２００１年４月から、化粧品に使われているすべての成分を表示する
ことになりました。
みなさんは、化粧品の外箱や容器に、小さく書かれている化学名を目
にしたことは、ありませんか？
全成分表示になって、何がわかるようになったのでしょう？
２００１年以前の表示はどうだったかというと、、化粧品に義務付け
られていたのは、表示指定成分だけでした。
表示指定成分とは、‘アレルギー等の皮膚障害を起こすおそれのある
成分’と旧厚生省が指定し、表示を義務付けた成分です。
ところで、なぜ、全成分表示になったかというと・・・
指定成分以外にも、人によってはアレルギーを起こす成分があるので、
全成分を表示すべきだ、という皮膚科専門医の意見があったからです。
また、日本において、化粧品を製造・販売することや、化粧品を輸入
販売するためには、薬事法という法律において、１品ごとに事前の承
認・許可を取らなくてはなりませんでした。
欧米では製品に全成分を表示することで企業がその商品に責任を負う
ため、事前の承認・許可は不要とされています。
日本でも全成分表示を取り入れた理由は、欧米と同じように事前の承
認・許可制を廃止して規制緩和をはかり、欧米の制度との調和をめざ
すことにあります。
お客さんにより多くの情報を提供し、企業の自己責任をいっそう明確
になりました。
では、私たち消費者に、全成分表示になったメリットはあるのでしょ
うか？
メリットは３つ
１つめは、買う前に、自分自身で化粧品の内容を知ることができます。
もし、肌トラブルを起こす成分がわかっているのなら、事前に避ける
ことができます。
２つめに、トラブルへの対処がより正確になります。
万が一トラブルが起きてしまったときでも、使用した化粧品の成分表
を持って、皮膚科医のところに行けば、トラブル要因の検討がつけや
すくなります。
３つめに、自分の好みに合わせて選ぶことができます。
その化粧品が、どのような成分からつくられているかは、成分の表記
を見ればわかります。
‘肌に合った’‘気に入った’化粧品であれば、その成分表をとって
おいて、次買うときの参考になります。
成分表から、ある程度自分の好みや、肌に合う合わない、という化粧
品選びができますね。
(つづく）