息子TAの同級生の話である。

 

さて、そこのうちの息子は県外の大学に通っている。その夏、家族4人で息子の大学までドライブ。息子の夏休みが終わって、息子を送り届けたと言う方が正しいだろう。帰りは夫婦と、娘の3人である。

 

その帰り道、奥さんが運転していて、助手席には娘さん、ご主人が後部座席だった。夜はだいぶ更けていて、激しい雨も降り出していた。嵐山のパーキングエリアでトイレ休憩をすることになり、奥さんは駐車場に車を入れ、激しい雨の中を走ってトイレに。そしてトイレから戻り、再び運転席。すぐに助手席に娘も戻ったので、車を出発させた。

激しい夜の雨の中を走らせていると、奥さんの携帯電話が鳴った。娘さんに電話に出てもらうと、ネクスコだと言う。そんなところから電話をもらった事は当然ないし、理由も分からない。自分がスピード違反をしている注意の電話かと思って、なんで電話をかけてくるのか、何なのかと対応していくと、「では、ご主人に変わります」と。突然聞こえてきたのは旦那の声。

おいおい、俺は嵐山に置いてかれたんだよーと。爆  笑爆  笑爆  笑

 

奥さんと娘さんははっとしてバックミラーをチェック。娘さんは振り返ったのかもしれないね。後部座席にご主人はいない。嵐山パーキングエリアに入れたときに、ご主人はトイレに行くとは言わなかったので、そのまま車の中で待っていたのかと思って発車させたのだ。なんと、ご主人もトイレに降りていたのだ。ご主人が乗ったことを確認というか、降りたことを確認せず、乗ったことも確認せず、走り出してしまったのだ。笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

だが、しかし車はもうかなり高崎に近づいてきている。というか高速なのでUターンもできない。一旦高崎で降りて、その後いろいろまた面白いことがあったのだが、時間が経ってしまったので、私は聞いた話を忘れてしまった。結局、嵐山に再び、高速に乗って戻り、ご主人をピックアップしたと言う話である。昇天

 

さて、さて、ご主人のほうは、トイレを終えて車に戻ろうとしたら、なんと車が走り出した。びっくりして追いかけた。本線に合流する手前で、車が一旦スピードを落としたので、自分に気づいて止まるのかと思ったし、一瞬車に手が触れた。だが、それは自分に気づいたわけではなく、なんらかの事情でスピードが落ちただけで、そのまま彼を置いて車は本線に入ってしまったのであった。

ご主人は、夏の暑い時で、半袖短パンビーサンであった。まさに、不審者。爆  笑

激しい雨の中呆然としながら、パーキングエリアに戻ったが、深夜のため、あらゆるものが閉まっている。彼はどうしたものかと。そうなのだ。半袖短パンビーチサンダルの姿では、携帯電話も持っていないのだ。彼は深夜のサービスエリアと高速道路の危険のない範囲でウロウロすると、緊急電話にたどり着いた。

あの緊急電話と言うのは、高速道路内で事故が起きたときに連絡するものだと考えていたが、こういう時にも役に立つのか。爆  笑

彼はその受話器を取って電話すると、ネクスコの、どうやらコールセンターにつながったようだ。彼は自分が家族に置いていかれたことを伝え、奇跡的に奥さんの携帯電話の番号を覚えていたので、そこに連絡して自分が嵐山のサービスエリアにいることを伝えてほしいと頼んだ。コールセンターの係は、こちらからかける事はことも可能なので、あなたの電話と奥さんの電話をつなげましょうと言った。その結果、運転中の奥さんの隣にいる娘さんが、奥さんの携帯をとってくれ、事情を伝えることができたと言うわけだ。爆  笑

 

どれくらい後になったかわからないが、まぁ深夜なのでそんなに時間がかからなかったかもしれない。奥さんは嵐山のパーキングエリアでご主人を車に乗せた。その時、不思議なことにご主人はヘラヘラ笑っていて、奥さんは怒りがこみ上げてきたそうだ。いやいや、その流れってご主人が怒り狂ってて良いのではないか?

 

半袖短パンビーチサンダルで激しい雨でびしょ濡れになってヘラヘラと笑う旦那を深夜車に乗せる。なかなかレアな経験である。爆  笑爆  笑豚 (2月記)