ブログネタ:痛いとこある?
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幾ら自分が痛いからって、
他人に自分の痛みを押し付けちゃいけないというね。
「大いなる遺産」
Great Expectations
今年の1月に「日蔭者ジュード」の映画版「日蔭のふたり」を見た時つくづく思ったんだよね。
同じ映画の話を書くんでも、文学がネタだと楽しさが違う。のめり込み方も文章のノリも違う。
今年も後半はおべんきうがあるから鉄板で沢山の映画は見られない。だったら良作を見たい。
自分にとって良作ってのは、新作でもオスカー俳優作品でも人気監督作品でも何でもなく、
ちゃんと原作があるか、脚本・脚色が素晴らしいか、文学がネタになっているかのどれか。
だったらそれを中心に見てやろうじゃないのよ。という訳で今年のコティさんのテーマが決定w
今までもシェイクスピアやワイルド作品は随分見ていますが、見ようと思って見ていない、
そんな作品は山ほどありまして。先日ツタヤ宅配レンタルサイトを3時間かけて巡って(バカ)、
50本近くピックアップしましたが、実は自前のDVDの癖して見てない文学映画ってのもあり。
実に勿体ないので、今年はそちらも全部見て行こうかと思ってます。その1作目がこちら。
これさあ、映画館でも見てるんだよね。パンフもあるし。で、何故かDVDもあるのよ。
そんなに好きでもない作品なのにwww 多分安かった時に買っといたんだろう。
監督は、今年一番オスカーに近い監督と言っても過言ではないアルフォンソ・キュアロン。
キュア監督だけあってからか、この映画何がいいかって色遣いの美しさ。
全体を覆う緑のグラデーションがとにかく溜め息が出る程の美しさ。BGVにもお薦め。
主演は女性にイマイチ人気のないイーさんと、これまた人気の薄いグウィネス嬢ちゃんw
共演のアンバンの奇怪さは、海からざばぁっと上がってくるでにろをも超える奇怪さw
一番いい役は、主人公フィンの育ての親の、クリス・クーパーおやじさま。この頃から泣かせる。
さてこの映画、ディケンズ原作の「翻案」であると言われている。つまり原作とは結構違うと。
ぶっちゃけディケンズとかあんまし好きじゃないもんで(こら)コティさんは未読なんですがw
未読だからこそ思うのかもしれないけど、ディンズムア夫人のやってる事って犯罪に近くない?
人の心をあんだけ弄ぶって言うか、人を使って自分の過去に復讐するなんてやっていい事?
しかもそれをさあ、もっとこう、サッカレーみたいにずっどーんと切り倒すように書くんじゃなく、
いい人と思わせて実は、みたいなさ、あれって酷いと思うのよね。実はディケンズって悪人?w
大体弄んでるのって子供の頃からだよ?あれはないよねえ。
どうもね、この映画のアンバン演じるディンズムア夫人見てると段々腹が立ってくるのよねw
復讐すんなら自らの手を汚すべきでしょ。その方がチープかも知んないけど盛り上がるぜ。
というのがまあ、一般的な意見なんだけど、ディケンズだからもっと深い筈なんだよね。
多分ディンズムア夫人は、人間の持つある種の悪意を代表したもんだろうと思う。
ある種、例えばそれは人間において決してしてはいけない類の、でも時々人が犯す罪、
例えば裏切りとかね。その悪意を彼女が一身に表しているとしたら、十分文学として読める。
なんて思うんだけど、どうでしょうかね。
で、そのいけずな夫人に復讐されちゃった子供が、養女のエステラと彼女に恋するフィン。
エステラを絶対男に靡かないような女に育てる過程と同時進行でフィンの心を焚きつけるのよ。
あなたはあの子がキレイだと思うでしょ?あの子が好きでしょ?手に入れたいでしょ?
でもね、絶対にあなたには手に入らないわよ。絶対に絶対に絶対に。
人としてやっちゃいけないでしょ。こんなの。まあそれ言ってると話進まないからこの辺にしとくねw
で、エステラがどう育つかというと、これがまた究極のツンデレって言うかw
いや、ツンデレじゃなく、究極のスン止め(爆。
フィンが自分に惚れてるのを十二分に解った上で、座り込んだ彼の眼前に立ったまま迫って行き、
ミニドレスから覗いた長い脚のふとももを彼に押し付けて行くんだぜ!?
フィンだって相当我慢すんのよ。で、もうこりゃ辛抱堪らん!ってとこまでヤらせておきながら、
さあここだって時に「もう遅いから帰るわ」だもんねwwwww これには手を叩いて笑った。
またある時は、画家を目指すフィンの前に現れて、君を描きたいと言われたのをきっかけに
彼のホテルの部屋にド朝から来て、さあ描いてと言っていきなり素っ裸になるw
フィンもフィンだよね、驚いて驚いて、んでキャンバス掴んじゃう。そこはそうじゃないだろ(苦笑。
まあ、そうだからこそ話になるんだけどさ。
フィン役のイーさんがまた似合うんだな、この役がwww あの困ったような切ないような表情。
ただね、これのイーさんはちょっと違う。なんとイーさんがギラギラしてるんだなw
若いってのもあるだろうけど、このピップ=フィンという青年には多少ギラ感がないといけない。
貧しい生活から逃れて都会へ出て来て成功を夢見る訳だから。
しかも手に入れたいエステラに見合うには、いろんな意味でリッチでないといけないと思ってる。
こう考えて来ると、この若者像ってのは、「ギャツ」なんかとも被るね。過去を捨てようとしたりさ。
文学のテーマの一つなんだろな。そしてその辺がイーさんの芝居にはよく表れていると思う。
ギラ感のある、夢や野心のある主人公ってのはやっぱり読んだり見たりしても楽しいね。
少なくともメリーゴーランドの前で泣いてるライ麦畑に迷い込んだ気弱男よりマシ(暴言。
俺に親切にしてくれたのはお前だけだった、というでにろの台詞が泣かせるのだが、
そのでにろ=ラスティングの最期が若干あっさりでお粗末。悪くはないけど余韻はないかな。
それを埋めるかのように、音楽は皆素晴らしい。イギー・ポップとかかかってるよ。
解らなかったの。
好きになっていいのか。
解るまえに好きだったのだけど。
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