英語を勉強するときは、「気持ち」を大切に。(新刊の「はじめに」より) | 山田暢彦 直伝![英語って、本当はこんなに簡単]

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TOEIC連続満点、国連英検特A級、英検1級。
英会話コーチ・山田暢彦(やまだのぶひこ)のバイリンガル・ブログ

先日8月3日に、

『絵で見てパッと言う英会話トレーニング』(学研)

という本が出ました!

山田暢彦 直伝!英語のコツとトレーニング

「基礎編」と「海外旅行編」の2冊同時発売です!




簡単なことを、当たり前のように言えるようになる。


英会話の勉強では、まずは、これが大事だと思っています。

その助けになればと、この本を書かせていただきました。


「一人称のイラスト」を使った、
発話の会話を育てる新メソッド

英会話における積極性瞬発力を鍛えるために
私がこだわっているメソッドです。


今回は、本書の「はじめに」で書いた文章をご紹介したいと思います。

英会話の学習において、とても大事なこと。

だけど、見過ごされることが多い点だと思います。


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(以下、「絵で見てパッと言う英会話トレーニング」より抜粋)

こんなに英語を勉強しているのに,どうして簡単な会話さえもできないのだろうか?これまでの英語教育には,何が足りないのだろうか?

僕は先生として,常にこのことを考えながら指導にあたってきました。そして,伸びる生徒さん,伸び悩んでしまう生徒さんを見る中で辿りついた答えの一つが,「気持ち」です。

英語は,文の語順や,文型・熟語の使い方など,数学の公式のようなルールがたくさん出てきますね。そのため,「英語は数学みたいだ」と思われる方も多いようです。確かに,英語を話せるようになるにはたくさんの型を暗記する必要があり,難しいパズルのような公式(=構文)も出てきます。

でも,英語と数学が決定的に違うのは,英語は常に「自分の気持ち」が出発点だということです。湧き出る気持ちを相手に伝えるために,文法や単語を駆使するのです。また,伝えたい気持ちがあるから,どんどん新しい表現も身につくのです。

日本のこれまでの英語教育で,使える英語がなかなか身につかなったのは,英語をあまりにもドライに扱ってきたからかもしれません。与えられた問題を解くため,受験に合格するための英語であり,「自分の言いたいことを言う」「相手とつながる」ための英語ではなかったのではないでしょうか。

もちろん,与えられた問題文を和訳したり英訳したりするのは,英語を正確に使いこなせるようになる上で大切なトレーニングです。だけど,それだけでは発話の回路は十分に育たないでしょう。英語を勉強する意味が「自分を伝える」「相手とつながる」ということだとしたら,自分の気持ち,自分の言いたいことを英語にしていくトレーニングも必要です。

そこで今回みなさんにお届けするのが,「絵で見てパッと言う英会話トレーニング」です。本書の最大の特徴は,一人称視点のイラスト。自分でビデオカメラを持っているかのような視点のイラストを見て,言いたいことを言うトレーニングをしまう。英会話の主役は,あくまでも自分。イラストの場面を頭の中で想像して,自分の中に沸き起こる気持ちに注目してください。その気持ちが,発話の出発点です。

「ここは少し遠回しに表現したい…」「失礼なことを言ってはいけない…」「正直に,思っていることを言いたい」「感想を聞かれたけど,特に何もない…」実際に会話をしていると,こんな微妙な気持ちが生まれたりもしますね。そのようなものも含めて,英語で自分を伝えるトレーニングをしていきます。

また本書では,ふきだしの中の日本文は,日本語として自然な文にこだわりました。たとえば,閉店時間を尋ねるときは,「何時までやってますか?」が自然な日本語ですね。だけど英語では,「あなた方は何時に閉店しますか」と尋ねることが多いのです。日本文を一字一句直訳しようとするのではなく,「日本語としての自然さ」と「英語としての自然さ」のずれも楽しみながら取り組んでください。

今回は「基礎編」と「旅行編」の2冊をご用意いたしました。あらゆる場面で,あらゆる気持ちを伝える練習ができるようになっています。「自分」の気持ち,そしてそれを伝える「相手」の気持ちを大切にして,トレーニングに励んでくださいね。「んー」とうなりながら解くのではなく,パッと伝える感覚を楽しみましょう。

この本がきっかけで,言いたいことが言える楽しさ,英語で人とつながっていく喜びを,少しでも体感できたなら,著者としてこの上なく幸せです。

Nobu Yamada