白旗を振ったら拍手が起きた夏祭り | 絵本読みたがり屋けんちゃんの 絵本あれこれ日記

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絵本のことや、保育園での仕事のことや、映画のことや、芝居のことや、気が向いた時に書きたいことをブラブラと書いています。

つい最近、保育園で夏祭りがありました。

夏祭りと言えば?

 

盆踊り

最後に会場にいる人たち皆で

盆踊りを踊ると。

 

この盆踊りを

さあやりましょー

といって踊るより、

踊る理由があった方が

面白いんじゃないかなと

僕は思ったわけです。

 

そこで

盆踊りをする理由を作るため、

余興で寸劇をやることにしました。

その寸劇の中で、

僕が一人インプロをやるパートを作ったんです。

(一人即興芝居)

 

夏祭りの1ヶ月前に

夏に叫びたい一言は?

をテーマに、

保護者様に言葉を書いてもらう。

書いてもらった言葉で、

芝居を作っていく。

 

僕はインプロを少しだけかじってて、

武者修行じゃ!!

といって若い頃に飲み屋で

一人インプロを定期的にやっていたことがある。

もーね、ズタボロですよ。

いい思い出は何一つない。

 

そんな僕だけど、

最近6dimのワタリさんが

やっている

オンラインイン プロワークショップ

に参加している。

(若い頃はリアルWSにも参加してた)

 

ズタボロな思い出しかないけど、

あれから20年近く歳をとってきたわけで、

もしかしたら面白いことできんじゃね?

ということで

夏祭りでインプロをやることになったと。

 

乳児の部と幼児の部に分かれた夏祭り。

それぞれの部でやってきました、

一人インプロ。

 

乳児の部で、

ビックリすることがありました。

嬉しいビックリ。

 

いざインプロパートに入り、

どんな風に即興芝居を進めていくのか

簡単にルールを説明する。

その説明の中で、

オチも思い浮かばない、

何をすればいいのか分からない、

もー無理でーす!!

となったら変なポーズをしますので、

変なポーズをしたら

「ああ 無理だったのね」

と思ってください

と伝える。

 

保護者様が書いた言葉を

タイトルに、物語が始まる。

開始1分もしないうちに暗雲が立ち込める。

 

やべー 何も物語が思い浮かばねー。

テンパリモードに突入する予感しかしねー。

 

案の定ですよ。

会場内に冷めた空気が流れる。

あ、この空気感知ってる。

うん、ダメなやつだ。

そう、

若い頃に飲み屋で一人インプロをやった時、

なんの物語も生まれず、

ドラマも起きず、

退屈極まりなく、

観客が見ることすら

苦痛に感じている時に生まれる

空気感がムンムンに立ちこめている。

 

ダメなやつだーーーーー

 

と感じつつも、

もしかしたらこの先に何かが

生まれるかもしれないという

淡い希望にすがる。

でもこうなるともう無理ですね。

こうなると僕にできることは一つだけ。

変なポーズをとって

白旗を振ることだけ。

そっかー、ダメだったかー。

20年ぶりくらいにやるけど、

ダメだったかー。

悔しいなー。

と思いながら、

変なポーズをとる。

そしたら、奇跡と思うようなことが

起きました。

 

会場から

盛大な拍手がおきた

 

え?です。

今までの体験だと、

冷たい視線だけが向けられるはず。

なのに、

保護者様は笑顔で拍手をしてくれている。

 

あれは何だったんだろーか と

考えたら一つの結論がでました。

「早く終われー」

という期待に

僕は応えた。

ついでに、

「まあよく頑張ったよ」

という気持ちが

拍手になった。

 

想像ですよ。

あくまで僕の想像。

だけど、そうなんじゃないかなって。

 

もう無理です

と白旗を振ることができた自分、

えらい。

そう思いましたね。

真剣に、全力で、

白旗を振ったんだと思います。

だから、それに応えてくれたのかな、と。

 

昔は一人インプロで

白旗を振ることができなかった。

20年くらい経ち、

今の僕は白旗を素直に

振ることができるようになった。

僕にとってこれは、成長だなと感じる。

 

夏祭りの余興、

面白かったなー。

 

あ、写真は仲間と

インプロをやってる時の写真です。

あの時があるから、

夏祭りの失敗があるんだな。