我が家の第一線で活躍をしてくれていた日産ラフェスタを手放しました。
所有期間は6年弱。
走行距離2万kmの中古車をコミコミ50万円で日産中古車ディーラーで購入をし、最終的に20万kmでドナドナです。
(距離的に次があるのか・・・ はアレですが)
私自身、免許を取得して20年以上経過しており、そこそこ買い替えをしてきておりますが、ラフェスタほど記憶に残る車は無いな?
と思っております。
そこで1つ、ラフェスタの販売促進記事を書こうと思い至った次第。
この車は「1つだけ目をつぶれば物凄く良い車」と評価が出来ると思います。
その「1つだけ」が致命的でもあるんですが、要するにデザインだと僕は思っています。
当時のライバル車達を見てみよう。
ホンダ ストリーム(wikiより拝借)
トヨタ ウィッシュ(wikiより拝借)
そうなんです。
2000年前後、5ナンバー枠におさまりつつも3列シートの車が大流行したんですね。
90年代、ホンダ ステップワゴンやオデッセイと言ったミニバンブームが始まり、若い夫婦をターゲットに背が低くても
3列シートのストリームが大流行!
2リッターガソリンエンジン搭載で、空力性能の良さと車重の軽さから、ステップワゴンとかより燃費も良いし。
カスタムカーとかも多数出てきて、本当によく見かけた。
このころ月販1万台以上とか出てたんじゃないかな?
そのジャンルにいつも通りパクリ じゃなくって、ベンチマークして登場をしたのがトヨタ ウィッシュ。
もうスタイリッシュで、こりゃあ格好良い!
車のサイズなんて売れ筋商品ストリームとモロかぶり!
もちろんこちらも爆発的ヒット、バカ売れしてました。
そこに満を持して登場をした日産 ラフェスタ。
最後発だから、今までの流れからして、とんでもなく格好良いデザイン、性能で出てくるだろうと皆が思っていた。
そこに登場をしたのがコレ。(wikiから拝借)
ダッセェ・・・
会社の周囲には車好きが多く、車雑誌とか買っちゃう人が大量にいるぐらい車好きだらけ。
その職場において「コレは無い」と口を揃えたかのように言われていたのが日産ラフェスタでした。
ただ、そんな酷評をされるデザインだったラフェスタなんですが、販売開始から20年を過ぎた今でも走っているのを結構見かけるんですね。
対するホンダ ストリーム、トヨタ ウィッシュはほぼ見ない。
これはまさか日産車あるあるの1台になるんだろうか・・・?
日産車あるあるとは、先鋭過ぎたデザインに時代がついてこれず、後年になって再評価される車両のこと。
例として日産ラシーンなんかは、まさにこの例。
「僕達のどこでもドア」のCMでおなじみだったけど、不人気っぷりから「1日に3台見たら不幸になる」と評されていた。
埼玉限定の話かもしれないけど。
そのラシーンも今では人気車種として中古車市場で取引をされているのは周知の事実。
ラフェスタもひょっとしてラシーンと並ぶ人気車になるのか!? と思ったけれど、それはたぶん違う気がする。
そこで、ラフェスタの地味な人気の理由を探って? 思ったこと?を綴ってみよう。
1.圧倒的コスパ
最初にコレが来るぐらい、中古車が安い!
それこそ日産正規ディーラーでも、走行距離2万km少々でコミコミ50万円なんて良質な車両が売られていたぐらい。
正規ディーラーでなければ20万円台とかも見かけた
今、日産のセレナとか新車で買ったらいくらします? コミコミで400万とかするんじゃないかな・・・
似たようなサイズのホンダ フリードでもコミコミ250万はするんじゃない?
見た目のダサさを無視すれば、コミコミ50万で買えてしまうミニバン・・・ これは買いだな!
