ブログネタ:冬に好きなこと、嫌なこと
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どうでもいいから寒いのだけはもう勘弁してくれ。
「孤島の王」
Kongen av Bastoy
King of Devil's Island
なんて言ってる先からこんなさっむーい国の映画とか見ちゃうし。
と思ったらあなたどっこいよ。これは、ノルウェー産、熱い熱い戦いの物語。
言ってみれば、もうひとつの「いまを生きる」、ないしはダークサイド・バージョン。
1900年代前半、実際に少年鑑別所が置かれたノルウェーの島、バストイを舞台にした黒歴史である戦いの物語。
当然、諍いもあるし睨み合いもある。新入りが強そうとなればそら喧嘩も吹っ掛けられるというもの。
そんな中当然のごとく罰として過酷な労働を強いられれば、不思議と友情も芽生えるってもんなのよ。
卒院間近な優等生とも不思議な心の繋がりが生まれたりね。事件はそんな中で起きるんだな。
「いま生き」では最も輝かしい存在だった優等生の彼が、父親に夢を断たれた事に胸を痛めて儚く散る。
が、ここは違うよー、もっとしょっぱいのよ。
根性悪でハラワタが煮えくりかえるような寮長の慰み者になってしまったひとりの少年が命を絶つのよ。
これをきっかけに内部では何かが変わってくる。特に、優等生の彼が変わる。どうにもそいつが許せなくなってくる。
そらまあそうだわなあ。そいつのせいで、死ななくていい彼が死んでしまったんだから。
その彼は、優等生の班の一員だったから、責任感の強い彼は人一倍その事にショックを受ける。
しかもそれをまるで院長に、班のリーダーである自分のせいのように言われたら、腹も立つわな。
初めは優等生の告発で寮を去ったかに見えた寮長が、大人の事情で帰ってきたと知った時、彼の時計は壊れる。
6年の歳月を経て漸く本土へ帰れるとなった、まさにその日にぶっ壊れてしまう。
そこまでががっつりストレスフルなシーンの連続なもんで、ココからのカタルシスと言ったらあなた!
がしかし、そこから更にもう一息あるのが、この映画の深くて厳しくて、熱いところ。
重厚で威圧感のある院長に、ステラン・スカルスガルド。この人は凄いよなぁ。いい人も悪い人も何でもこなせる。
今回も、少年達には鬼だけど、どスケベ寮長には厳しく当たろうとする姿勢があったしね。でも大人の事情でねw
この辺の塩梅が実に巧かったと思う。
逃げて逃げて逃げて、最後のシーンでは涙を堪えられず。寒い寒い国の、熱い友情だよなあ。
白鯨を彷彿とさせる少年達の物語のシーンも実に印象的。そしてあの手紙が誰からのものなのか知るともう。
くぅー、堪らん!こんな映画がノルウェーから出たとは!
どうしても逃げたかった。
どうしても助けたかった。
だから僕は、生きる事にした。
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