シーツ交換 | 救急救命センター潜入レポート

シーツ交換

 病院のベッドはホテルのベッドのようにシーツがピンと張られている。

 以前、病気で入院したときはそこまでしなくてもと思ったのだが、今回入院してみてこれにはちゃんとした理由があるのだと知った。

 脚が動かせないものだから、寝返りも打てない。だから基本的にはずっと上を向いて寝ている。ベッドを起こしても背中はもたれかかった状態できちんと座れない。すると、尾てい骨あたりに変に力がかかる。熱が出たりして汗をかく。汗をかくと蒸れる。蒸れると皮膚がふやける。皮膚がふやけると摩擦で炎症を起こす・・・。

 ということで、見事に尾てい骨のあたりの皮が剥け、ヒリヒリしだしたのだ。こうなると座るのが辛い。辛くても座っていると炎症がひどくなり、寝ていても当たると痛い。そこにシーツのしわが当たると激痛が走る。つまり、しわをつくらないようにピンと張るのは床ずれを起こしにくくしているということなのだ。ベッドに寝たままでのシーツ交換でもシーツをピンと張ってくれるのはありがたかった。

 ベッドに寝たままのシーツ交換は、ちょっとの間、身体を横向きにされ、その間に背中側のシーツを入れ替え、横向きのときに背中に当たるくらいの場所に丸められたシーツの山をまた体の向きを戻されたときに越え、背中の下で丸まったシーツを体の下を通すように引っ張るのだ。ちなみに寝たままの状態で着替えさせられるのも同じような方法でやる。

 尾てい骨のところの皮が剥けてどうしようもなく痛くなったとき、円座のクッションを貸してくれたのでなんとか助かったが、円座が無かったら座れなくなっていたかもしれない。炎症が治まってからしばらくは着替えの度に乾いた皮がボロボロと剥げ落ちた。