絵画や
美術品が所狭しと並んでいて、まるで美術館のようです。
私は絵画や美術品に疎いので、それがどれほど価値のあるものか分からないのですが、美術に興味が
ある人であれば、その数多くの美術品を見るだけでも価値のある空間であると思います。
そんな素晴らしい環境にある会社だけあって、エレガントでホスピタリティー溢れるスタッフがその社風
を表しています。
スタッフは皆親切で応対が柔らかくエレガントで、彼らと商談やミーティングを行うときはいつもリラックス
して仕事ができます。
彼らのメンタリティーは非常に日本人に近いものがあります。
欧米のサプライヤーとの取引は、仕様違いや納期遅れ、縫製不良など、何かしらのトラブルがつきもので
ストレスがたまることも多々ありますが、ベルベストはそういったものが殆どありません。
ものづくりは勿論ですが、そういった会社の姿勢が結果的にベルベストというブランドの評価になり、
世界的にも有名なファクトリーブランドとしての地位を築いたのだと思います。
フランコのスタイルは、いつもクラシックの中に少しモードっぽい要素を取り入れたスタイルです。
かなりタイトフィットのグレイのピンチェックのスーツにホワイトシャツ、黒のニットタイ
というミニマムなコーディネートです。
シャツはモードっぽい小襟のレギュラーカラーのシャツを合わせているのが彼らしいスタイルです。
以前紹介したPT01のマリオやルイジボレッリのファビオもそうでしたが、
イタリア人はベルトや小物にクロコダイルを取り入れるのが定番的スタイルです。
面積の大きいクロコダイルは嫌味になりますが、ベルトなどちょっとした部分に
ラグジュアリーな素材を上品に取り入れるのがイタリア人はうまいです。
私もスーツに表皮の靴を合わせるときはクロコダイルのベルトをします。
画像ではわかりにくいですが、ブラウンの濃淡のこの2本は頻度が高いです。
そして時計のベルトもクロコダイルです。
左がネイビー、中がブラウン、右がグレイです。
洋服やその日の気分で時計を選びます。
たまには時計とベルトのマッチングを変えたいので
交換用のクロコダイルのベルトもストックしてあります(笑)。
時計のベルトを自分で換えるのは結構時間がかかるので、
その日の気分で交換という余裕が正直言ってありません(笑)
イタリア人のようなちょっとしたクロコダイルづかい、
私もお勧めです。
共感いただいた方は是非取り入れてみてください。