今日は初めてサワードウブレッドの予約を募集して販売することになった日の出来事についてお話したいなと思います。


私は予め予約のあった数だけサワードウブレッドを作り販売する方法をとっています。だから、売れ残りが出ることはありません。



初日は実際のところ予約があったのはほんの少しだけでした。でもその日は自分が当初から予定していた数のパンを焼こうと決めていました。

予約以外のパンは、ご近所さまに全部あげよう!と。そして、その日、パンをたくさん抱えてご近所を回りました。



実は近所付き合いはぼぼ無く、会ったら少し挨拶をするくらいの関係性しかなかったので、とても緊張していました。当日の朝、娘は学校がある日だったけど、出発前の少しの合間、一緒に付いて来てもらいました。私の最強の味方です。



インターフォンを鳴らしても犬の鳴き声しか聞こえず、誰も出てくることがない家がしばらく続きました。もしかしたら不審者かと思われて出て来てくれなかった人もいたかもしれません。その後、少し顔馴染みのお家に着いたのです。



すぐに出てきてくれて、私を頼もしく受け入れてくれ、すぐさま、中にどうぞ!と言ってお家の中で話をしました。



パンを無料であげるという訪問の目的は、私を知ってもらうことでした。最近サワードウブレッドを売る免許を取ったので、これからパンを販売する予定だと伝えて、今日はみなさんにパンをプレゼントしているという話をしました。



すごく喜んでくれ、庭で採れたアボカドやオレンジを持って帰って、と言ってたくさんくださいました。

もう少ししたら引越しをすると知り、もっと早くに関わり合えていたらな、と思ったのでした。



でも、私が目標としていたことのひとつ、自分が作るサワードウブレッドを通して人との繋がりを得るということが実現した瞬間でした。



突撃訪問は、この歳になってもやはり怖いもので、昔日本にいた頃の社会人の時の銀行での営業活動をふと思い起こし、懐かしくも感じました。



当時は都市銀行という絶大な信頼のあるバックグラウンドがあったから、そんなに苦労はしていなかったけれど、誰も知らないSourdough Blissという看板を掲げていくということは、大きな違いがあるなと実感しました。



この日の大きな挑戦のお陰で、新しい出会いがいくつもあり、ありがたい学びを得ることができました。初めてのことを始める時は、潜在意識が働きかけてくるせいで現状維持機能が働き、どうしても後ろ向きな結果を想像したり、一歩踏み出すのが怖く感じてしまうのですが、その先にあるものはきっと素晴らしい学びになるはずなのです。



人は思った通りにはならない。

人は行動した通りになる。



競争相手はこの世にいる他の誰でもなく昨日の自分。ゆっくりですが、一歩一歩また踏み出して行きます。