と思う人が多数いてもおかしくないんだろう。
車を購入する際に、買い替え時に売却する際の価値は1つの大きな要素でもある。
ただ走行距離を伸ばす人にとっては、よほどの車両じゃない限りは乗り潰すのが前提になる人もいる。
(ランクルは距離無制限で価値は残るけど2リッターミニバン界隈は10万kmも走れば価値は残り難い)
となってくると、最初から安い車を乗り潰すのがベストじゃね? と。
実際、新車や新古車を購入したとて、維持費とか考えても250万と50万では比較にならないぐらいの破格っぷり。
200万をひっくり返せる経済性を持った車は、たぶんおそらく無い。
2.経済性
いくら古くて自動車税が上がったとて、39000円が45000円ぐらいになるだけ。
ラフェスタが燃費悪いか?と言うと、これがまぁ不思議と悪くなかったりする。
本当の参考にしかならないですが、去年から通勤で使っていたけれど燃費計の数値は18.3km/lでした。
満タン法による計算では先月20.2km/lを記録、今までで最高だった。
エアコンを一切使わずに乗れたこと、高速道路の渋滞がほぼ無かったことが良かった。
ちなみに参考と書いたのは、通勤は往復で150km、そのうち140km近くが高速道路だからです(笑)
言うなれば、高速道路や幹線道路ばかり利用する人にとって、この車は「経済性が良い」となると思います。
売却時の燃費。 残ったガソリンもったいねぇな・・・
55リットル入るので、上手に乗れば1000km走れます。
3.驚くほどの・・・
これは当時の「○○の全て」本(新車紹介的なやつ)にも記載されていたのだけど、なんとラフェスタ、静粛性がすこぶる良い!
当時の日産フーガと同等ぐらいの静粛性を持たせるべく開発されていたらしい。
あくまでも当時の高級車と同等レベルだから、今となってはアレかもしれないが、それでも十分な静粛性の高さです。
例えば舗装が新しい高速道路を走るときなんかは、ほぼ無音です。
そして、これはラフェスタオーナーがほぼ口を揃えて言う事だけど、
「乗ると良い車なんだけどね~」
に現れていると思う(笑)
本当にラフェスタオーナーに話を聞くと、だいたいの人がコレを口にする。
乗ってみると良い車じゃん、って。
良い車の条件って経済性とか色々あるけれど、普段の取り回しの良さや静粛性の良さが大事。
普通に運転が出来るなんてのは当たり前性能で、乗っていて外からの不快な音とかをシャットダウンしてくれ、
自分や家族だけの空間を演出するのに静粛性はとても大事な要素だと思う。
もし気になる人がいるならば、一度意識してラフェスタに試乗してみるとわかるかも。
4.実用性
フワッとした単語なんだけど、実用性。
競合車に無くてラフェスタにあるもの、そう。 スライドドア!
混んだ駐車場とかでも、スライドドアがあると横の車をほぼ気にせず開くことが出来る。
お買い物した荷物を入れるのに、通常のドアだと横の車を気にしなければならない。
しかしスライドドアはそんなの気にせず開くことが出来る! これは凄い。
そして地味に便利なのが、この車、あちこちが平ら。
平らと言うのはこれまた大事な事で、例えば助手席から運転席に移動する際、フロアーが凸凹だと移動しにくい。
これは2列目も同じで、右側から左側に移動するのに凸凹があると移動しにくい。
FF車の中央にある凸凹、これはエキゾーストパイプか、もしくは4WDのペラシャフトを通すスペース。
ラフェスタはこれらがあってもフラットなフロアーを実現しているので、もう左右に移動がし易い。
荷物だって載せるのが楽ちん!
そして2、3列を倒せばフラットフロアーが実現、車中泊も余裕で出来る!
フロアーが低いから乗り降りもし易い。
ステップワゴンやセレナ、乗るの少し大変だったりするでしょう、椅子が高かったりとか。
ラフェスタはそんなのが無い! ドアをあけたらスッと座れる。
もうね、実用性が高すぎる(笑)
5.デザイン
あれだけ酷評しておいて、最後にデザインを挙げるか?
と思われそうだけど、デザインです。
発売当初、20年前はひでぇデザインだなぁと思っていたけれど、購入して乗っていたら不思議と悪くないデザインだな?
