太閤検地
「太閤の閤は合格の合」
合格めざして、がんばりましょうね
明智光秀を倒し、信長の仇をとったことで、まるで天下人のようになった秀吉。
秀吉は新しい検地を考えました。
検地というのは、どの土地では、どれだけの米がとれるか、だれがそこを耕しているのかということを調べることです。
秀吉は検地奉行を派遣して、徹底的な調査を行いました。
秀吉は言います
秀吉「これまでの検地は、この土地では、これだけの米がとれますよと領主に申告させるものだった。しかし、それでは正確な面積や収穫高も分からないし、ごまかされても分からん。だから、わしは、きっちり土地を測ってごまかされない検地をするんじゃ」
「さすが秀吉さま。では、どうされるおつもりですか?」
「わしは検地帳というものを作ろうと思う」
「検地帳ですか?」
「さよう。検地帳には、どの村ではどれだけの米がとれるか、この土地は誰が耕しており、どういう田畑かもすべて記すのじゃ」
「年貢はだれが納めるのですか?」
「その土地を耕している農民だ。わしが農民から直接、年貢をもらう。だから、農民から取り立てをする役人は今後いらなくなる」
「では、地頭や領主も?」
「さよう。今後は土地を耕している農民が直接わしに年貢を納めるのじゃ。地頭?領主?名主?そんなものはもう必要ない。これまでは1つの土地にたくさんの権利が重なり合っておったが、すべて整理するのじゃ。1つの土地(区画)には、1人の作人。それだけじゃ。一地一作人の原則じゃ」
「では、これまで続いてきた荘園制は?」
「もちろん、崩れるであろうな」
「しかし、農民や領主など反対する者も出ましょうに」
「もちろん、いるであろう。だが、わしは断固として検地を実行する。もし反対する者あらば、城主ならば城に押し込め、一人残らずなで斬りにさせる。百姓もことごとくなで斬りにしてくれるわ」
「おそるべき決意でござりまするな」
「しかし、同じ面積でも豊かで米のとれる土地、やせて米のとれない土地もあるでしょう。そこはどうされるおつもりで?」
「うむ。土地をランク付けするつもりじゃ。上、中、下、下々の4ランクだ。もちろん豊かな土地が上田、最下級の田が下々田だ
まずは、役人を直接田畑に送って、田畑の面積をしらべさせよう。だが、その前に、まず長さの単位をしっかり決めねばならん」
「ですなあ。今は1尺の長さも国によってバラバラでござりますからなあ」
「そう。だからこそ、長さの単位を統一するのじゃ。そして6尺3寸で1間とするのじゃ」
秀吉は、今現在の私たちが、どこに行っても100㎝は1mであるように、6尺3寸を1間と定めたのでした
「よし、検地奉行を全国に派遣し、土地を測らせよ。6尺3寸・・・つまり1間の検地竿で土地の広さを測らせるのじゃ。
次は面積じゃ。6尺3寸四方・・・つまり1間四方の面積を1歩としよう」
秀吉は1間×1間の面積を1歩としました。
1歩は、畳2畳ほどの広さです。
語呂合わせ。
「1件1件、1歩ずつ」
1件→1間
1件→1間
1歩→1歩
ということで。
1間×1間の面積が1歩です
※ちなみに1間は6尺3寸ですよ
ちなみに、これが「300歩」・・・テニスコート4面分くらいになると、1段という単位になります。300歩が1段です
後で他のものといっしょに語呂合わせますね
また、秀吉はさらに言います
「枡も全国各地で大きさがちがう。だから京で使っている京桝で統一することにいたそう」そうして、枡も全国で統一しました
こうした検地によって、秀吉は全国のどこでどれだけの米がとれるのか、はっきり分かるようになりました。
米の取れ高
「この土地では1段あたりこれだけの米がとれます」というのが、石盛です。
今風に言えば、テニスコート4面分でとれる米が石盛です
そして、1国でこれだけの米が取れます、というのが石高です
加賀100万石、真田10万石なんていいますよね。
これは、加賀の国では100万石のお米が取れますよ、真田家では10万石のお米がとれますよ、っていうことですね
この石高に応じて、各大名は、それに見合った軍役を負うことになり、農民も石高に見合った年貢を納めることになったのです
他、補足事項です
面積の単位
面積の単位は、これまでの時代と変わらず「町・段・畝・歩」です。語呂合わせは「長短セーブ(町段畝歩)」。
1町=10段
1段=10畝
1畝=30歩です
語呂合わせ
「1丁の銃弾(1町=10段)
「また一段と重税が(一段=10畝)」
「依然30歩(1畝=30歩)」
1畝=30歩の語呂合わせがイマイチですね。もし良い語呂合わせ考え付いた方おりましたら、コメント欄に書いてくださいね。ハンドル名も紹介のうえ、いつか使わせてもらうかもしれませんけど。
体積の単位
体積の単位は石・斗・升・合です。
これはリズムがいいので「コクトショーゴー」とリズムで覚えてしまっていいと思います。
1石=10斗、1斗=10升、1升=10合です
もし順番が石・斗・合・升だったら「北斗剛掌波」としたかったんですけど、残念ながら石・斗・升・合なので「コクトショーゴー」で覚えてください
他、諸々を入れた語呂合わせです
「今日、県庁がいちいち勧告。いったん300」
今日→京桝
県庁→検地帳
いちいち→一地一作人の原則
勧→貫高制
告→石高制
いったん→1段あたり
300→300歩
太閤検地で、枡を統一した枡が京桝です。検地帳。
太閤検地によってこれまでの貫高制から石高制になりました。一段を300歩としました。
PS 各大名に検地帳の他に提出させたものが、「国絵図」です。国絵図とは、大名に出させた国の絵図です
~今日の語呂合わせ~
「6尺3寸。1件1件一歩ずつ」
ということで。
6尺3寸が1間。
1間×1間の面積が1歩です
面積の単位
「長短セーブ(町・段・畝・歩)」
「1丁の銃弾(1町=10段)
「また一段と重税が(一段=10畝)」
「依然30歩(1畝=30歩)」
体積の単位
体積の単位は石・斗・升・合です。
「コクトショーゴー」
「今日、県庁がいちいち勧告。いったん300」
今日→京桝
県庁→検地帳
いちいち→一地一作人の原則
勧→貫高制
告→石高制
いったん→1段あたり
300→300歩
※太閤検地によって貫高制から石高制に改められました。それで太閤検地を「天正の石直し」といいます
貫高制というのは、土地の面積に対してかけた年貢のことです。お金に換算して税を納めることになっていました。
「この面積の田畑だったら、お金にして、これだけの銭を納めてください」というもの。取れ高とか関係なく、この面積だったら「いくらいくらで」といった感じで。
石高制というのは、「この土地は肥沃だからたくさん米が取れますよね。だからこれだけの
年貢を納めてください。」
「こちらの土地は痩せているから、あまり年貢はとれませんよね。ですから、これだけの年貢を納めてください」
といったものです。つまり土地の生産高に税金をかけたんですね、
太閤検地によって、これまでの貫高制から石高制へと変わっていきました
終り