四国犬の古典鑑賞02:定太号(プロフィール編) | 未整理箱。古い四国犬の話でも入れておこうか

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主なテーマは以下です。
■二代目の箱「長春系四国犬の回顧録」
■三代目の箱「気が付けば犬がいた件」
■「遺伝子のつづら」(毛色で悩んでみる)
■「表現のつづら」(たぶん雑談)


【四国犬の古典鑑賞】

現在の日本犬中型 四国犬に影響をあたえた犬。一石を投じる犬。


02:定太号(プロフィール編)

頬に傷持つ好色一代男
>気の強い娘だったよ。俺の顔に傷を付けるなんて…
でも忘れられないのさ(←三代目の妄想)


犬名: 定太号[ていた-ごう](S.28.7.7生/日犬籍中型第8299号)

作出犬舎: 土佐純系会 父・陸奥号/母・長美女号

※同胎犬情報: 8297智恵太号(ζ),8298英太号(η),8299定太号(θ),8300医王太女号(ι)(2007.11.12追記)


賞暦: 13回岡山展/優良日保本部賞,11回香川展/優良(2007.11.12追記)


毛色毛質: 黒い差毛が少ない赤胡麻(この赤は黄色味がかったオレンジ色)短毛ぎみの剛毛

顔貌体躯: 丸頭丸吻,丸みのあるアーモンドアイ。雄の割に小柄,肩甲骨と上腕骨の付き位置に若干の不正あり

鑑賞ポイント: 血統、毛色、顔貌共に好ましく、それ故かおよそどの雌と交配しても高い水準の子を作出した。非常に多くの交配に使われ現代四国犬の基盤を築いた。
祖父・長昭号の典型的なコヨーテ型を受け継いだ癖のない顔だちは品格を感じさせ“四国犬界の貴族”と言われた。


定太号は故古城九州男先生作出の有名犬です。
上記しましたような赤い毛色だったために一見毛質は軟らかそうに感じますが、実際は直毛の剛毛でした。この特徴的な毛色は長春系にたまに表れる毛色で、定太号以前にも赤号、長麗号(天然記念物指定犬/雌)などに見られました。

頭部は長昭号(ちょうしょう-ごう)のディティールを受け継ぎ、目は上下共に弓張りの丸みを持ったアーモンドアイで素直な表情をしていました。体型は肩甲骨,上腕骨の付き位置不正のために胸部が前に出て船底型になっている点が特徴的です。実はこの体型、父・陸奥号の欠点を受け継いでしまったものでした。しかし、小ぶりながら全身に“張り”が感じられました。


性格は少々神経質で感受性の強い面が見受けられました。全身画像で尻尾の毛が揃っていないのをご覧いただけるかと思います。私は定太を直に4,5回見ていますが、尻尾の毛が生え揃っていたという記憶がありません。これは定太自身が癇症を起こした時に噛み切っているのでした。

定太は決して第一印象にインパクトがある犬ではありませんでした。それは、この赤い毛色と非常に整った顔立ちによって上品に目に映るからではないかと思っています。このような犬の良さはじっくり鑑賞することによって伝わってくるものではないでしょうか。


定太がその後の四国犬に与えた影響については、他の犬との関係もありますので、また別の回で詳しくお話させていただこうと思います。(be-so)


(2007.11.12追記)

日本犬保存会より回答がありました。(お手数をおかけしました)また、如月荘さんからも資料が届きました。(ありがとうございました)

双方の資料を元に、定太のプロフィールを一部改訂いたしました。



_______________次回は定太号(エピソード編)の予定です

※今回の全身画像2枚は私自身が撮影したものを掲載させていただきました