と感じるようになってきた。
もちろん初期型のゾウさんの鼻みたいなグリルは今でもイケてないなぁと思ってるけど、それ以外は良い。
余計な物はなく、見飽きぬデザイン。
ハイウェイスターになるとゾウさんグリルは無くなるから、気になる人はそっちを選択すると良いかもしれない。
上司の方が言っていたが、車を小さく見せるデザインだと言っていた。
確かに5ナンバー枠いっぱいのサイズのはずなのに、外から見るとそれほど大きく見えない。
それでいて、乗ってみるときちんと十分な広さだから不思議なもんだ。
最後に
我が家がラフェスタを購入するに至ったのは、マイナスな面が多かったのも事実です。
6年前、父が認知症と難病を同時に患ってしまい、老人ホームと病院の行き来に使える車が必要になり、
また当時乗っていたドイツ車も10万km到達と同時にあちこちが故障し始め、
父の介護で金も消し飛んで行く中で選べた車がラフェスタだけだった・・・
と言う、大変にネガティブで選択肢も無い中から購入したのでした。
最初は本当にラフェスタがイヤで、無理やりにでも良いところを探してみるか・・・と思っていたのだけど、
乗ってみると前述のように良いところだらけで、気が付くとラフェスタ大好き!になっていると言う。
遠くは北海道の最北端まで行き、愛犬を連れてキャンプであちこちへ移動したなぁ~
下の写真は残雪かぶった北アルプスが見えるキャンプ場に行ったときのもの。
フィルム写真使ってるので少しノスタルジック(笑)
フラットフロアーだから愛犬も2列目から前列に歩いてこれたり、かなりお気に入りだった。
(最も気に入ってたのはキューブのベンチシート、夫婦の間に座るのが最強だったみたい)
こう書くと愛犬家の方にもオススメですね。
ラフェスタは天井がほぼ全面ガラス貼り(グレードによるけど)なので、下の写真のように空を見ながらドライブが出来る!
車中泊をすれば満天の星を見ながら寝ることだって出来てしまうのです。
ガラスは開いたり出来ないのだけど、それで十分なんです。
全面ガラス貼りの方が重要。
愛犬の毛を取らないと下取りが・・・ 大丈夫、下取りに出そうと思える価格ではないので(笑)
買ったら致命的な故障が出て、どうしようもなくなるまで乗り潰す!で良いのがラフェスタなんです。
我が家は致命的な故障に至らずして手放してしまったけれど、20万kmまで致命的と呼べる故障は一度も無かった。
購入してから修理したのは以下かな。
・ドライブシャフト交換 → CVT勘合部がダメになったから修理、日産中古車センターで保証修理
・スライドドアスイッチ故障 → ボタンで開かなくなったので保証修理。 15万kmぐらいでまた壊れたけど使わないから放置(笑)
・オルタネーター&補機ベルト交換 → 10万kmの節目に壊れる前にリビルド品に交換、ベルトは新品に。
・CVT交換 → 15万kmあたりでリビルド品に交換、工賃込み30万円ぐらいで安心を買う。 CVT、壊れたら自走不可だしね。
他にも細かい故障は多少はあったかもしれないけど、それほど気になる故障は出ず。
エンスト不具合はたまーに出たけど、スロットルチャンバー清掃でだいたい復活です。
あ、オイル交換は3000~5000km毎できちんと実施です。
走行距離伸びる車は、オイルメンテはきちんとやりましょう。
これだけはきちんとやっておけば、20万kmは普通に走れますので。
あと細かい不満を挙げるとしたら、純正ナビが交換し難いってこと。
僕はもう面倒だから、USBスピーカーを置いて、スマホからBluetoothで飛ばして音楽等を聴いてました。
あとは純正ナビでも聞けるラジオでAFNかな。
テレビとか見たいって人は最初からHDDナビを搭載した中古車がねらい目かもしれないですね。
本当に乗ると良い車ですよ、日産ラフェスタ(涙ながらに